「謙虚さ」が、魅力を眠らせている——名古屋のPRを考えるセミナーに参加して
伝説の広報、犬飼さんの自己紹介を聞くのは、もう何回目になるでしょうか。
毎回思うのが、私もいつか、自分の成果や実績を誰かに語れる日が来るのだろうか、と。新卒から大企業の広報に所属してきた経歴もない。この豊橋で、広報を始めたのもつい最近のことです。同じ道はたどれない。では、どう切り開いていけばいいのか——そんなことを考えながら、情報を探し、できることから全力でアウトプットしています。そんな私が参加した、今回のセミナー。
今回の登壇者は、放送作家の野呂さんと、ドクターシーラボをはじめ多くの企業の右腕として今も現役で活躍する広報の千田絵美さん。対談はとてもアットホームで温かい空気でした。犬飼さんのまわりには、いつも実力者なのに温かい人が集まる。それ自体が、犬飼さんという人の磁力だと思います。
「謙虚さがPRを弱くする」
セミナーでハッとした言葉がこれでした。
「とても人気の◯◯です」より「売上◯◯億円の◯◯です」の方が、はるかに記憶に残る。
言われてみれば当然なのに、意外と気づけない。
そしてここに気づけるのかの差が広報の実力の差でもあると思いました。
産業の強さが、PRの謙虚さを生んでいる
名古屋・三河エリアは、言うまでもなくモノづくりの地盤が強い地域です。BtoBの製造業が多く、「よいモノを作れば伝わる」という職人気質が根強くあります。
講師が言っていた「BtoB企業にとって、広報の必要性がなかった」。モノの品質で信頼を積み上げてきたからこそ、声を上げることに慣れていない。
ただ、人手不足・採用難の時代に入り、その美徳が足かせになっているケースも出てきています。
いまでは採用に困る企業からの広報の相談が多いそうです。
「日本初」より「東京で大流行の◯◯が名古屋へ」が刺さる
広報の視点の細かさにも驚きました。名古屋の人は「日本初上陸」には意外と反応しない。でも「東京で大流行の◯◯が名古屋へ初上陸」という伝え方には、人が動く。
関心があることはわかっている。でも「どう刺さるか」まで分析して言語化できているか。そこに、届くPRと届かないPRの差があるのだと思いました。
俯瞰することで、はじめて対策が見えてくる
今回一番の気づきは、「街を全国と比較して俯瞰する」という視点でした。地域の中にいると、その文化が当たり前すぎて見えなくなります。でも全国のPR事情と並べたとき、初めて「これが足りなかったのか」と気づける。街を外から見る目を持ち、その地域に合った発信の形を探すこと。魅力発信に関わるすべての人に必要な姿勢だと感じました。
学びを整理すると、結局はシンプルなことでした。
・難しく考えずに
・熱量高く自信を持って
・繰り返しアピールする
華やかなキャリアがなくても、挑戦できるかもしれないと少し思えました。豊橋や三河には、まだ眠っている魅力がたくさんあります。謙虚さを大切にしながらも、自信を持って言語化し、繰り返し発信していくこと。
100回言ってやっと伝わる。意外と人は覚えていない。わかっていても、うっとおしいと思わるのが怖くてつい控えめにしていることにも気づきました。今回の学びを、三河の魅力を届ける、その一歩に生かしていきたいと思います。
