ひとり語り 桔梗
本編「流れは塵と共に」のその後の桔梗について、その心情を語ります。
流れは塵と共に
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『桔梗』
好奇に満ちた視線などどうということではない
請われた夜に身を落としても
わたしのこころに触れることなど
どこの誰にもさせはしない
わたしは舞う
白い手の中に哀れを隠して
今宵も見事に
桜を吹雪かせてご覧にいれましょう
それでも
夜空に咲く桜は月明りがあってこそ
細く輝く月の光が
今宵は何処で何を照らしているのやら
想う人は山を越え見知らぬ空に輝くならば
せめては舞いの残り香をすくい取って届けたい
丈夫な櫂を持つ星の川を登る小舟が欲しい
さだめに抗ったこの身に舟を
蔑むその視線と引き換えに
川のほとりにたたずむ者は何処へなりと行けという
流れ流れて焦がれる命の
皮膚をすり減らすまで
了
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