母乳育児支援は、助産師だけが学ぶものではない
病棟でも外来でも、産後ケアでも、母乳育児に関わる場面は助産師だけのものではありません。
実際には、看護師が最初にお母さんの不安を聞くこともあれば、赤ちゃんの変化に先に気づくこともあります。
だから私は、母乳育児支援を「助産師の専門領域だから」と少し遠くに置いてしまうのは、もったいないと感じています。母乳育児支援というと、どうしても高度な専門技術のように見えることがあります。
もちろん専門性は必要です。でもその前に大切なのは、母乳育児が始まる場面で何が起きているのかを理解し、困りごとの前兆に気づき、安心できる言葉を届けられることではないでしょうか。
看護師が母乳育児支援を学ぶ意義は、単に授乳介助ができるようになることではありません。
お母さんの疲労や不安、赤ちゃんの反応、家族の関わり、医療的な背景を一緒に見ながら、必要なタイミングで適切につなげられるようになることに意味があります。
WHOとUNICEFの「Ten Steps to Successful Breastfeeding」では、母乳育児を支えるために、施設のスタッフが十分な知識・能力・技能を持つことが必要だと示されています。また、妊婦とその家族に母乳育児の重要性と管理について話し合うこと、退院後も継続支援につながることが大切だとされています。
これを読むと、母乳育児支援は一部の専門職だけで完結するものではないことがよくわかります。
病棟でお母さんの疲労に気づく人。
赤ちゃんの覚醒や授乳サインに先に気づく人。
家族の不安を最初に聞く人。
その役割を担うのは、助産師だけとは限りません。看護師が母乳育児支援を学ぶ意義は、助産師の代わりになることではなく、
母子を支えるチームの一員として、よりよく見て、よりよくつなぐことができるようになることにあると思います。
Midwellの講座は、助産師だけでなく看護師や産科・NICU医療者なども対象にしており、院内研修では学びにくい「実践+根拠」をオンラインで体系的に学べる構成になっています 。
https://midwell.site
母乳育児支援を「自分にはまだ早い」と思っている看護師さんほど、本当は学ぶ意味が大きいのかもしれません。
現場で出会う母子のために、少しずつ理解を深めることは、きっと明日からの関わりを変えてくれます。
母乳育児支援は、一部の人だけの専門技術ではなく、母子に関わる医療者みんなに意味のある学びだと思っています。
