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国際情勢:トランプ政権発足100日

 2025/01/20に、
 トランプ政権が発足して、
 04/30で100日を超えた。
 (文字数11,351)
 
 ここで振り返りを行い、
 この先の展望を測りたい。

 だが正直言って、
 あまりいい状態とは言えない。
 
 トランプ不況さえ囁かれている。
 世界は新政権に厳しい評価を下している。

 最初の100日間を、
 アメリカでは通常、
 ハネムーン期間と言う。
 
 この間、批判を控えるのが、
 マスコミの習いだが、
 今回はそれどころではない。
 トランプ関税で大騒ぎだ。
 
 Make America Great Again.
 と言っておきながら、すでに、
 その反対の現象さえ起きている。
 
 04/30、アメリカ商務省が発表した
 2025年1月~3月のGDPは+0.3%だ。
 (前期は+2,4%だった)
 
 トランプ大統領は、
 この数値発表を受けて、
 前大統領のせいだ。
 自分のせいではないと答えた。
 
 今回、この言い訳で、
 言い抜けられたとしても、
 この次はそうはいかない。
 
 GDPは大統領の成績表だ。
 経済を疎かにできない。

トランプ大統領の言葉の使い方、イメージ力


 なおABC Newsが、
 政権発足100日目を機会に、
 大統領の独占インタビューを行った。

 FULL INTERVIEW | President Trump the First 100 Days: The Interview in the Oval Office 2025/05/01 40:15
 
 ABC Newsとトランプ大統領の相性は良くない。
 だからあまり会話が嚙み合わなかった。
 
 感想を言うと、トランプ大統領は、
 自分達の事を、例えば、beautiful country
    と言うが、相手の事は、stupid peopleとか、
 stupid questionと言ったりしていた。
 
 このbeautifulとstupidの対比は、
 合衆国大統領の見解として、
 とても分かり易いが、
 不支持者も増えるだろう。
 もう少し穏当な言葉はないか?
 
 実際、支持率も高くなく、
 マスコミ各社の発表では、
 40%前後で推移している。
 戦後最低の声もあった。
 
 これに対して、トランプ大統領は、
 フェイク・ニュースと斬って捨てるが、
 あまりbeautifulな言葉ではなかった。
 どちらかと言うと、stupidに見える。
 
 仏教の八正道で、
 正語という徳目がある。
 
 正しい言葉を使うだけなく、
 不悪口、人の悪口も言わない
 という仏の教えだ。
 
 アメリカの大統領に、
 仏教の八正道を説くのは、
 的外れに見えるかもしれないが、
 支持率回復の参考にはなる筈だ。
 
 トランプ大統領は、キリスト教徒だから、
 聖書からアドバイスするべきかもしれない。
 であれば、「エペソ人への手紙」か。

 Omnis sermo malus ex ore vestro non procedat, sed si quis bonus ad aedificationem opportunitatis, ut det gratiam audientibus.
 
 あなたたちの口から、あらゆる悪い言葉を出してはならない。聞く人たちに恩恵を与えるために、徳を高めるのに適した機会で、良い言葉を語れ。(拙訳)
 

Vulgata Ephesios4:29

 難しい処だけ、ラテン語の解説をすると、
 procedatが、procedo「進む、出る」の
 接続法・現在・能動態・三人称・単数で、 
    non procedaで、「出してはいけない」
 という意味になる。
 
 接続法とは、頭の中で考えている事で、
 まだ事実ではない事を言い表し、
 願望とか、命令を示すモードだ。

 detが、do「与える」の
 接続法・現在・能動態・三人称・単数で、
 願望とか命令を意味している。
 
 audientibusは、audire「聞く」の
 現在分詞で、男女中性、複数、与格で、
 「聞いている者たちに」という意味だ。
 
 なお原文は以下のコイネーだが、
 解説すると長くなるのでやめておく。
 ただほぼそのままの構文で訳されている。
 (コイネーとは、ギリシャ・ローマで、
 英語のように使われた古典ギリシャ語で、
 アラム語は語彙が弱いため置き換えられた)


 Πᾶν λόγον σαπρὸν ἐκ τοῦ στόματος ὑμῶν μὴ ἐκπορευέσθω, ἀλλὰ εἴ τις ἀγαθὸς πρὸς οἰκοδομὴν τῆς χρείας, ἵνα δῷ χάριν τοῖς ἀκούουσιν.

Καινή Διαθήκη Ἔφεσος4:29


 
 脱線した。話を戻そう。
 
 二期目のトランプ大統領は、beautiful picture
 という言葉を多くの場面で好んで使っている。
 これは一体何なのか?
 
