2026年1月14日(水)No.249 久しぶりのnote / 戯れごと 「デジタル時代-アナログ世代の抗い」
note最後の投稿から二年近くの時を刻んでしまいました。気ままな感覚で記事を書きたくなりました。今までも誰に向けて書いてきたわけではないのですが、敢えて言うなら自分に向けて書いていたような気がしますし、今回の記事は特にそのようなものになりそうです。
今年の干支は「午」。産まれた時を加えて、六回目の歳男です。子供もいませんし、連れ合いの由理くんに先立たれた時から「断捨離」の言葉が、折に触れてふっと顔を覗かせます。「もの」を捨て離れるばかりでなく「人との触れ合いや自分の思い出」を誰にともなく語り「自分の知識や経験」を共有してみるのも「己の短くも楽しい人生の断捨離」とこじつけてnoteを始め、今度はYouTubeを始めてみるかなと思い至りました。
ただしカメラやパソコンソフトなどに明るいわけでもありません。こんな時は身近な友人で、YouTubeを開設していたりSNSに馴染んでいる友人に話を聞く機会を持つのもいい方策です。並行してYouTubeの現状などを検索し始めました。
抜群のカードマジックテクニックを持つYouTuberケイト(Keito)くんから、海外のフォロワーが多い話に驚かされたり、マジック演技動画をアップされているカッシーさんや、Instagrumでの可愛らしい手作りケーキが人気のさかぐちのりこさんの取り組みに感心させられたりしました。お三方にはどのような方針で運営なされているのかとか、編集する時のアプリをお聞きしたりしました。
こちらの卒業生のヒナエちゃんは、大学のサークル活動をSNSで投稿して、数多くの部員の入部に成功しました。その際のサムネイルの作り方や文言の気の使い方は「なるほど!」とアナログ世代のこちらにも響きます。「YouTube視聴者を増やすには『バ○でも分からなければならない』『視聴者はコストなしで格の高い人間になれればいいなと考えている』なんて言われますよ」高度経済成長時代のかつてのTV番組に向けられたものと共通していますね。大宅壮一氏の言葉「一億総白痴化」を思い出しました。
素晴らしい教材を創作販売しパズル作家でもある昔からの友人マナブくんから電話がありました。「信也さん、YouTubeで儲けようと思っているんですか?」「うん、オレ俗人なの。やる以上は儲け出したいよね。それが一つの指標にはなるからね」「利益出したいなら、絶対やめた方がいいです!撮影、編集とか時間かかるし、他のことした方がマシですよ。他の人にならこんな言いませんよ!無責任に頑張ってくださいって言うだけです」はっきり言ってくれる友人は有難いものです。「いや〜、忌憚ない厳しいアドバイスありがとう。もっと具体的に教えてよ」マナブくんから滔々と語られました。
僕のパソコンの管理人でもあり、マジック仲間のヤマダくんのアドバイスを仰ぐことになり、話し合いの末に「ともかく一回撮影してみよう」となり、先日こちらの自宅で生徒のあかりちゃんを相手に、算数「割合」を20分ほどかけて撮影してみました。
結果はおよそアップできるようなものではなく、カメラを回してくれたヤマダくんと生徒役のあかりちゃんの率直な意見に「なるほど〜!」を連発せざるを得ない状況でした。
ヤマダくん曰く「最初から考え直さないといけないっすね。オレがいいと思っているYouTubeをいくつか見てプラットフォームと方向性を考えていきましょう。まずベンキョー、インプットっすね」数時間をかけて、ヤマダくんと一緒に基礎からのスタートです。試しに撮った「割合」の中で、僕が語った「『もとにする量』を把握するのが第一歩だよ」は、基礎中の基礎も意識せずに自分の感覚だけでYouTubeの世界に入り込もうとの思惑を持った自分自身に向けなければならなかったようです。
画面構成の考え方に「なるほど〜!」。某有名ゲームクリエーターが語ったYouTubeを始めるにあたっての準備期間や実際にかかった時間や費用などの話に「なるほど〜!」でした。「オノさん、さっきの撮影風景は身内話を見せられているだけっすね(なるほど〜!)。画像とかの貼り付けも要るっすね(なるほど〜!)テロップどうしようかなあ〜(なるほど〜)」いちいち納得、人生の中で最も「なるほど〜!」と発した一日でした。
でも、しかし、しかしなのです。その夜布団に入ると根本的な疑念が湧いてきました。「自分は何をしようとしているのだろう?何を目指しているのだろう?」YouTubeで成功しそうなことをすることが、今までの自分の生き方と相反するのではないか、世間に迎合しないことを良しとしてきて何とか上手くやってきたのではないか。
38歳で、上智大学比較文化学部入学(初めての大学です)、酒屋商売から離れようとしたとき、周りの大多数は「そんな安定した仕事を手放すの?」との言葉に溢れていた。大学卒業後学習塾を始めた当時、成功している同業者たちからの金言「生徒募集は定期的に行うこと」をまるで信じず「縁あって触れ合った生徒たちに真摯に向き合うこと」から産まれるものを信じてやってきた。
結果として、ほぼ口コミだけ三十年近く宣伝なしで実績をあげてきた「カリスマ塾」と細やかに自画自賛しているではないか。そうだ、デジタルの世界にアナログで挑んでもいいのではないか。構成を考え見やすい映像を作るより、手持ちカメラを駆使しライブ感を出そうか、ジャン=リュック・ゴダール「勝手にしやがれ」だ、ヌーヴェルヴァーグだ、「俺たちに明日はない」だ、アメリカンニューシネマだ・・・
興奮したまま眠りに落ちてしまったようです。目覚めて歯を磨いているときも考え続け、ふっと思いついたのです。「作成したYouTube動画を偶然にも見てくれる『縁あって触れ合う人々たちに真摯に向き合ってみよう』」と。そう考えると、前に進まずに現在の自分の持っているものだけで作成するものは、自分を「もと」にするのではなく、自己中心だけのものだと結論づけました。やはり、見やすく、分かりやすく、楽しめる動画を作り、今までの人生で縁あった人々に恩返しできるようにしたり、まだ触れ合っていない未知の人々にワクワクしてもらえるYouTube動画を作ってみよう。
僕の欠点を補ってくれる若き友人ヤマダくんからの宿題「オノさん『作るYouTube作品のリスト化』『ざっくりとでも台本の作成』よろしく、でっす」今まで使ったことのないKeyNoteに挑戦始めました。新しい世界の始まりは楽しいものです。台本も書き始めました。YouTubeのタイトルは、生徒のひとりセイヤくんが僕を評した言葉「はあ〜いつも『元気なご老体』だ」からいただいて「元気なご老体から学ぶ〜」にしようかな。
