【市会議員への道】公立高校について考えてみた
「福祉増進と職員負担軽減との両立をめざす」というテーマで発信している、みきやと申します。関西在住の地方公務員で、2027年4月の統一地方選で地元の市会議員になり、地場産業を取り戻すことをめざしています。
先日、立憲民主党大阪府連つながる本部というところが主催するイベントに参加してきました。『市民と政治がつながる大阪を作ろう』というテーマの講演の後でグループワークを行ったのですが、そこで設定されていた課題認識に感じた違和感と、そこから自分なりに考えたことをまとめたいと思います。
(寝屋川市の西尾議員のインスタより。辻元清美議員が来ていてビックリしました。)
高校の所管は都道府県がメインなので、市会議員とは関係ないやんというツッコミは覚悟しておりますが、よければお読みください。
違和感
設定されていた課題認識
グループワークでは複数のテーマからひとつを選んで議論し、それをグループの意見としてまとめるという、よくあるパターンのものです。
そこで配られたペーパーには次のような課題が書かれていました。
公立高校で定員割れが相次いでおり、教育格差が懸念される
公立高校と私立高校の住み分けがあいまいになり、特色ある教育が提供されなくなる
一見するとそうかもと思いそうですが、私にはこの2点に違和感を感じました。具体的にどう感じたかについて書いていきたいと思います。
公立高校の定員割れについて
公立高校の定員割れが続いたのは、私立高校が無償化することで私立人気が高まり、公立の人気が下がったからだという見方があります。この考え方についてはそのとおりだと思います。
ただ、定員割れを起こす土台となる「人口」を見てみると、私立の無償化をしていてもしていなくても、いずれ定員割れするのは避けられなかったと思えるのです。
そもそも高校生の数は1989年頃がピークで約560万人、2024年はその半分くらいになっています。一方で高校の数はどうかというと、最も多かったのは1990年頃の5500校。高校生の数の減少に合わせてへっていったとすれば2800校くらいであれば定員割れにはならないと思われますが、文科省の資料によると2020年に約4800校。
高校生の数が半分になっているのに、高校の数は15%くらいしか減っていません。私の家の近所でもコンビニが空き店舗になっているところをよく見かけますが、それを見て「コンビニのお客さんがスーパーマーケットにとられている」と考える人はまずいないと思います。
公立高校について考えてみた
私の立ち位置について
こういった話をすると「思い出のつまった学校を無くしていいのか」とか言われるかもしれません。ミクロの視点で見るとその思いはよくわかります。私も公立高校出身で、進学実績で私立に勝てないという現実に苦しめられました。中高一貫で中学生の間に高校の内容にじっくり時間をかけて向き合っていたら、進学先も今とは違っていた可能性も大いにあります。
その一方で、利用者数が半分なのに15%しか減っていない公共施設を本当に維持していくのか、という問題とは向き合わないといけません。お客さんの数が100から50に減っているのに、公共施設は100から85までしか減っていないのが現状です。
となると今の1.7倍税金を払いますか?それとも今の税額を維持するために施設の数を減らしますか?という選択肢のいずれか一方を選ばなければなりませんし、この問題をこれ以上先送りするわけにはいかないと思っています。
コストプッシュ型のインフレも進む中で社会保険料の負担も増加し、日々の生活が苦しくなっている人が増えています。こういう状況で税金による負担増を押し付ける施策は選べないなあ、というのが私の立ち位置です。
大学入試突破力という点では私立に勝てない
そして公立高校に通っていた者として感じることは、大学入試では私立の中高一貫校に勝てないということ。そもそも一発勝負方式の大学入試制度そのものに問題があると思っているのですが、この前提が変わらない限り公立は進学実績で私立の中高一貫校と比較されると相当しんどいです。
大学入試において私立のほうに優位性があると思われる点は次のようなものがあります。
中学入試により生徒は学力面で選抜されている
担任団が6年間持ち上がり式で、スピーディーで一貫性のある授業を展開している
進学スピードが速いことに加え、半端じゃない数の演習をこなす
個別に詳しく書けば書くほど私立中高一貫校の宣伝になるのでやめておきますが、大学入試一発勝負の合格率を上げるための企業努力は半端ないです。これに対し定期的に人事異動があり、毎年教科担任が変わっている公立高校。大学入試突破力で勝てないという前提で公立高校のあり方を考えたほうがいいかもしれません。
実は公立のほうが特色ある教育が可能
大学入試に対して非常に強い布陣を敷いているということは、裏返すと多様性の面で公立高校には強みがあるといえます。また、公立高校は多くの生徒が近くから通うため、必然的に地域のネットワークを利用できるという利点があるように思います。
実際に高校の先輩方から話をお聞きすると、地域の会合に高校の先輩がいるとか、士業の方なら加盟している団体の偉いさんが高校の先輩だという話があふれています。こういった感じで、地域においてビジネスを展開するにあたり、人的ネットワークを有効活用できる点で公立高校は私立よりも優位に立っていると感じることが多いです。
冒頭の課題設定で「住み分けがあいまいになり、特色ある教育が提供されなくなる」とありましたが、実は私立のほうが大学入試という実績を残さなければならないため、特色ある教育をしたくてもできないという弱点があるようにさえ思えるわけです。
まとめ
以上のように自分の中の違和感を掘り下げてみました。おさらいすると
定員割れは構造的な問題であり、私立の無償化による影響は限定的なのではないか
特色ある教育という点で、実は公立高校のほうが優位性が高いのではないか
ということでした。そもそも定員を減らせば定員割れは起きません。今までどおりのものを今までどおりの姿で維持しようとするから苦しいのであって、このことをピンチととらえるかチャンスととらえるかによって、結果は大きく変わってくるのではないかと考えています。
