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統合失調法攻略法

現在、僕は60歳、メガバンクで働き、余暇を楽しみ、人生を謳歌しています。26歳で統合失調症を発症し、半年の入院、退院後3ヶ月の自宅療養を経て復職し現在に至ります。

これまで「メンタルヘルスと向き合ったメガバンカーの半生」「統合失調症発症」「統合失調症の闇と光」「統合失調症下の出会い」「統合失調症とキリスト教」について書きました。ここでは、集大成として統合失調症の攻略法について綴ります。

30歳前後で、読書の醍醐味を知り、親友を得て、キリスト教徒になり、今の僕の核が出来始めました。同時に、統合失調症の投薬の為に業務中もひどく眠く、睡魔と闘いながらの業務遂行が、約10年続きました。

当時は、帰宅すると食事をして、日本経済新聞や、松下幸之助氏の著書や、キリスト教に関する著書等を読んだりして過ごしました。また、退社後にネイティブによる英語のプライベートレッスンを受けたり、友人と共に食事をしつつ色々な事について楽しく語らいました。

今振り返ると、こうした生活の積み重ねが、統合失調症の治療にも役立っていた、と思えてなりません。もちろん、医学的な根拠があるわけでも、医師から言われたわけでもありませんが、ある意味、前向きに生活することが、心の状態を明るく、安定化することに役立っていたと思います。

そうは言っても全てが順調であったわけでは決してありません。30代前半の頃、あまりに状態が良かったので、医師の許可を得ることなく、薬の服用を止めてしまった時期がありました。すると次第に、躁と鬱の状態が顕著となり出しました。

急にハイテンションになったかと思うと、ひどく落ち込むこともありました。医師に伝えたところ、「薬の服用は絶対に続けて下さい」と叱責されました。それ以降は、服用量が少しづつ減り、今は再発防止の為の最低量の服用となりました。

だが、今でも完全に治癒したわけではありません。いまだに、職場では、自分の心に思い描いたことが、同僚に知られていると感じることもありますし、プライベートで人と話した事が、職場で知られていると感じることもあります。

医師に告げると、「病気のせいです」と言われますが、30年来の親友に話すと「絶対にないよ!」とはっきり否定してくれます。僕は、彼女には全幅の信頼をおいているため、この一言で心の整理がつくのです。

ちょうど40歳になった頃から、業務中の睡魔も弱まり、業務を順調に遂行出来るようになりました。また、加齢と共に、少しづつ長年の読書や、キリスト教の信仰が、人格を円満にして来たと思います。もちろん60歳の今でも、聖人君主のようになった訳では決してないのですが、業務中の眠気は無くなりました。

もう一点触れなければならないのが、英語、についてです。学生時代は、ある英会話学校に通っていました。今は趣が違うようですが、40年前の学校での英語の授業は、リーディングが中心で、成績は良かったのですが、会話は全くダメでした。英会話学校では「How old are you ?」が聞き取れず、中学生や、年輩の方々と一緒に、入門コースからスタートしました。

大学4年生の時、英会話学校で、アドバンスコースにいましたが、あまり上達したとは言えませんでした。ただ、そこの日本人の教師から、「一人でアメリカを旅行してこい」と言われ、2週間アメリカを一人旅しました。

地球の歩き方、を片手に、ニューヨークからサンフランシスコまで飛行機で移動し、帰りは、グレイハンドバスで、サンフランシスコからニューヨーク迄アメリカ大陸を横断しました。もちろん飛行機や、YMCAの予約等、一人でしました。アメリカ大陸の広大さを実感したかったし、必然的に、アメリカ人と会話しました。

2週間が過ぎて日本に戻ると、英会話学校のアメリカ人の教師に、30分間体験談を語っていました。なるほど意味のある旅行でした。

銀行に就職後も、プライベートレッスンは受けていましたが、受講料の割には、顕著な進歩はありませんでした。ところが、40歳頃から、教会の英語コミュニティーの活動に顔を出すようになりました。英語聖歌隊、Sunday Reading Faith Sharing、Faith Formation、Praise and Worship Meeting、Rosary Prayer Meeting等です。

僕は、いずれも事前準備をして臨み、昼食も教会内の食堂でフィリピン人やアメリカ人と共に英語で会話しながら楽しむようになり、徐々に英語力が向上しだしました。これらの活動は、教会内で全て無償で行われ、関心の高いキリスト教についても彼ら彼女らから教えて貰うことが多く大変嬉しく感じています。英語力がつき、フィリピン人、アメリカ人と会話が出来るようになり、自信がつきました。

統合失調症の攻略法を語るのではなかったのか?と思われる読者もいるかもしれません。僕にとっての攻略法とは、決められた薬を服用し、銀行で働き、親友と親しみ、本を読み、キリスト教を深め、英語を話し、人生をエンジョイする事、です。

頼りない攻略法、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、わずかでもご参考になれば、これに勝る喜びはありません。ここまで読み進めて頂きありがとうございました。(完)





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