国際情勢:トランプによるウクライナへの最後通告?新和平案28条_24/11/2025
サムネだが、ニューヨーク市長、デモクラッツのザハラン・マンダニだ。何とホワイトハウスに来て、トランプ大統領と握手した。よく分からないが、突然和解して、トランプの「友人」となったようだ。(文字数10,883)
トランプの「友人」で、デモクラッツは珍しいが、トランプの「友人」だったレパブリカンズのマージョリー・テイラー・グリーンは、議員辞職すると発表した。最近はCNNなどに出演し、MAGA運動の件で謝罪していた。

トランプの「友人」という立ち位置、トランプの人間模様については、置いておこう。それは重要ではない。どちらか言うと、このマンダニとの会見で、ウクライナへの最後通告めいた28カ条の和平案について言及した事だ。

2025年11月27日木曜日のThanksgiving(感謝祭=ターキーが出て来る奴)までに回答を求めると、トランプが期限を切り、ロシアと事前協議済みだから、この28カ条の要求を受け入れるように、ウクライナの大統領に迫った。
これに対して、ウクライナの大統領は声明を発表し、ウクライナは、重要なパートナー国(アメリカ)を失うか、国家の尊厳(領土?)を失うかの二択を迫られ、ウクライナが創設されて以来の難問だとした。
どんな内容だろうか?
見てみよう。
残念ながら、ホワイトハウスから、正確な原文が発表されていないため、Chat GPTに依頼して、ニュース報道から編集した。28項目全てが、完全に統一された原文からではなく、断片を再統合したものだ。要注意。
新和平案 28項目(提案されている内容、太字に注目!)
ウクライナの主権を認める。 ニュースウィーク+2Intel
ロシア、ウクライナ、ヨーロッパ間で包括的な不可侵協定を締結する。過去30年の曖昧さを全て解消する。 Sky News+2ニュースウィーク+2
ロシアは近隣諸国を侵略しない事、NATOはさらなる拡大を行わない事が見込まれる。 Sky News+1
米国が仲介役となり、ロシアと NATO 間で対話を行い、安全保障上の懸念を解決し、緊張緩和と将来的な経済協力の基盤を作る。 CBSニュース
ウクライナに確かな(強力な)安全保障保証を与える。 ABC News+2ニュースウィーク+2
ウクライナ軍の規模を最大 60万人(600,000人)に制限する。 Sky News+1
ウクライナの憲法に「NATOには加盟しない」事を明記し、NATO側も将来的にウクライナを受け入れない条項を規約に盛り込む。 ニュースウィーク+1
NATOはウクライナ国内に部隊を配置しない事を約束する。 Sky News
ヨーロッパの戦闘機(NATO機など)をポーランドに配備する。 Sky News+1
米国による保証(セキュリティガランティー):
ウクライナはEU加盟の資格を持ち、加盟検討中は欧州市場への優遇アクセスを得る。 ニュースウィーク
ウクライナ再建のための大規模なグローバル・パッケージを設ける。具体的には:
a. 技術、データセンター、AI など成長産業向けのウクライナ開発ファンドを設立。 ニュースウィーク
b. 米国と協力してウクライナのガスインフラ(パイプライン、貯蔵施設など)を再建・運営。 ニュースウィーク
c. 戦争被害地域の住宅・都市の復興。 ニュースウィーク
d. インフラ開発。 ニュースウィーク
e. ウクライナの鉱物・天然資源開発。 ニュースウィーク
f. 世界銀行を通じた特別金融パッケージ。 ニュースウィークロシアを国際経済に再統合する:
a. 制裁を段階的・個別案件ベースで解除。 ニュースウィーク
b. エネルギー、インフラ、AI、データセンター、希少資源(レアアース)などで米露の長期協力を進める。 ニュースウィーク
