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ドラマから原作へ。犬現代史にどっぷり浸かった話|『平成犬バカ編集部』を読んで

読み始めたきっかけは、ドラマ「シバのおきて」

NHKドラマ「シバのおきて〜われら犬バカ編集部〜」を観たのが、本書を手に取ったきっかけだった。
柴犬の登場シーンがものすごく多い。
柴犬パレードである。
画面に柴犬が現れるたびに、私は一人で「かっわい〜!」と声に出している。2階にいる旦那からも「ドラマ観てるのすぐ分かる」と言われるくらい、声に出ている。

そりゃそうだ。
散歩中の柴犬に遭遇するとニヤニヤが止まらないし、“どんなタイプが好き?”と聞かれたら「柴犬みたいな人」と答えてしまうくらい、柴犬に弱い。

そんな私にとって、柴犬が次々に登場するドラマは最高の癒やしで、自然と原作も読みたい気持ちがむくむくと湧いてきた。


編集部の狂気レベルの“犬バカ”に惹きこまれる

まず驚いたのは、本書が生まれた背景にある「犬現代史を本にしたい」という、著者の熱量の高さだ。
そこで浮かんだのが、日本犬専門誌『Shi-ba』だそう。
取材してみれば、愛犬・福太郎を表紙にしたい一心で雑誌を立ち上げた編集長を中心に、編集部員たちの犬愛がとにかく濃い。

「狂気」とすら形容される犬バカっぷりだが、読んでいる側にはそれがとても心地よい。というか、分かる分かる!!!と首をぶんぶん振ってしまう。
犬のために全力で走り、笑い、はしゃぎ、泣くーー。
人間と犬の“共生の物語”を読んでいる気持ちになる。


平成以降、日本人と犬の距離は急激に縮まった

本書は単なるエッセイや編集部ストーリーではなく、“平成の犬現代史”を追体験できるノンフィクションでもある。

かつて犬は家の外につながれ、番犬として扱われていた時代があった。
しかし平成に入り、犬は家の中で暮らす存在へ変化し、飼い主と犬との距離は一気に縮んでいく。

「犬って、こんなにコミュニケーションを求めるんだ」
飼い主たちがその事実を知って、どんどん犬の虜になっていく様子は、自分自身の“犬を見るとニヤけてしまう体質”と重なる部分が多くて心が熱くなった。
(ちなみに、実家は大の田舎なので、今でも家の外につながれ、番犬としての役目を果たしている)


 『Shi-ba』誕生の裏側は、ドラマ以上にドラマ

編集長が「愛犬・福太郎を世界に見せたい」という純粋かつ勢い任せの気持ちで、単身で雑誌を立ち上げる。
ここはドラマでもなぞられているが、むしろここフィクションじゃないの!?というのが正直な感想だ。
ここもリアルなのですね。。。それは確かに狂気ですね。。。(よい意味)

初期の方向性は「VOGUEみたいな、おしゃれな日本犬雑誌を作りたい」
から始まっている。
そして最終的に辿り着いたのは“ユーモアと笑い”。
唐草模様のバンダナを巻いた福太郎の写真は、犬好きにはたまらない破壊力だ。
(我が家の柴犬も、トリミングの後はバンダナをつけて帰ってくる。これが可愛くてたまらない。可愛すぎて、撫で回してしまう。“柴犬×バンダナ”最高!!!)

カメラマン・佐藤さんと愛犬ポジくんの“ラブレター”のような応募メールについても描かれている。
「ここもフィクションじゃないのかよ!!」というツッコミ。


犬をめぐる社会の変化、ネット文化、そして震災

本書では犬雑誌の裏側だけでなく、
●ブログ文化のはじまり
●炎上事件
●東日本大震災のときの犬と飼い主
など、時代の変化が犬とどう関わってきたかが丁寧に描かれている。

犬を「飼う」から「共に生きる」へ。
その移り変わりの中で、人も犬も幸せになった部分もあれば、問題が浮かび上がった部分もある。
読み終わる頃には、犬をめぐる日本社会の背景まで立体的に見えてくる。


ドラマとの比較も楽しい!

ドラマ「シバのおきて」は原作の大事な部分を押さえつつ、
●キャラクター整理
●恋愛要素
●ドラマ的展開
などが加わっている。

そのため、原作はより“リアルな編集部の熱量”が感じられ、
ドラマは“物語としての面白さ”が味わえる構成になっていて、両方を観た・読んだ満足感が大きい。

原作物のドラマ化は、近年問題視される点も多い。
しかしその一方で、原作への愛しか感じないドラマも多い。
原作愛を感じるドラマが大好きだ。
このドラマは、愛を感じる。きっとスタッフも柴犬をみたら、とけてなくなってしまうような人が制作に関わっているのではないだろうか。

そして本当に!柴犬ちゃんたちの名演も素晴らしいのです。でれでれ。


柴犬好きは必読、犬好きの方にもオススメ

柴犬が好き、犬が好きという理由でも楽しめるし、雑誌づくりの裏側を知るノンフィクションとしても面白い。
そして何より、犬と人がどのように距離を縮めてきたかが分かる“犬の平成史”。

ドラマから入って、本書を読んで本当に良かった。

柴犬を見ると頬が緩む人、犬と暮らしたことがある人、
そして「犬バカ」という言葉にちょっとでも共感した人には、声を大にしておすすめしたい一冊である。

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Mii|AIと本と日々の記録 最後まで読んでいただきありがとうございます!お役に立てたらコーヒー1杯お願いします☕️記事執筆がはかどります!