【コミュニケーションの教科書】本音を話し出す「聞く力」の磨き方【読書】
ponです。
今回は、
コミュニケーションや雑談力を身に着けたくて購入した
書籍『世界一わかりやすい コミュニケーションの教科書』
について、感想とともに解説していきます。
アンジャッシュ渡部さんの著書ということもあり、
お笑い芸人さんという、
コミュニケーションのプロから学べる一冊となっています。
本書の特徴としては、
細かいテクニックやハウツー以上に、コミュニケーションに対する意識の本質や基礎が充実しています。
会話や雑談が苦手な方でも
人と上手にコミュニケーションがとれるようになる内容が多いので
おすすめできる書籍です!!
書籍情報
世界一わかりやすい コミュニケーションの教科書
間が持たない」「指示が伝わらない」「イエスの返事がもらえない」 コミュニケーションに抱える悩みは、案外みんな同じで、そして同時に、その「答え」は、世の中にたくさん提示されています。なのに、どうして悩みがなくならないのでしょうか? 答えの多さが、かえってその難しさを強調することになっているのかもしれません。渡部さんの考えは、「コミュニケーションの問題は、シンプルな方法で解決できる」「基本的なコツさえわかっていれば、十分」というものです。本書は、コミュニケーションのシンプルなあり方を提唱し、誰でも使える基本的なコツから、その極意に至るまで余すところなく伝授します!
著者:渡部 建
1972年、東京・八王子生まれ。
1993年、神奈川大学在学中に高校の同級生であった児嶋一哉に誘われ、お笑いコンビ「アンジャッシュ」を結成。
2003年、NHK「爆笑オンエアバトル」五代目チャンピオンに輝き、日本テレビ「エンタの神様」などのネタ番組では“コント仕掛け"のスペシャリストと呼ばれる。
現在はコミュニケーションに特化した企業向けの研修などを積極的に行う。
著書に『超一流の会話力』(きずな出版)、『ホメ渡部!「ほめる奥義」「聞く技術」』(小学館)などがある。
第1章:コミュニケーションとは「理解してもらうこと」
「コミュニケーションが得意かどうか?」
と聞かれて、「普通です」「人見知りです」「話すのは得意だけど聞くのが苦手」と感じる人は多いでしょう。
しかし、そもそも「コミュニケーションとは何か?」という定義を意識している人は少ないかもしれません。
● コミュニケーションとは、一方通行ではない「理解のプロセス」
「伝えたつもりが伝わらなかった」
「空気が読めないと言われた」
「説明してもわかってもらえなかった」
──コミュニケーションにまつわるこうした悩みは尽きませんね。
しかしコミュニケーションは単なる会話ではなく、
「相手に理解してもらうプロセス」なのです。
コミュニケーションとは、情報・思考・感情を、言語や非言語(身振り・表情・声のトーンなど)を使って相手に伝え、相互に理解し合う一連のプロセスです。
つまり、最も大切なのは
👉 「相手に伝わるかどうか」であり、
“自分がどう話すか”より、“相手がどう受け取るか”が重要なのです。
● テクニックより重視すべきは“相手とのチューニング”
コミュニケーション本にはよく使いやすいテクニックが紹介されています。
相槌は「さしすせそ」で返す(さすが、知らなかった、すごいですね、センスありますね、そうだったんだ)
会話中は相手の鼻あたりを見ると緊張しない
ミラーリング(相手と同じ動作をする)は親近感を生む
もちろん、こうしたテクニックも役立ちますが、
より重要なのは「相手とテンションやリズムを合わせる」ことです。
たとえば、明るく元気な相手には自分も明るいトーンで応え、
落ち込んでいる相手には穏やかさを維持する。
