明るい性教育
「『グーニーズ』!!懐かしい!これにしよう」
息子は映画のチョイスに不満気だったが、私の眼力に負け渋々OKしてくれた。
小学3年生の息子は現在学校には行っておらず、居場所に通っている。
すっかり心が元気になった息子は居場所がない日に時間を持て余しており、
「暇だ暇だ何すればいい」と繰り返し唱えている。
もちろん勉強はしない。
その暇暇攻撃をくらっているとだんだんイライラしてくる。
私はその感情に支配されまいと映画鑑賞作戦を決行することにしたのだ。
ゲームやYouTubeは苦手だけど、映画なら一緒に楽しめる。
映画のチョイスは、いつも見ているアニメではなく、名作と呼ばれている作品を選ぶというのがポイントだ。
世の中にはいろんな素晴らしい作品があるから、息子の世界をもっと広げてあげたい。
『グーニーズ』は、私が小学生の頃にめちゃくちゃハマった映画だ。
ビデオテープが擦り切れるほど何度も観た。
細かい場面も全部覚えている。
ハラハラドキドキ冒険もの、海賊も出てきてみんなで宝探し。
こんなん息子大好きに決まっている。
あ、
そうだった。
チュッチュする場面あるんだった。
結構・・チュッチュするな。
息子との間に気まずい空気が流れる。
背後にいる息子がソワソワしているのが伝わってくる。
ああ、どうしよう、、こんな時に咳がしたくなってきた。
でも、ここで咳払いとかしちゃったらなんか意識しているみたいだよな。
私は必死に咳が出そうになるのを耐え、全然関係ないところで思いっきり咳き込んだ。
「大丈夫?」と心配する息子。
***
そういえば私が小さい頃も家族で映画やドラマを観ていて、そういう場面になったら気まずい空気になったっけ。
あの空気がめっちゃ嫌だったのを今でも覚えている。
──というわけで、この映画鑑賞作戦なのだがその作品チョイスにちょっと苦戦している。
息子がタイタニックに興味があった時期があった。
『タイタニック』の映画を観せようとしたが、──ねぇ?
ほら、ありますでしょ?
狭いところでガッツリまぐわう場面が。
あんなん、耐えられません、私が。
『鬼滅の刃』とかどうだろうか。
描写が結構激しそうなので我が家ではまだ見せていない。
私はnoter仲間に調査を開始した。
まずは、晴れパンちゃんに聞いてみた。
「頭、ポーンってなるよ」
ヒィ・・・頭、ポーンってそんな可愛く言われてもぉ。
ポンコツちゃんに聞いてみた。
「ポンだったら、中学生になるまで見せない笑。ストーリーもすごくいいけど、深すぎて小学生にはまだ難しいと思う。だから、頭、ポーンのところだけが残りそう笑」
・・・鬼にめった殺しにされるらしいし、まだやめておこう、うん。
私が小学生の頃、『北斗の拳』が流行った。
3つ年上の兄とよく北斗の拳ごっこをしたくらい大好きだったアニメだ。
「アタタタタタタタタ!・・お前はもう、死んでいる」
ヒデブーー!
ってやつだ。
でも、内容が過激なため学校側から親に「見せないで」と連絡が来たのを覚えている。
まぁ、そんなんいうこと聞く人いなかったけどね。
その後もヒデブーヒデブー言うてたけどね。
だって、物語自体は素晴らしく、面白いんだもん。
過激な描写のアニメを見せるか見せないか問題は難しい。
鬼滅だって、社会現象になったくらいだから面白いのだとは思うのだけど。
話は戻り、──それよりも私がソワソワしてしまうのは、ちょっとエッチな場面や、男女のあんなことやそんなことが出てくることだ。
遅かれ早かれ避けては通れぬ道。
私は初期の『ドラゴンボール』が大好きだった。
悟空とクリリンが亀仙人の元で修行するところとか、最高に面白い。
天下一武道会とかもワクワクしたものだ。
息子たちも絶対好きなはず。
面白いから見せたい、見せたい・・・
──が、出てくるよねぇ。
ええ、ええ、畳み掛けるようにエッチな場面が出てくるよねぇ。
ブルマのポローンからの、亀仙人の鼻血ブゥーとかね。
パンパンして「おめぇ、女だな?」とか笑。
真似したらどうしよう。
「ぎゃはっ!確かに初期の頃やばいよね。ブルマのパンツとかね。亀仙人もやりたい放題だし笑。クレヨンしんちゃんもドラゴンボールも見せてたわ。残酷な場面より、明るいエッチならなんかいいかなって笑」