c. ロシアを G8(主要8カ国)に復帰させる。 ニュースウィーク凍結されたロシア資産の活用:
約1000億ドルの凍結ロシア資産を、米国主導のウクライナ再建プロジェクトに投資。米国はその利益の50%を受け取る。欧州もさらに1000億ドルを出資。 ニュースウィーク+1
残りの凍結ロシア資産を、米露共同の投資ビークルに投資し、両国の共通利益を高める。 ニュースウィーク
米露による安全保障ワーキンググループを設立し、本合意の実行を推進・監視する。 ニュースウィーク
ロシアは法制上、ウクライナおよびヨーロッパに対する非侵略政策を明文化する。 ニュースウィーク
米露間で核不拡散・軍縮条約(例えば START I など)の延長を合意する。 ニュースウィーク
ウクライナは核兵器を持たない国家(非核国家)として規定する。 ニュースウィーク
ザポロジエ(Zaporizhzhia)原子力発電所を IAEA 管轄下で再稼働させ、発電した電力をウクライナとロシアで50:50分配。 ニュースウィーク
両国(ウクライナ・ロシア)は、学校・社会で「異文化理解」「寛容」「偏見の排除」を進める教育プログラムを導入:
領域問題(領土について):
a. クリミア、ルハンシク、ドネツクを事実上ロシア領と認める(少なくともデ・ファクトな認定)。 CBSニュース
b. ヘルソン州、ザポロジエ州は現行の戦線ラインで「凍結」扱いに(接触線に沿った事実上の国境)。 Sky News
c. ロシアが他の併合地域(ヘルソンやザポロジエ以外)について、将来的に力で変更しない事を両国が誓約。 Reddit
d. ウクライナ部隊はウクライナが支配しているドネツク州の一部から撤退し、中立の非軍事緩衝地帯(デミリタライズ・ゾーン)を設ける。ロシア軍はそこに入らない。 Reddit将来の領土合意が成立した後、どちらの国も力による領土変更を行わない。違反した場合、安全保障保証(第5項など)は適用されない。 Reddit
ロシアはドニエプル川(Dnieper River)を商業利用するウクライナのアクセスを妨げず、黒海を経由した穀物輸送について協定を結ぶ。 Reddit
人道面で「人道委員会(Humanitarian Committee)」を設置:
a. 全ての残存捕虜・遺体を「全員交換」方式で返還。 IntelliNews
b. 民間の捕虜・人質(子どもを含む)を返還。 ニュースウィーク
c. 家族の再統合プログラムを実施。 ニュースウィーク
d. 紛争犠牲者(市民など)の苦しみに対する救済措置。 ニュースウィークウクライナで 100 日以内に選挙を実施。 Sky News
紛争に関わった全ての当事者に対し、戦争行為に関する完全な恩赦を認め、将来的な請求(賠償請求・法的措置など)を行わない事に合意。 ニュースウィーク
この合意は法的拘束力を持ち、「平和評議会(Board of Peace)」を設置し、ドナルド・トランプ元大統領を議長とし、違反時には制裁を科す。 Reuters+1
全当事者がこの覚書(モラトリアム)に合意した後、合意された地点(後退線)への撤退をもって即時停戦を発効。

黄色い線が、新しい境界線となり、ルハンスク州・ドネツク州・クリミア州が完全にロシア領として割譲される。ザポリージャ州とケルソン州の扱いについては不明だが、ロシア施政下には置かれるのだろう。
黄色い線をよく見ると、ロシアはウクライナに多少、領土を返す事になる。クレムリンはともかく、ロシア軍が本当に同意するか不明だ。部隊の戦友の血を流して得た土地だ。執着する筈である。困難ではないか?
ウクライナは開戦してから、国土の20%以上を失い、人口も20%以上失った。喪失した人口に関しては、国外流出が大半だが、軍人の戦死者数は70,000~80,000人、民間人の死者数は15,000人前後と見られている。
コレ、誰の責任だろうか?
