息子のドキドキホワイトデー
3月14日はホワイトデーだ。
私はどうしても外せない予定があったので、ホワイトデーのお返し作りは夫に託した。
クッキーを作るらしい。
頼んだ夫!
帰宅すると、いい匂いが玄関まで漂っていた。
クンクンクンクンクンクンクン・・・
その匂いに鼻をクンクンさせながら部屋に入った。
「いいにおーーーーーい!おお!これ?すごーーーーい!!」
お皿に並べられていたのは、大小様々な可愛いクッキーたち。
「その、大きなハートのクッキーをHちゃんに渡すらしいよ」
夫がそう教えてくれて、チラッと息子を見ると、ニヤコラしていた。
大きなハートのクッキーの他に、大きなチョコチップのクッキー、そして小さめのクッキーを2個ずつつけることにした。

時刻は18時。
Hちゃんはバレエに行っているので、帰宅したら連絡がくることになっていた。
19時頃とのこと。
「ほら、Hちゃんに何かメッセージ書く?」
メッセージカードを用意してあげると、息子は定規を持ってきた。

よっ!几帳面!
「『ほ』ってどう書くの?」
私はひらがな表を置いてあげた。

一生懸命、一文字一文字、声に出して確認しながら丁寧に書く息子。

なんか、胸がギューっとなった。
うんうん。
いいよいいよ。
それで、いい。
「できた!」

とっても素敵なメッセージだと思うよ。

封筒とシール、袋はHちゃんの好きな色を息子がチョイスし、私が包んであげた。

よし。
あとは連絡を待つのみだ。
息子より私の方がソワソワしている。
チロリン
きた!
「○くん!Hちゃん帰ってきたって!行こう!」
私はスマホを片手に、息子は封筒とクッキーを持っていざっ!
「な、なんて言おう?」
「ホワイトデーだよ!バレエお疲れさま!はどう?」
「・・・ホワイトデーだよ、だけでいい?」
「いいんじゃない!」
靴を履きながら「ホワイトデーだよ、ホワイトデーだよ」と何度も練習する息子。
ぷっ
「ん?!」
息子のオナラだった。
「よかったぁぁ、今出といて」
緊張してオナラ出ちゃったのだろうか。
恒例の鏡で髪型チェック。
私はスマホの動画準備。
ピンポーーン
「はーーーい!」
可愛い姫の声。
ドキドキドキドキドキ・・・
ドキドキドキドキドキ・・・

ガチャ
Hちゃん登場。
「ホワイトデーだよ」
声、ちっさ
「ありがとぅ!!」
ペコっと頭を下げて、両手で受け取る礼儀正しいHちゃん。
なんかお姉さんになったなぁ。
小刻みに縦に揺れる息子。
相変わらず一言も喋らない。
ので、可愛い姫を前に私がたまらず話しかける。
「バレエお疲れのところありがとねー!」
「あっ、もうすぐ発表会で」
「うんうん!そうだよね!」
「バレエ頑張ります!観に来てださい!」
「行く行く!絶対観に行くから!」
キラキラの瞳。
なんて可愛いんだ。
「ほらほら、並んで並んで」
カシャカシャ

写真におさめる母たち。
2ショットを撮らせてくれるなんて、親孝行だ。
「じゃあね〜バイバ〜〜イありがとね〜〜〜〜」

息子よ、鼻の下が伸びているぞ。
「よかったね、渡せて」
ぷっ
「ん?!」
またもや息子はオナラをした。
控えめに。
「よかったーさっき出なくて」
安心してもオナラが出ちゃうのだろうか。
今年も2人のそばに母たちを居させてくれた。
特等席。
さすがに来年は・・・ないかなぁ。
どうだろ。
もう小学3年生だもんね。
春から小学3年生かぁ。
幼稚園卒園してからもう丸2年も経つのか。
学校に行ってないし、まだずっと付き添って息子と一緒にいるから、私の中でどこかの部分がまだそこで時が止まっているような気になる。
でも、すっかり受け答えがお姉さんになったHちゃんや、照れちゃって一言も話さない息子(これは昔からか)、背が伸びた2人を見ると、確実に時は流れているんだな、と思う。
ひんやりとした夜の空気に、そんなことをふと思ってちょっと寂しくなってしまったが、すぐに息子の可愛いオナラで私の心はくすぐられた。
しばらくすると、動画が送られてきた。
「ん〜〜!!美味しい!最っっ高!!」と瞳を大きくさせ、指をgoodにした可愛い姫の姿があった。
息子に見せるとニヤコラまた鼻の下を伸ばしていた。
毎回言ってるけど今回も言っちゃうよ。
いつか、息子のお嫁さんになってくれませんか。
こちらはいつでも受け入れ体制バッチリです。
いつもありがとう。
