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東洋経済オンライン~井崎市長肝煎りの観光振興企業が経営不振に~という記事に対する見解

東洋経済に「観光振興事業が不振」というニュースが話題なっていますが、その報道だけでは流山本町の真の取り組みが見えてきません。
流山本町のまちづくりに向けては、地元議員である渡辺仁二議員と共に提案してきましたが(※ヘッダ画像は私たちの提案活動の一部です。ダイジェストは「こちら(CANVA)」)、私たちは、ただ観光を推進するのではなく、地域の独自性を活かした持続可能な町づくりを目指す活動が重要だと考えております。

まず、記事にある「マーケティング力」などの言葉の使い方や、「人口増加はTXが通ったからあたりまえ」のような論調には疑問があるものの(そんなに単純だったら苦労しない)、私たちの提案がこれまで聞き入れられなかった経緯はあり(以下)残念に思ってきました。
しかし市はこれを反省し、経営再建に向けて軌道修正しているところであり、公民連携手法を学ぶ人材育成の必要性も浸透しつつあるので、その状況を私たちも見守っています。

【私たちが4年間にわたって主張してきた提案】
・流山本町らしい町に誘導するためのデザインコードを設定すべき、エリアビジョンを策定すべき(⇒道路の美装化や、まちづくりを専門とする部門のメンバーがPTが発足)
・白みりんミュージアムは指定管理じゃなくてコンセッション形式など民間主導で実施すべき(⇒年明け、スモールセッションに関する勉強会が開催)
・文化施設を保全するのにお金がかかりすぎる、稼げるスキームに変えるべき
・民間事業者とタッグを組む際は、行政側が方向性を示し(エリアビジョン戦略)、民間と行政の役割分担を明確にすべき など



そもそも「観光振興」は目的ではない

記事には「観光振興」とありますが、私たちが目指しているのは、ただの観光地としての発展ではありません。 流山本町には、世界的な万華鏡作家である中里保子先生の作品や、歴史的な建物などの地域資源があります。これらは、単なる観光資源としてではなく、私たちの町の真の魅力として、日々の生活の中で光を放っています。しかし、これらの資源を全国的な観光地として紹介するには多くの課題が伴います。アクセスの便や地域特性との連携など、様々な要因を考慮しなければなりません。
そして何より、私たちの町は静かな住環境を望む人々にとっても魅力的な地域でなくてはなりません。予期せぬ観光客の増加が、この穏やかな生活を乱すことなく、どのように町として成長していくかこそ重要な課題です。

私達が特に主張したいのは、「ツーリズム」を通じたまちの資産価値の向上です。これは、ただの観光振興ではなく、町の魅力と価値を高め、住民のみなさまが誇りを持てる流山本町にしていくことを意味します。それには、安全な歩行環境の整備や、人口減少と税収の低下に対応するためのインフラの維持といった、行政が本来しっかり取り組まなければならない所も含めた上での将来像を描くことが大切です。
私たちは、民間の力も借りながら、地域特有の魅力を引き立て、新たな投資を促進できる体制づくりを求めてきました。この取り組みを市が進めていく中で、市民の皆様が真意を理解し、共感し、支持してくださるように今後も活動してきたいと思います。

6,000万円を超える債務の経緯

流山本町での新たなまちづくりへの取り組みは、そんな希望を持ってスタートしましたが、現在は困難に直面しています。2016年に設置された流山本町・利根運河ツーリズム推進課の目的は、地元の魅力を活かし新しい観光の形を創出することでした。しかし、流山本町に力のある事業者が進出、注目を集めると、開発事業者が土地を抑え、洋風の家が建つという状況が発生、地域資源の核である古民家が次々と売りに出されるリスクが生じ始めました。

2019年:渡辺じんじ議員の一般質問補助資料より

行政が古民家を継続して取得するのは現実的ではないため、この動きを民間主導で推進する機運が高まります。2020年、観光地域づくり法人(DMO)⇒NTDの設立から、その最初となる事業が古民家カフェ(2022年~葉茶屋、2階が万華鏡ギャラリー)ですが、これが大きな負債を抱えてしまいました。民間事業者の力を問題視する声がありますが、私たちは行政側からの依頼の仕方、連携不足も問題だと指摘してきました。

指定管理料などの金額や資金の流れ、債務に関しては、記事の記載の通りです。しかしこの事態に、私たちはただ手をこまねいているわけではありません。現在、市役所内の体制を見直し、組織の効率化が進めらえています。また観光地域づくり法人(DMO)⇒NTDの社長も新たなリーダーに交代し、問題に対処しています。まだ1年ですから、私たちは流山本町の地域の発展につながる事業の再建を願い、見守っている状況です。

NTDの運営における公金投入の妥当性について

記事では「NTDの経営は公金なしには成り立たないのか」という論調で発信されていますが、誤解が誤解を生んで、本来目指したい流山本町のまちづくりへの投資の妨げになることを心配し、議員の立場から持論を述べます。

公金と補助金の誤解

「公金」というと「補助金」と同一視される方もいらっしゃるのですが、これらは異なります。公金の投入は、市が民間企業に委託することで本来、行政が行うべき業務を(民間のサービスを購入することにより)効率的に実行する手段として用いられます。しかし記事の表現からは、公金が無償で経費を補填する補助金として誤解される危惧を感じました。
私たち議員としては、公金の投入の妥当性について、流山本町のまちづくりに対する投資対効果をはかる提案内容や、行政に質問するなどしたことを、市民により積極的な情報発信をしていく必要があると感じました。