それは戦争を指揮している者の責任である。つまり、ウクライナの大統領とロシアの大統領の責任である。そして国際法ではなく、政治の世界では、戦争の敗者に全て責任が行く。ただし歴史の判定はまた別だろう。
国際法というスペクトラム、政治というスペクトラム、歴史というスペクトラムがあるが、この上に真理という上位概念が存在する。ヘーゲルやハイエクの法哲学の奥の奥に存在する「法」としか言い表せないものがある。
神の法廷と言ってもいい。
Justice Courtだ。
イギリスの歴史家、アーノルド・トインビーのような人であれば、Justice Courtの傍聴人か、判事の一人となって、人類に歴史書として、ダウンロードしてくれるかもしれない。だがそれは稀な例だ。普通は分からない。
この三つのスペクトラムの中で、一番軽いのが、国際法だろう。1648年のウェストファリア条約から始まる近代の慣習に過ぎない。こんなものを金科玉条の如く崇める学者は、正直大した事はない。無視していい。
国際法は、宇宙全体で見たら、学校の校則くらいの価値しかない。宇宙人から見たら、地球上の国家の領土なんて、スカートの丈、膝上何cmまで!というルールとそう変わりはない。まぁ、守れたらいいね、くらいだ。
ウクライナから戦争を仕掛けて、領土を失ったなら、自業自得という事になる。喧嘩する相手を間違えている。己の実力を正確に評価できていない。そして案の定、危なくなったから、国際法を持ち出している。
台湾みたいに守った方がいい国もある。領土の保全というか、島だから、陥落したら国家消滅だろう。この場合は他国から仕掛けられたら、領土は保全すべきだ。よい国であれば、守るべきだろう。悪い国なら話は別だ。
歴史というスペクトラムは、後から分かる事なので、現代の我々は今は触れず、残るのは政治というスペクトラムになる。この場合、政治というのは、外交の延長線上にある戦争も含まれる。クラウゼヴィッツだ。
ロシア・ウクライナ戦争はどちらが悪いのか?どちらが先に仕掛けたのか?どちらが侵略しているのか?という事については、これまで散々論じてきた。意見は色々あるだろう。それについては今ここでは論じない。
だが戦争には引き際があり、辞め時がある。
これを判断するのは、戦争当事国であるウクライナの大統領とロシアの大統領の問題だ。そしてボールは今、ウクライナの大統領に渡されている。つまり、戦争の引き際を、戦争を辞めるかどうか判断する場に今いる。
極めて、重要な局面だ。
内容はともかく、戦争を辞める事ができる。選択肢として存在する。なぜかちょっとだけ領土も帰ってくる。ウクライナの大統領が、負けても、負けても、なお突っ込み続けるギャンブラーでないなら、乗る筈である。
ゴメン、ちょっとウソを吐いた。謝罪する。
ジョーカーめいたあの男が、トランプの28カ条なんか、乗る筈がない。ただ断る口実を探している。だから今、ヨーロッパの首脳に電話をかけまくっている。そして都合のいい言質を引き出そうとしている。
ウクライナの大統領としては、自分から断ったという態は取りたくない。ヨーロッパの仲間たちが反対するから、止むを得ず、断ったという形に持っていきたい。そしてドイツのチャンセラーが早速アホな事を言った。
Kriege können nicht durch Großmächte über die Köpfe der betroffenen Länder hinweg beendet werden, sondern es ist ein Krieg, der nur mit der Zustimmung der Ukraine und auch unserer Zustimmung, der europäischen Zustimmung beendet werden kann. Denn es ist ein Krieg auf dem europäischen Kontinent. Je nachdem, wie dieser Krieg ausgeht, wird dies Auswirkungen auf die Sicherheit Europas haben. Wenn die Ukraine diesen Krieg verlieren und möglicherweise kollabieren sollte, dann hat das Auswirkungen auf die gesamte europäische Politik, auf den gesamten europäischen Kontinent.