これはまるで音楽のチューニングのように、相手の「感情的状態」に自身を合わせる作業です。
専門知見:視点取得(Perspective Taking)の重要性
「相手の立場に立って考える力」は、心理学では**“Perspective Taking(視点取得)”と呼ばれ、“相手とのチューニング”に直結する能力**として知られています。
米国心理学誌『Psychology Today』によれば、視点取得は「相手の視点や認識を理解し、自分の狭い視野を広げる」ために非常に有効であるとされています 。
また、社会心理学でも、「相手の視点を想像することでコミュニケーションと共感が深まり、誤解や摩擦が減る」という実証的な記録が多数あります 。
● 「伝わる力」は、チームでの成果を左右する
現代のビジネスや創作の現場では、
一人で完結する作業は少なく、チームでの協働が当たり前です。
個人のスキルが高くても、伝えたいことが伝わらなければ、議論は迷走し、誤解や摩擦が生まれ、パフォーマンスは落ちてしまいます。
だからこそ大切になるのが、
「自分が伝えたい」ではなく、「相手がどう理解するか」を意識した発信
の姿勢です。「なんでわかってくれないんだろう?」ではなく、「どうすれば分かってもらえるかな?」という発想の転換こそが、あなたのコミュニケーションを一歩先へ導きます。
まとめ:コミュニケーションの土台は“相手を理解しようとする姿勢”
コミュニケーションとは“伝える”ことではなく、“伝わる”こと
テクニックより「感情やテンションのチューニング」が本質
心理学の視点取得理論も、その重要性を示している
チームで成果を出すためには「相手視点」での発信が不可欠
第2章:会話が止まっても、焦らない
― 沈黙は「奪ってはいけない時間」 ―
初対面の飲み会で、数秒の沈黙が流れた瞬間、
「や、やっぱ自己紹介しなきゃ…!」と焦って、脈絡のない長ゼリフを喋ってしまった。
そんな経験、ありませんか?
私たちは無意識のうちに、「沈黙=悪いもの」「気まずいもの」と捉えがちです。
けれど、実は沈黙には、相手との関係性を深めるための大切な意味があるのです。
沈黙を埋めようとするほど、会話は浅くなる
会話中の沈黙を恐れるあまり、つい話題を継ぎ足したり、言葉を畳みかけてしまう。
けれどそれは、相手のペースや思考の流れを断ち切る行為でもあります。
例えば、誰かが何かを言いかけて沈黙したとき。
その沈黙は「言葉を選んでいる」「心を整理している」大切な時間かもしれません。
そこへ助け船を出すように会話を進めてしまうと、
相手の気持ちを言葉にするチャンスを、奪ってしまうことになりかねません。
沈黙とは、話し手の“思考の余白”。
そして聞き手にとっては、“信じて待つ時間”でもあるのです。
心理学の視点:沈黙は内面と向き合う時間
心理学者カール・ロジャーズの「来談者中心療法」では、
沈黙は、相手が内面を見つめ直す時間として重視されています。
沈黙をすぐに埋めようとせず、尊重して待つことこそが、
相手の自己探求を助け、信頼関係を築く礎になるとされています。
また、会話における「ポーズ(間)」は、脳の認知処理や感情の整理に必要不可欠であることが
言語心理学や認知科学の分野でも明らかになっています。
沈黙は、単なる“空白”ではなく、会話の中に組み込まれた大事な時間なのです。
Carl R. Rogers, "On Becoming a Person", 1961
Psychology Today, "Why Silence Can Be Golden in Therapy", 2022
沈黙に耐えられないのは、相手を信じていないから?