名言出ました。
そんなポンコツちゃんは、「ある程度免疫つけないと、見れないのばっかになっちゃうよね!」と言う。
確かに、そうだよなぁ。
我が家の息子2人は今、『ワンピース』にハマっているのだが、登場人物の中に、“サンジ“というキャラクターが出てきて、“ナミ“という女の子をいつも、「ナミさぁぁぁ〜〜〜〜〜〜ん♡♡♡」と言って目をハートにする場面がお決まりで出てくる。

その場面になると次男は、両手で両耳を塞ぎ、「全くもぅー!」と言って顔を伏せ、長男はクッションに口元を押し当て、耳を真っ赤にしてニヤコラしている。
そんな場面ですら、我が坊やたちはこんなですぜ?
『ドラゴンボール』のブルマのポロリやパンティ案件に耐えられるだろうか。
──明るいエッチを見ている息子を見るのに、私は耐えられるだろうか。
そして話題は『タイタニック』のあの狭いところでまぐわう場面の話しになり、ポンコツちゃんは家族で見たらしい。
「あれは長い時間だったわ・・笑。イカゲームとかも意外とそういうところあってね・・ソワソワしたわあ!逆に質問してほしい。無言が耐えられない笑。明るい性教育!」

ヨッ!ポンコツ!
再び名言出ました。
「隠れて見たりしたら困るから、明るく見たいわよね!」
私たちはとにかく「明るくいこう」と、結論に至った。
***
──みなさん、『性教育』どうしてますか?
私が小さい頃、家族内でそういう話題は御法度だった。
あんなことやそんなことの知識を親から聞いたことがないし、なんか話しにくかった。
学校でもちょろっとやった気がするが、あまり覚えていない。
私はどうやって知っていったのだろうか。
友達、テレビ、雑誌、・・・今よりも情報が少ない中で何となく、ボヤ〜と知っていたような気がする。
今は逆に、情報が溢れているし、間違った情報だってたくさんある。
スマホやタブレットを使って検索しているだけなのに、変な広告が出てきて、不意にポチッとしてしまうことだってある。
あれ、すごい嫌だ。
何とかして欲しいけど、きっと何とかならない。
それに、今は息子たちが見ているものを把握しているけど、それもだんだん難しくなってくるだろう。
だとしたら、しっかりとした知識を持つしかない。
大切なことだから、少しずつ話していきたいものだけど・・。
息子は絵本などを使って改まって話そうとすると、絶対聞いてくれない。
だから、自然の会話の中で、しれっと入れ込んでいきたい。
こういうカードを友だちから教えてもらった。
フェリシモ
「性とからだとこころを知るカード」
やらしくないし、なんかオサレ。
これをいつでもスッと出せるようにしておいて、そのような場面が出てきて質問されたら、カードを使ってお話しするのはどうだろうか。
なんか、ドキドキするな。
噛んじゃうかな。
夫に子ども役になってもらって練習してみようか。
──かつて子どもだったみなさん、特に男性の方!母親からこういう話をされるの嫌でしたか?
大切なのは、どんな質問にも安心して話せることだと思うから、今からコツコツそんな関係を築いていきたい。
そう、明るく、オープンに!