G20,Joachim-Friedrich Martin Josef Merz
戦争は、当事国を置き去りにして大国同士が頭越しに終わらせる事はでききない。この戦争は、ウクライナの同意、そして我々――ヨーロッパの同意があってはじめて終結できる戦争だ。なぜなら、これはヨーロッパ大陸で起きている戦争だからだ。この戦争がどのような形で終わるかによって、ヨーロッパの安全保障は大きく左右される。もしウクライナがこの戦争に敗れ、国家が崩壊するような事になれば、その影響はヨーロッパ全体の政治、そしてヨーロッパ大陸全域に及ぶ事になる。
G20、メルツ首相
凡庸な政治家はどこまでも凡庸である。先が読めない。こんな事言って、ヨーロッパ全体を戦渦に巻き込んで、責任が取れるのか?ウクライナの大統領は欣喜雀躍するだろうが、相変わらずヨーロッパは病んでいる。
かくして、人類は欧州大戦の扉を開き、果てしない戦渦へと進むのだろうか?そして第三次世界大戦勃発?折角、トランプが死力を尽くして、案を纏めたのに?ウクライナの大統領は、あたかもヒーローのように、案を蹴る?
あまり好きな人物ではないが、SF小説上の架空の人物だから、取り上げやすく、使いやすいから、使わせてもらおう。「かかっているのはたかだか国家の興亡である。人命と比べれば、何と安い事か!」
少し台詞を変えたけど、コレ『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーだ。彼だったら、ここで戦争を投了すると思う。彼は「領土の保全」とか「国家の尊厳」なんてものに、命をかけるのは、馬鹿馬鹿しいと考える輩だからだ。
ヤン・ウェンリーは作中、戦争の名手という設定だから、戦争の辞め時もいつも探って戦っている節がある。それは軍人として正しい在り方だ。同盟の指導者ヨブ・トリューニヒトみたいに理念は叫ばない。
残念ながら、現実世界に、ヤン・ウェンリーみたいな将軍はいないし、ましてはウクライナの大統領の配下に、そんな将軍はいない。だから、戦争は止まらないだろう。ではなぜトランプはこの案を今、出したのか?
それは今、ウクライナ政府の汚職スキャンダルが発覚して、政権の求心力が低下しているからというタイミングの問題と、この案を断れば、それはウクライナの大統領の責任となり、まだ戦争を辞めない男と見えるからだ。
トランプとしては、断られる可能性についても、十分考えた上でこの28カ条を出した方がいいと判断したようだ。戦争発端の責任ではなく、戦争継続の責任は、少なくとも、ウクライナの大統領にあると明らかにしたいのだ。
これは必要な事だろう。
当方の判定では、ロシア・ウクライナ戦争の原因も、戦争を継続したがっているのも、ウクライナの大統領で、世の中では逆の見方が大勢だったが、これで少なくても、戦争継続に関しては世間でも疑義が出るだろう。
トランプ大統領の狙いはコレだろう。
そういう意味では、通過儀礼的な面がなくもない。どの道ヨーロッパは破滅の道をひた走る。止まらない。急転直下、ウクライナの大統領が亡くなるとか、急に気が変わり、宗教的廻心するとかない限り、流れは変わらない。
ウクライナの大統領は、ギャンブルに敗ければ、勝つまで、突っ込み続ける男である。引き際を知らない。こんな人物を国家指導者にしてしまったウクライナ国民は罪が重い。当方も彼が役者だった頃のテレビドラマは見た。
『Слуга народа』(人民の奉仕者=和訳『国民の僕』)2015
プルタルコスの『ビオイ・パラレロイ』を授業で取り上げる歴史の高校教師が、国の腐敗と戦い、大統領選挙に出て、大統領になる話だ。この脚本を書いたのは彼自身だ。これが本当のセルフ・プロデュースか?
彼はウクライナの志〇け〇と言われ、十八番の「ピアノ演奏」もある。あんな「ピアノ演奏」をやる男が、国家の尊厳とか言うのだから、ちゃんちゃら可笑しい。それとも芸人の彼と、大統領の彼は別人か?
