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小説を読まない私が、小説を読んで心の置きどころを見つけた話

私、あまり小説を読まないんです。日常の延長線上の物語よりも、非日常感のあるファンタジー気質がある方が好きなのです。後はビジネス書、実用書とか。
映画もラブストーリーよりは海外のSFものの方がワクワクするタチ。

これって完全に好みの問題で、別に小説が嫌いなわけではなのです。そんな中でふと手にして、あっという間に読み切ってしまったのが、こちら👇

青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』。


2021年の本屋大賞にノミネートされたり話題になっていたので、目にはしていたと思いますが、その時の私の琴線には触れなかった。
ところが、今後の仕事について改めて考えていた年末、たまたま本屋に行った時に、「働く大人たち必読!」というポップに心を動かされ、読んでみたのです!

そしたらそしたら!
立場や環境の異なる登場人物たちの心模様、変化に自分自身を重ねて、何だかホッとひと息つけたような、心の置き所を教えてもらったような気がしたのです。

これまで読まず嫌いだったけれど、小説が好きな方が感じている小説の魅力って、こういうことなんだなと、しみじみと感じることができました😊

仕事や働き方に悩みを抱えている方は、ぜひ読んでみてください📚



書籍紹介📝

書名:『お探し物は図書室まで』
著:青山美智子
出版社:ポプラ社
対象:仕事や人生にもやもやを抱えている方
ページ数:327ページ(文庫版)
読了時間:2時間半程度

あらすじ

お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?
仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力と希望が満ちていく物語。2021年本屋大賞第2位。

裏表紙の紹介文より

ここがおすすめ!

もくじを見ると分かりやすいのですが、年齢、性別、立場の異なる登場人物が主人公になった短い物語が5つ収録されています。

1章 朋香 21歳 婦人服販売員
2章 諒 35歳 家具メーカー経理部
3章 夏美 40歳 元雑誌編集者
4章 浩弥 30歳 ニート
5章 正雄 65歳 定年退職

それぞれが悩みを抱えながら、地域のコミュニティーセンターの中にある図書室へと導かれます。そこには小町さんというちょっと変わった司書さんがいて、探している本に加えて、その方にピッタリの本も紹介してくれるのです。そしてその本を読んだことで自らの人生に前向きになり、それぞれ一歩を踏み出していくのです。

心に残った言葉たち

「運命のタイミングを見逃さない」

2章の、サラリーマンをやりながら密かにアンティークショップを開きたいと願っている主人公と、カフェの店主の会話

僕「なんだか僕には、ないものばかりで。お金もない、時間もない。……勇気もない。いつかやりたいと思いながら、働くために必要なものを何も持っていないんです」

店主「ない、がある時点で、だめです。(略)その『ない』を、『目標』にしないと」
店主「大事なのは、運命のタイミングを見逃さないってことじゃないかな」

『お探し物は図書室まで』より

「ない」を「目標」にしないと
運命のタイミングを見逃さない

この店主の言葉が本当に素敵だと思いました。

その後主人公は、「いつか」を「明日」にしようと決意し、行動を始めるのです。

「抜け道のない迷路の中で、うだうだ言っているだけでちっとも進まない」

第3章
出版社に入社し15年、がむしゃらに雑誌づくりに邁進し、副編集長のポストが噂されるも、出産を機に現場を離れ、産後4か月で戻ってくると資料部へと左遷されてしまう主人公。
子供は大好きだけれど、仕事への燃焼しきれない思いを常に抱き、女性だから思い通りに仕事ができない。雑誌編集部に復帰できないのなら、育休中にもっと子供との時間を大事にすればよかったと嘆く。

(仕事も子育ても)どっちも中途半端なまま満足に得られず、なのに両手は煩雑な毎日でふさがっている。
私はどうすればいいのだろう。どうすればよかったのだろう。なんだか堂々巡りだ。抜け道のない迷路の中で、うだうだ言っているだけでちっとも進まない。

『お探し物は図書室まで』より

この嘆きに激しく共感しました!!
女性特有なのでしょうか、気づけば堂々巡りの考えをしてしまっていること、ありませんか?
私も堂々巡りばかりして、前進してない自分に気づかされ、前に向かって行動しなければと思わされました。

元雑誌編集者のこの女性は、司書さんから紹介された本から気づきを得て、一歩を踏み出すのですが、そんな女性に向けて司書さんが言ったこの言葉もステキだなと思いました。

小町さん「どんな本もそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ」

『お探し物は図書室まで』より


本書には、実在する本が紹介されているのも魅力の一つ。登場人物が読んで得た気づきが克明に描かれているので、同じ本を読んでみるのも面白いかも💡 感じ方や気づきの違いを比べるのも面白そう。

あと、個人的に本を買うのではなく、「借りる」というのも重要なポイントな気がした。本の素晴らしいところは、図書館で無料で貸し借りができるところ。無料だからハードルが下がる。
私も図書館にはとてもとてもお世話になっているので、そんな図書室を舞台にした物語だったのも、嬉しかったです。

全体を通して、ほっこりとした空気感が流れていながら、大事な場面では心に刺さるひと言がありました。
一章あたりは短いので、寝る前などのちょっとした時間に、読んでみてください✨

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