【室長の話】私が助産師さんの仕事を、もっと知ってほしいと思う理由
私は助産師ではありません。
それでも今、「勝手に助産師広報室」と名乗って、助産師さんの仕事を社会に届ける活動をしています。
なぜそこまで助産師さんを推しているのか。
会う人によく聞かれるので、今日は、その理由を自分の経験をたどりながら書いてみようと思います。ちょと恥ずかしいね(´艸`*)
私の活動は、コロナ禍の2020年8月に、オンラインで初マタのママ限定のお話会を開催したところまで遡ります。
そこで知ったのは、自分が2012年に妊娠・出産した時と、2020年のママたちが置かれている状況が、あまりにも変わっていなかったことでした。
それは一言で言うなら、孤独。
独りで悩んで、独りで苦しんで、独りで解決しようとしている。
妊産婦向けの洋服やベビーグッズの進化は目覚ましかったけれど、当の産み育てる人たちの苦労や心労は、何ひとつ変わっていないように感じたのです。。。
なんでなん? (ㆆ ㆆ ).。o
そう思ったことが、今の活動のきっかけです。
その「なんでなん?」を解明するために、2021年1月「助産師さん100人インタビュー」という企画を勝手に立ち上げました。(´艸`*)
47都道府県と3か国、106人の助産師さんに約1年かけてインタビューしました。(その様子は、YouTubeにも残しています)
自分の産後の経験 ~恐るべし乳腺炎!~
じゃぁ、私自身がどんな妊娠・出産だったかというと、妊娠中はほぼずっとつわり、逆子が戻らず帝王切開での出産でした。
いちばんしんどかったのは産後でした。
産後1か月も経たない時期に、私はおっぱいマッサージを受けたことがあります。
人生で一番の高熱(40℃超え)を出し、おっぱいが固く、熱くなり、息子が母乳を飲めない状態になってしまいました。乳腺炎でした。
当時は、そんな病気があることも知りませんでした。無知って怖いですね(*﹏*;)
私が発熱していようと、息子はお腹を空かせて泣きます。
死なせてはいけない。
とにかく飲ませなければいけない。
大げさに聞こえるかもしれませんが、産後のメンタルを知っている人なら分かってもらえるかと思います。
とにかく必死でした。
もちろん自力ではどうにもならず、
「おっぱいマッサージ」
「乳房ケア」
「桶谷式」
思いつく言葉でスマホで検索しました。
そうして見つかった病院でケアを受けました。
息子を母に預け、ベッドに横になった時、私は不甲斐ない自分を責める気持ちでいっぱいでした。
同時に、息子に授乳できるようになるのか半信半疑でもあり、でも、どうにか治してほしいとすがるような思い、、、
要するに、思考も感情もぐちゃぐちゃで横たわっていたのでした。。
乳房マッサージをしてくれた助産師さんが、黙々とケアをしながら一言、こう言いました。
「あなた、おっぱいがこんなになるまで頑張ってたんやねぇ」
その瞬間、堰き止めていたものが溢れました。
それは涙でもあり、抱えきれない責任でもあり、隠しきれない不安でもありました。
その時に真っ先に思ったのは、
「そうか、こんなんでも私はちゃんとやれてたんや」
ということでした。
初めての育児を、自分なりに必死でやっている。
それを「頑張ってる」と認めてくれる人が一人いる。
その現実に、私は心底ホッとしたのだと思います。
おっぱいが元に戻って、また授乳できるという安堵ももちろんありました。
振り返れば、私はあの時、身も心も助けられたのでした。
この時の助産師さんの顔も名前も、今はもう覚えていません。
それでも、ケアを受けた部屋の雰囲気と温かさ、何よりあの一言は14年経った今も覚えています。
インタビューをするほど、見えてきた
そんな経験から、2020年8月コロナ禍真っ只中のオンラインのお話会につながりました。
さらに、私自身、助産師さんのことをもっと知りたい、そしてたくさんの女性に知って、頼ってほしいという思いで「助産師さん100人インタビュー」を企画しました。
インタビューをしていく中で、私は助産師さんの仕事が、スキルや知識だけでは語れないものだと知っていきます。
国家資格ですから、妊娠・出産・産後の身体について、赤ちゃんについて、授乳について、女性の心身について、たくさんの知識と経験を持っています。
でも、それだけではありません。
特に、お産を扱う助産院の助産師さんの話を聞くと、その仕事は妊婦健診から始まっていました。
お母さんを知る。
その家族を知る。
どう産みたいのか。
誰と過ごしたいのか。
何を大切にしているのか。
そうして妊婦健診のたびに不安をやわらげてくれ、お産の時には、その人にとって納得のいくお産に近づけるように支える。
産後は、身体をケアし、授乳を支え、必要なものや必要なことを伝えていく。
ものすごーく省略して言えば、
妊娠した時から産後まで、一人の助産師さんがお母さんに伴走してくれるということです。
その関係性の中で、助産師さんは持っているスキルや知識を、オーダーメイドのようにお母さんたちに渡しているようでした。
助産師さんは、ただ赤ちゃんを取り上げるだけの人ではありません。
その人が母になっていく時間を、そばで見て、支えて、必要な時に手を差し出す人なのだと思いました。
さらに大きく見れば、助産師さんの仕事はもっと広いものでした。
性教育。
被災地での授乳支援。
母子の防災に関する活動。
海外での母子保健活動。
思春期や更年期への関わり。
私が思っていたよりも、助産師さんの仕事はずっと広かったのです。
助産師さんのポテンシャルを引き出して、活かす!
約1年かけて106人の助産師さんにインタビューをしながら、私はこんなふうに思うようになりました。
「もっと助産師さんの仕事が社会に伝われば、今日もスマホ片手に悩んでいるお母さんが一人でも減るのになぁ」
かつての私が、助産師さんに救われたように。
妊娠中に不安を抱えている人。
産後、泣きながら授乳している人。
赤ちゃんはかわいいのに、自分の身体も心も追いつかない人。
こんなこと聞けないと思って、人知れずスマホで検索し続けている人。
そういう人たちのそばに、助産師さんという存在がもっと自然に届いてほしい。
そしてそれは、女性のためだけの話ではないと思っています。
「男性も社会も、助産師さんの仕事と役割を知ったら、妊娠も出産も産後も、違って見えるんじゃないかな。新しいあり方が見えるんじゃないかな」
とも思うようになりました。
助産師さんの仕事を社会に広めることは、
妊娠・出産を、女性だけが抱えるものにしない。
赤ちゃんを迎えることを、もっと前向きに、もっと安心して考えられる社会にしていく。
育児のスタートを、孤独なものにしない。
そういった結果をもたらすものだと思うのです。
ひいては、少子化を食い止める一助にもなると私は信じています。
赤ちゃんはかわいいです。
無条件にかわいいです。
でも、赤ちゃんがかわいいという気持ちだけで、妊娠・出産・産後を乗り越えられるわけではないのです。
産み育てる人が、悩み、不安、苦しみを一人で抱え込まなくていいように。
新しい命を迎えることが、もっと楽しく、もっと幸せなものになるように。
私は、助産師さんの仕事をもっと知ってほしいと思っています。
だから私は、「勝手に助産師広報室」という活動をしています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
おわり(^^)
私のプロフィール(*'▽')
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