アドルフに憑依されて、別人格になった線は捨てきれないが。
それはともかく、このテレビドラマが受けて、ウクライナの大統領となったが、今度は政府の腐敗を起し、あまつさえ国家の尊厳?とやらを失わないために戦争継続を画策する。ウクライナ単独ではもう勝ち目はないのに?
ウクライナの大統領としては、NATOをウクライナに引き込めば、ロシアに勝てると考えているようだ。そうすれば、事実上のNATO入りだし、ウクライナ軍だけで戦わなくてもいいようになる。大戦略だ。
フランスのプレジダンも、ドイツのチャンセラーも、イギリスのプライム・ミニスターも、最悪ウクライナに派兵せざるを得ないかなと考え始めている。今の処まだ慎重だが、今回の件が切っ掛けでそうなる可能性もある。
そういう意味では、トランプ大統領は、また地球の自転を早めるような事をしている。やめて欲しい。トランプ自身も「あなたたちの戦争です」と言って、放置するかもしれないと言っていたのに、最後の一手を打ってきた。
だがコレで和平がなるとは思えない。
もちろん、ウクライナが戦争を辞めるに同意するなら、万々歳である。人類は欧州大戦の危機を回避できる。だがそんな事はないだろう。もしそうなるなら、これまで何だったのか?という話になる。慣性の法則は存在する。
考察はここで止めてもいいが、28カ条の項目の話もしよう。
アメリカの陸軍長官ダニエル・ドリスコルがウクライナを訪問した。



3.ロシアは近隣諸国を侵略しない事、NATOは更なる拡大を行わない事が見込まれる。
NATOは更なる拡大をしないという事は、ロシアの悲願だ。1991年にソ連が崩壊した時から、西側はゴルバチョフとの口約束を破り、東進した。ゴルバチョフは死ぬまで、西側の裏切りを指摘し続けた。
そしてロシア・ウクライナ戦争が起きた。
西側のある人達が、ロシア・ウクライナ・ベラルーシの三か国は兄弟国で、また纏まってソ連みたいな国家を作ると厄介だ。そうだ!仲違いさせてやろう!という事で、西側で陰謀の下拵えを始めた。
本当は、ロシア・ウクライナ・ベラルーシは互いに争う理由はない。これは外部からの策で、人工的に争いが仕掛けられ、憎悪が人工的に醸成された。スラブ系の三兄弟が本心から戦争したがる訳がない。
だが西側としては、ロシアの膨大な天然資源が欲しいし、強いロシアがいる事は邪魔なので、NATOを東進させた。その結果としてのロシア・ウクライナ戦争だ。この件では、アメリカも悪い。加担している。
ロシア・ウクライナ戦争は、ロシア・ウクライナ・ベラルーシの身内間の戦争だ。スラブ人同士の戦争だ。部外者は距離を取り、彼らだけで決着を付けるのが筋だ。本来外野が色々言うべきではない。
6.ウクライナ軍の規模を最大 60万人(600,000人)に制限する。
7.ウクライナの憲法に「NATOには加盟しない」事を明記し、NATO側も将来的にウクライナを受け入れない条項を規約に盛り込む。
8.NATOはウクライナ国内に部隊を配置しない事を約束する。
この三カ条は互いに関連している。日本のテレビの討論番組では、一番とんでもない事として論じられていた。当方的には、妥当だと思うが、世の中はそう見ていないようだ。だから、戦争継続止む無しとなる。
日本の左翼の不思議な処は、普段は戦争反対と言っておきながら、こういう時は戦争賛成なのである。なぜならば理念の方が上だからだ。矛盾しているが、気が付かないのである。日本人としてはその方が落ち着くのだろう。
だから結果として、人命が喪失される。
左翼のいい処は人命尊重なのに。
11.ウクライナはEU加盟の資格を持ち、加盟検討中は欧州市場への優遇アクセスを得る。
誰も突っ込まないが、当方的には一番の突っ込み処である。NATOはダメで、EUはOKってどういう事?矛盾していない?またEUは将来EU軍とか構想しているけど、それホント大丈夫?となる。
あえてトランプに物申すなら、EUも参加ダメにしないと、将来禍根を残すから、11条は削除か修正すべきと言う。なんでこんな甘い事をやっているのか?ちょっと隙があるというか、遊びがある。ウクライナ寄り?