 恐らく、どんなに困難が訪れても、
 最後のゴールは、beautiful pictureだ
 という事を常に考えているようだ。
 一種のpositive thinkingだと思われる。
 
 トランプの師で、プロテスタント牧師、
 Norman Vincent Peale(1898~1993)
 ノーマン・ヴィンセント・ピールの
 『The Power of Positive Thinking』
 (積極的考え方の力)
 から得た着想ではないかと考える。

『The Power of Positive Thinking』


 
 言語:英語
 表題:The Power of Positive Thinking
 著者:Norman Vincent Peale
 出版社:vermilion
 発行年:1953年
 ページ:301
 金額:¥2,147円(2020年11月15日)
 読了:2023/05/23
 
 この本は、世界中でベストセラーになった
 有名な本で、トランプ大統領も読んでいる。
 
 二度読んだが、ちょっと生成できない
 素晴らしい英語が幾つかあり、刮目する。
 
 歩きながら祈りを相手に浴びせるという
 ピール師の離れ業にも驚いた。
 
 大切なのは、イメージの力で、言葉で、
 未来を作ると言う考え方だ。
 
 やっぱり言葉は大切で、言葉が人を語る。
 だからトランプ大統領も積極的に使うが、
 マイナスの言葉も多いのも気になる。
 これは師の教えに反していないか?
 あるいはbeautiful pictureを汚さないか?
 
 先日、ローマ教皇が亡くなった時、
 トランプ大統領がコメントを求められ、
 次の教皇はどんな人がいいかと訊かれて、
 自分を推薦していたが、案外本気かも知れない。
 
 (マスコミは不謹慎極まりないと大騒ぎしたが、
 トランプ大統領のジョークで矛を収めた)
 
 だが先代教皇は、LGBTQを黙認していたから、
 トランプ大統領は不満だったと思われる。
 だから自分を教皇に推薦すると接続法で語った。

ロシア・ウクライナ戦争


 なお04/26のローマ教皇の葬儀では、
 トランプ大統領とウクライナの大統領で、
 15分間の短い会談があった。

 ロシア・ウクライナ戦争の停戦について、
 話し合ったようだ。
 
 04/28、ロシアのプーチン大統領から、
 3日間停戦の申し出があり、05/08からとした。
 04/19のイースター30時間停戦の拡大版だ。
 
 04/30、マルコ・ルビオ国務長官から、
 ロシアとウクライナ両国から、
 具体的な停戦案がないなら、
 アメリカは手を引くと警告した。
 
 ちょっとやりとりが、
 嚙み合っていない感じがする。
 
 ロシアは停戦を段階的に進めていると
 解釈できるので、悪くないと思われる。
 だがアメリカはさらに圧してくる。
 
 最近、アメリカもロシアに対する不信感が、
 出始めて、ロシアも見限り始めている。
 
 ウクライナの話では、前回の停戦でも、
 砲撃は続き、停戦違反があったとされた。
 
 この件に関して言うなら、3年も戦っていれば、
 ロシア軍は大統領の言う事も聞かないだろう。

 
 だから前回の停戦でも、プーチン大統領は、
 わざわざテレビの前で、ゲラシモフ参謀総長に、
 30時間停戦せよと、放送させたのだ。
 
 あのお芝居は、軍が言う事を聞くなら、
 本来必要ない筈だ。
 
 だがやる必要がある程、今ロシア軍は、
 現場優先で動くようになっている。
 
 だからプーチン大統領も必死になって、
 軍の手綱を握り直そうとしている。
 
 あのテレビでの緊張した表情は、
 そういう事だと思う。
 かなり引き攣っていた。
 
 今後、ロシア・ウクライナ戦争が、
 本当に停戦になるかどうかは、
 ロシア軍の同意が必要かと思われる。

 
 プーチン大統領は軍の最高司令官として、
 ロシア軍に言う事を聞かせようとするだろう。

 だが2023/06/23のプリゴジンの乱ではないが、
 また反逆者が出ないとも限らない。
 慎重な対応が求められる処だろう。
 
 軍が大統領の言う事を聞かないという現象は、
 ロシアだけでもない。戦時だからでもない。
    
 アメリカ海軍だって、
    大統領の言う事を聞かない。
 
 第44代合衆国大統領が、2008年の大統領選で、
 グアンタナモ海軍基地の廃止を公約として、
 当選したが、今でも海軍基地はある。
 
 2012年の大統領選でも、公約に掲げて、
 当選後も、大統領令で潰しにかかったが、
 今でもグアンタナモ海軍基地はある。
 
 第43代合衆国大統領が、対テロ戦争で、
 テロリストに対する水責めの拷問で、
 グアンタナモ海軍基地を使った。
 
 大統領が交代後も、アメリカ海軍は、
 対テロ戦争で、グアンタナモ海軍は、
 本土の外にある合衆国憲法適応外
 の基地として使えるので、存続を望んだ。
 (アメリカ海軍の軍法会議で人を裁ける)
 