契約価格の公正性に関する誤解

NTDとの契約について、私たちは、複数の業者から見積もりを取り、最も低価格での契約を行っていることを確認しています。また、指定管理制度に関しても、前回の事業者が撤退した際に、複数の業者から見積もりを取って適正な価格が設定されたという経緯も確認しています。
この時、契約額(指定管理料)が大幅に上がったことで問題視する声もありますが、市が求めるサービスを実現するためには、もともとこの金額が必要だったということだと私たちは整理しています(勿論これには様々な見解があります)。
しかし何より、NTDへの発注だけ問題視するのはバランスを欠いていると思います。

【公と民の契約の妥当性に関する論点】
・業務委託は、他の事業者へのものもある。
・歴史文化財としてご寄付いただいたものの、建物を保存するための多額の修繕費がかかるものもあり(想定外)、こちらの方を問題視する声もある
・指定管理事業に関しては、貸館事業だけを依頼している場合もありますが、それと「観光資源の磨き上げ」など専門スキルを要する事業と同じ契約額(指定管理料)になるのは不自然
(金額を並べて比較している指摘が目立ち、いささか乱暴)

負担金の投入後の財務処理に対する誤解

「NTDに負担金を投入した直後に借り入れ金がなくなった」という指摘がありますが、これは財務上の正常な処理として行われたものです。
私たち議員は、今後、行政ではできない事業(負担金の対価)=「地域の発展に寄与する重要なプロジェクト(以下)」とその成果について、その妥当性を評価、情報発信していくことが求められるでしょう。

【負担金の対価】
①世界に通用する万華鏡ギャラリーのコンテンツ化
②地域の事業者を巻き込む事業の実施
③姉妹都市を活用したコンテンツの提供
④切り絵文化の支援
⑤花火大会やビア電車などのイベント参加
※この対価の部分について、行政側から、最初に明確に発信されていない点は課題と捉えています

流山本町の地域活性化への取り組みに向けて

観光地域づくり法人(DMO)⇒NTDは万華鏡ギャラリーの国際化や地元事業者との連携、姉妹都市を活用した文化交流など、多岐にわたる事業を推進しています。これらは地域の発展に寄与する重要なプロジェクトです。
私たちは、これらの事業が地域にどのように利益をもたらすかを理解し、これらの事業の意義・課題を明確に伝え、より多くの方が参画いただけるよう尽力してまいります。

私たちが一番問題だと思っていること:行政職員には人材育成投資が必要だ!

と、賛成の立場からこれまでの取り組みを擁護するような形で記述してきましたが、その過程では、厳しい指摘をしてきました。。
丸投げしているとは思いませんし、頑張っているとは思いますが行政は「ツーリズム」という掛け声だけして、民間事業者に任せよう!という姿勢が結果的に出てしまってはいないだろうか?ということを一倍主張したいのです。

私たちは、公民連携のまちづくりを奨励してきました。公民連携事業のメリットは、行政だけでなく民間事業者も投資してリスクを負い、よりスケールが高く、質の高い開発を目指せる可能性がある事業手法です。行政は稼ぐ力がないことを自覚し民間が自由に走れるようにサポートする専門性が求められます。

最低限、行政側が流山本町のエリアビジョンを策定するなどして、まちの方向性に行政が責任を持とうとすることが大切です。

しかし、それには専門性が必要です。
まちづくりは素人には出来ません。
私たちは頑張る行政職員を否定したくありません。
しかし頑張る方向性を見失わないために知識と経験(武器)が必要なのです。行政職員への人材育成投資は絶対に必要です。

まちの方向性とは、都市の基本的な分析に加え、流山本町に住む方々が望む閑静な環境とツーリズムとのバランス、訪れる人々の性質や数、住民の生活や楽しみ方の風景、どのエリアを重点的に考えるのか、回遊性の担保などを考えることで、まちの制約も可能性も見えてきます。
例えば、流山本町までの交通の便は悪いので、デマンドタクシーや駐車場の戦略的配置などが効果的かもしれない、など行政が持っている情報資源を基に仮説を描くことが大切です。

力のある民間が事業を始めてくれたとしても、まちの魅力がアップした瞬間に開発圧力が増え、当初想定していたものから逸脱してしまう可能性もあります。何より町のためにリスクをとってくれた民間事業者に礼を欠くことは避けなければなりません
行政が方向性を明確に示さないと、KPIなどの評価指標も設定できないので、住民や議会からもあらゆる方向からの指摘を受けることになります。パブリックマインドを持つ民間事業者が安心して事業ができる仕組みづくりは必須です。

私達も白みりんミュージアムについては、公民連携での実現を提案していました。しかし結局、指定管理になったしまったことは、行政職員に知識とノウハウがなかったからなのです。

私たちはこれまで、流山本町でのエリアビジョン策定を提案してきましたが、叶っていません(他のエリア(南流山、江戸川台、流山おおたかの森)では実現しています)。私たちも提案力不足です。
私たちも反省しています。当事者として後方支援してまいります。

最後に

想いもあり、力いっぱい主張を書きました。文章が長くなり申し訳ございません。
しかし全体として、批判的な視点も含めて関心を持ってくださることに感謝しております。
とある地方でDMOをご担当された方が私に「流山はうらやましい。批判でも関心を持ってくれる分ありがたいじゃないですか!?」と。
それが本質だと思います。

議会は、私たちとは異なる立場から主張される議員と激しいやりとりはございます。しかしその活動こそ多様性を活かす原動力だと思いますし、先輩のことはリスペクトしております。今後も胸を借りていく所存です。
全力を尽くしてまいります。

その他、これまでの活動(ダイジェスト)

私達の提案活動(一部):様々な形での住民ヒアリング
私達の提案活動(一部):オープンハウス
私達の提案活動(一部):オープンハウス
私達の提案活動(一部):流山本町の課題について住民ヒアリング⇒定性分析
私達の提案活動(一部):流山本町の課題
私達の提案活動の結果(一部):道路の美装化


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