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豊かな人生

今の私の生活は、あの頃周りにいた誰もがきっと想像すら出来なかっただろう。
もはやこれが現実とは思えないレベルで自分でも驚いている。


想像していた未来


私が真剣に将来のことを考え始めたのは、初めて勤めた会社を辞めようと決断した時だった。

学生から社会人になるときに想像していた未来では、都心で働くバリバリのキャリアウーマンをイメージしていた。

だが実際に社会人となり現実を目の当たりにすると、その憧れの姿はとても遠く高い場所にあることを思い知らされる。自分の思い描いていたキャリアを積み上げていくには現実との乖離が大きすぎたのだ。

そうして打ち砕かれた想像の未来。ただ何となくキラキラと輝く大人の女性になりたいという願望とその未来だけは私の中から消えることがなかった。

このフワッとした想像の未来を私は今も変わらず信じているし、この未来に近づくために今も動いている。



現状の私

を整理すると
・勢いで仕事を辞めた社不ニート
・実家に出戻ったシングルマザー
というパワーワード炸裂な人生を生きている。

とはいえ仕事を辞めたのも独立準備をするためで、やりたいことに挑戦するための決断だった。

私の決断はどんな時でも「何となく」は存在しない。必ず何か強い意志を持って決めている。

初めて勤めた会社を辞めたのも、出産や離婚を決めたのも全部覚悟を持って決めてきた。そう思っていたのに。

仕事を辞めてもシングルマザーになっても、自分の想像する未来に近づくどころかどんどん離れていってしまう。やっぱり現実はそんなに甘くないんだって気付かされる日々。

仕事も、育児も、舐めてたんだ私は。心のどこかで誰かが助けてくれる。何とかなるだろう。そう思っていたからそんな決断が出来たんだろう。

実際に仕事を辞めてからじゃないと自分がやろうとしている事の難易度にすら気付けず、離婚をして子連れで実家に出戻る事でどれだけの迷惑が周りにかかるのかも分からず。

こんな想像すら出来なかった人生はどこから始まったのか。

初めて会社を辞めたときだろうか。妊娠が分かって産むと決めたときだろうか。それとも離婚を決めたタイミングだろうか。

人にとって人生のターニングポイントは何回あるんだろう。

振り返ってみるといろんな事が想像していなかった未来のきっかけになったのかもしれないけど、私の中で一番大きく価値観が変わったのはやっぱり出産と離婚という経験だったように感じる。


出産と離婚による変化


今までは自分のことだけを考えて、自分が楽しいと思うことに全力を注ぐことができた。

それが、出産というイベントのあとは全てが子供優先になる。

自分が見ていないと死んでしまう生き物が24時間365日隣にいる。

初めて新生児と過ごす夜は「不安」しかなかった。私にこの子を育てることはできるのだろうか。私の一つのミスが命取りになるかもしれない。

普段は心配性なんて言葉から一番遠い性格の私ですらこんな感情になるんだから、生物の本能って本当にすごいと思う。

今思うと産後の「母親」の状態が離婚を決定づけたのかもしれない。

今までは問題だと思ったことすらないような些細な言動が、子供への害になる可能性があると感じて喧嘩になってしまったり。

過度に敏感で繊細になっていた時期だから離婚という決断が出来たのだろう。一人の人間としてよりも母親としての本能がそうさせたのだ。

時間が経って冷静になった今だからこうして過去の自分を語る事が出来るけど、結果「今までの決断はどれも間違ってなかったし、あの時に頑張ったから今の自分がいる」と思えるだけでいいんだと思う。


想像できない未来


どんな決断もそれが想像していた未来へと続くものではないかもしれない。

だけどその決断があって今の私たちがいる。
想像できる未来はきっと今よりつまらない毎日かもしれない。

未来なんて想像できない方が豊かな人生を送っているって事だから。

正直、私は一年後の自分の姿すら想像できない。何をやっているかも、どこで暮らしているのかも分からない。

でも私はそんな想像していなかった未来に進んでいく方が何倍も楽しい人生を送れると信じてる。

会社員として働いている時は2年後、3年後の自分の姿なんて容易に想像できた。
けど、それも裏を返せばそれだけ成長がない人生だったということだ。

マンネリ化した業務を脳死で行うことは確かにラクで無駄がないかもしれない。

それがいいという人もたくさんいるだろう。
ただ私には耐えられなかった。それだけのこと。


想像していなかった未来、それは豊かな人生を歩んでいる証拠である。


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