 早い話、拷問して情報を得るのに、
 便利だから、アメリカ海軍は、
 大統領令を無視して、知らん顔したのだ。
 
 軍隊というものは、こういう性質がある。
 シビリアン・コントロールは理想で、
 現実には言う事を聞かない軍隊が多い。
 
 だからロシア・ウクライナ戦争も、
 最終的には、大統領同士の話し合い
 というより、ロシア軍とウクライナ軍の
 軍事的な事情で、停戦が決まると思う。
 攻勢の限界点が、停戦ラインとなるだろう。
 (ロシア軍はウクライナ西半分を狙っている?)
 
 早く戦争が終わる事を祈るが、
 トランプ大統領とプーチン大統領の
 首脳会談が開かれない処を見る限り、
 見通しは暗いなと思っている。
 (逆に開かれたら、チャンスがある)
 期待と異なり、ちょっと残念な結果に
 なりそうで怖い。 

ハマス・イスラエル戦争


 もう一つ、気になる戦線が中東にある。
 ガザ地区だ。停戦中という事だが、
 断続的に攻撃があり、停戦は破られている。
 
 今も人質解放を求めて、イスラエルは、
 ガザ地区を軍で封鎖している。
 飢餓が起きており、餓死者も出ている。

 
 ガザ地区の住民200万人のうち、
 1/4の50万人が深刻な飢餓状態だ。
 このまま行くと大量の餓死者を出す。
 
 驚いた事に、アメリカのトランプ政権は、
 イスラエル軍によるガザ封鎖を支持している。

 
 これは前政権もそうだったが政権が代わっても、
 この政策は維持されイスラエルに協力している。
 
 フランスなど、ヨーロッパの国は反対しており、
 ガザ地区の飢餓は深刻な人道問題で、
 ジェノサイドだと言っている。
 
 ガザ地区のすぐ外には、食料物資を積んだ
 トラックの長蛇の列があるが、入れない。
 国連及びNGO団体はガザ地区救援に向かいたい。
 
 正直言って、トランプ大統領が、
 あのイスラエルの首相と仲がいいのが、
 理解できない。なぜなのか?

 
 どう見ても、ジェノサイドをやっている人と、
 どうして仲良くやれるのか?
 
 そこにアメリカの国益があるとしても、
 その内容が判然としない。
 
 よくアメリカとイスラエルの関係は、
 ユダヤ資本の文脈で語られる事が多いが、
 多分それは大きな問題ではない。
 
 金融だけで世界は動かない。
 宗教とか、軍隊とか、別の要素もある。
 
 人身売買の話をコメントしてくれた方がいたが、
 それも違うのではないかと思っている。
 
 トランプ大統領とイスラエル首相の
 個人的な人間関係だけでもなさそうだ。
 
 これは何か明かさない方がいい秘密がある。
 知らない方がいいかも知れない。
 
 逆に知ってしまうと、碌な事にならない。
 所謂、狂人の世界で、誰からも相手にされない。
 見当は何となくついているが、深堀りはしない。

トランプ関税


 アメリカは19世紀を通じて、
 モンロー主義という欧州に関与しない
 孤立主義を取って来たが、20世紀変わった。
 
 日露戦争の頃から、アメリカは仲裁に動くなど、
 モンロー主義を捨て、第一次世界大戦に参戦し、
 国際連盟樹立まで、積極的に動いた。
 
 ただアメリカ本来の内向性が再び現れて、
 国際連盟には加盟せず、世界大恐慌を経て、
 高い関税を設けて、保護貿易に舵を切った。
 
 世界でブロック経済が始まり、
 関税が、連合国と枢軸国を分け始めた。
 第二次世界大戦の始まりである。
 
 今回のトランプ関税も、
 同じような効果があると思われるので、
 危惧している。
 
 トランプ関税は、世界大恐慌、
 第三次世界大戦の引き金にならないか?