沈黙が気まずく感じるのは、
「この場を持たせなきゃ」「盛り上げなきゃ」という
“自分がうまくやらなければ”という焦りや自意識の表れです。
ですが、信頼している相手との沈黙は、それほど気にならないはずです。
つまり、沈黙に耐えられる関係性とは、信頼がある証拠でもあるのです。
沈黙が怖いときこそ、
「今は、相手が考えている時間なんだ」
「私がしゃべらなくても、大丈夫な空気をつくろう」
そんな姿勢が、相手の安心感につながります。
沈黙を味方にするための実践ヒント
気まずさを“言語化”してしまう
「あ、ちょっと黙っちゃいましたね」と素直に言葉にすることで、場が和らぐことがあります。無言のまま、聴く姿勢を伝える
目線やうなずきで、「あなたの話を待っていますよ」というメッセージを送れます。沈黙の後に出た言葉は、特別に扱う
それは相手が葛藤を越えて話してくれた“本音”かもしれません。
茶化さず、深く聴く姿勢が大切です。
まとめ:沈黙は、信頼と余白のコミュニケーション
沈黙を恐れるのではなく、信頼して待つことが会話の質を高める
心理学でも、沈黙は重要な「自己整理と信頼形成の時間」とされている
沈黙に耐えられる関係こそが、深い信頼の証
焦らず、急がず、言葉の“間”に耳を澄ませてみましょう
第3章:苦手な人との会話を学びにする
― 嫌いな人こそ、最高の教材 ―
誰しも「この人、なんだか苦手だな…」と感じる相手はいるものです。
上司、同僚、親戚、あるいは店員やSNSの相手──。
顔を合わせるたびに気が重くなり、会話もどこかギクシャクしてしまう。
けれど実は、
「苦手な人」との会話ほど、あなたのコミュニケーション力を高める材料になるのです。
なぜ苦手なのか?自分の“地雷”を見つけるチャンス
苦手な相手と話すとき、イライラや違和感が生じるのは
「自分の価値観と合っていない」から。
つまり、苦手な相手はあなたの価値観をあぶり出す鏡のような存在です。
たとえば、
自分の話ばかりする人 →「対等でいたい」という自分の信念
いつも否定的な人 →「前向きでいたい」という価値観
急に距離を詰めてくる人 →「慎重に関係を築きたい」という自分のペース
こうして分析してみると、
「この人が苦手」は、単に相手が悪いのではなく、自分の大切にしている感覚に気づくきっかけなのです。
専門知見:トリガー反応と投影の心理学
心理学では、自分の中にある否定的感情や未解決の課題が、
他者への「嫌悪感」や「拒絶」として現れることを「投影」と呼びます。
つまり、
苦手な相手=自分の中にある未消化なテーマを刺激してくる存在
また、感情が急に強く反応する現象を「トリガー反応」と言い、
それが起こる相手や状況こそが、自分を知る大きな手がかりとされます。
これらは対人関係療法や認知行動療法の分野で、
「自己理解を深めるための観察対象」として重視されている考え方です。
反面教師として“観察者の目”を持つ
苦手な相手と会話するときは、感情に振り回されるのではなく、
あえて「観察者の視点」で関わってみることをおすすめします。
たとえばこんな風に考えるのです。
「なぜ自分は今、イラっとしたのか?」
「この人の話し方のどこに自分は引っかかっているのか?」
「自分が話すとしたら、どう改善するだろうか?」
そうすると、ただの“嫌な人”が、
「自分のコミュニケーションを磨くための生きた教材」に変わります。
学びを言語化すると、人間関係が楽になる
ただ漠然と「この人が嫌い」と感じていると、相手の存在自体がストレスになります。
けれど、そこから学びや気づきを言語化できると、距離の取り方や対処法も整理されてきます。
たとえば、
「この人と話すときは、肯定のワンクッションを入れると衝突を避けられる」
「あの話し方が不快に感じるのは、自分が“聞く力”を大切にしているからだ」
といった気づきがあるだけで、感情に支配されず冷静な対応ができるようになります。
まとめ:苦手な人は、成長を促す存在
苦手な相手は、自分の価値観や地雷を映し出す“鏡”
トリガー反応や投影は、自己理解のヒントになる
感情に巻き込まれず、「観察者の視点」で接する
学びを言語化すれば、ストレスが“経験値”に変わる
苦手な人と出会ったとき、嫌な気持ちで終わるのではなく、
「この人から何が学べるだろう?」と問いかけてみてください。
あなたのコミュニケーション力は、そのたびに少しずつ洗練されていきます。
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