13.C.ロシアを G8(主要8カ国)に復帰させる。
これも日本のテレビの討論番組で、ナンセンスと笑われていた。そもそもロシアが望んでいるのか?と。ホワイトハウスのレビット報道官によると、ロシアとの事前協議済みで提案しているから、ロシアは了解済みである。
トランプの希望的観測、冷戦思考、妄想とまで断じられていたが、ロシア・ウクライナ戦争が始まった後、プーチン大統領が、アメリカの元FOXのタッカー・カールソンのインタビューを受けた。
当方で全訳し、解説したから、詳細は避けるが、その時もプーチン大統領は、西側への復帰は捨てていない。だからG8も否定はしないと思う。あまり憶測で判断しない方がいい。プーチンは元スパイで強かな男だ。計算高い。
21.a.クリミア、ルハンシク、ドネツクを事実上ロシア領と認める
これが嫌だから、新和平案を蹴るというのが、流れだろう。ウクライナの大統領的には、国家の尊厳を失うという訳だ。銀英伝のヤン・ウェンリーなら、国家の尊厳なんて、キョトンとして、鼻で笑うだろう。
勝てない戦に、人命と装備と時間を投資し続けて、リターンがないから、外野にいるアメリカやヨーロッパに声をかけて、追加の支援を要求し続ける。支援が途絶えると、ウクライナの大統領から文句が飛ぶ。
結構な話だ。何だって、皆こんなアホみたいな投資話に付き合うんだ?サギじゃないか?国家間の話になると急に皆、分からなくなる。企業間の話なら、とっくに見限って、酷い目にあったと言うだろうに。
25.ウクライナで 100 日以内に選挙を実施。
これが今回の急所となっている。明示されていないが、ウクライナ大統領選挙だろう。前後の文脈、情勢の流れから考えて、それ以外にない。逆にそうでないなら、何の選挙かよく分からない。ウクライナ大統領選挙だろう。
現在のウクライナの大統領は任期が切れている。だが戦争中という事で、大統領選挙ができないので、戦争が終わるまで大統領の座に居続ける。これが腐敗の温床となり、権力の正統性を疑問視させている。
ロシアは、任期の切れた大統領では、交渉相手にならない。資格を失っていると指摘した事があった。ウクライナの大統領は滅茶苦茶怒った。図星だったからだろう。一番痛い処を突かれた。トランプも忘れていなかった。
それだけに、25条だけでも、ウクライナの大統領は蹴る理由となる。
27.この合意は法的拘束力を持ち、「平和評議会(Board of Peace)」を設置し、ドナルド・トランプ元大統領を議長とし、違反時には制裁を科す。
なんで元大統領なのか分からないが、そこは置いておくとして、またまたトランプ議長の登場である。パレスチナのガザ地区の件でも同じ事を言っている。そんなに兼任して大丈夫か?どうせ廃案だから大丈夫か?
以上、新和平案28カ条を見た。
突っ込み処満載だが、恐らく廃案になるだろう。
トランプが圧力を掛けたからと言って、屈するような男じゃない。
あの芸人上がりのウクライナの大統領は、また「ピアノの演奏」をするのだろう。西側は拍手喝采し、ブラボーとさえ言う。彼らも参加する「オーケストラ」が演奏を奏でる時、西側の葬式行進曲が聞こえてくるだろう。
だが何が起こるか分からないのが、国際情勢である。
トランプ大統領も何か次の手を考えている可能性はある。
それよりも先にベネズエラ侵攻か?ホント忙しい男だ。
何かの参考になり、
お役に立てれば幸いである。
ご一読ありがとうございました。
以上