 
 そしてトランプ関税が、実体経済に、
 プラスに働く筈という目論見は崩れつつある。
 (自動車産業で大量解雇発生中)
 
 やはり市場経済の反発が大きく、
 04/01の全世界同時発動トランプ関税は、
 ドル・株・国債のトリプル安を招いた。

 
 トランプ大統領は半日で保留にしたが、
 ベセント財務長官とラトニック商務長官が、
 裏で全力で動き大統領を説得したと聞いている。
 
 トランプ大統領はなお強気だが、
 恐らくトランプ関税は長くもたない。
 
 お互い高い関税を課して、
 いい事は何もないからだ。

 
 アメリカ国民だって、我慢を強いられる。
 なぜ欲しい物が安く手に入らないのか?
 わざわざ高い金で買わないといけないのか?
 これはトランプ支持者でも思う事である。
 約束が違うと離反する人も出ている。
 
 中共が、カナダとメキシコを経由して、
 合成麻薬のフェンタニルをアメリカに売りつけ、
 麻薬ゾンビがアメリカで増えている問題で、
 トランプ政権が、高関税で臨むのは理解できる。
 だが全世界同時に高関税はアメリカももたない。
 
 今、世界中の国と、アメリカは交渉して、
 貿易のディールを決めようとしている。
 
 ディールが決まっても、決まらなくても、
 長い期間、トランプ関税を実施するのは、
 アメリカ的にも負担が大きいので、
 交渉結果はともかく、ここで、
 手打ちにするのではないか?
 
 トランプ大統領も、
 貿易赤字解消が目的なので、
 高関税で、アメリカ経済が傷つくのは
 避けるだろう。
  
 特に自動車産業が、
 かなり傷ついている。
 
 今はどこも解雇や、
 操業停止の話で溢れている。
 
 選挙中は、トランプを応援していたが、
 今はそうでもない。真逆の結果を受けて、
 最大の支持者集団を失いつつある。
 これは政権の危機になるだろう。
 
 今トランプ政権や、交渉国は、
 関税の細かい品目リストを作成し、
 話し合っているが、これ、
 昔ソ連がやっていた計画経済と、
 同じではないだろうか?

 
 市場を政府でコントロールしたい
 という考えが見て取れる。
 
 市場のあちこちに、ファイアウォールを立てて、
 政府としてはセキュリティを高めたつもりだが、
 結果経済の流れが悪くなって市場がダメになる。
 
 関税による保護貿易の一番よくない処は、
 企業のインセンティブを損ねる事である。

 特に中小企業、スモールビジネスを潰す。
 こんな高関税では仕入れができない。
 
 大企業だけ、細かい品目リストを、
 政府に提出し、関税リストを完成させる。
 これはもう資本主義じゃない。
 
 社会主義、共産主義の
 計画経済と何ら変わらない。
 
 だからトランプ関税は、
 長期的には上手く行かない。
 
 フランクリン・ルーズベルトがやった
 緊急時の政策として、効果があった
 ニューディール政策みたいなものだ。
 
 アメリカの貿易赤字という経済危機を、
 救うためには役立つかもしれない。

 だがこれは劇薬でもある。
 使い方を間違えると大怪我する。
 
 自動車産業や半導体産業の大企業が、
 政府に関税免除の品目リストを提出し、
 市場にファイアウォールを立てて行く姿は、
 資本主義の終焉を感じる。

 
 ドナルド・トランプは、
 経済の神ではなかったのか?

 
 80年代のロナルド・レーガン政権と、
 トランプ一期目の経済顧問だった
 アーサー・ラッファーは何も語らない。
   
(経済とはインセンティブであると喝破した人)
 (ラッファー曲線でも有名)
 多分、反対なんだと思う。
 今彼の見解を聞いてみたい。

トランプ大統領の移民政策


 
これはアメリカ国内の問題で、
 あまり他の国は影響がない。
 強制送還先の国だけ関係がある。
 
 ただアメリカ国内の影響は大きい。
 前政権がほぼ無制限で、
 移民を受け入れていたので、
 テキサス州などが治安で危機に陥った。
 
 テキサス州を通過した移民は、
 ニューヨークなど豊かな州に移り、
 財政の負担となり、自治体を圧迫した。
 
 ところがトランプ政権になると、
 180度真逆の政策になり移民を入れないどころか、
 すでにいる移民を追い出すと宣言した。
 犯罪歴があるギャングから手を付けている。
 
 ただこの移民政策、これ以上移民を入れないだけ
 ならよかったのだが今いる移民も追い出すだと、
 経済のインセンティブを傷つける。

 
 特にスモールビジネスを傷つける。
 全米で怯えている人が沢山いて、
 商売を閉じている。これは良くない。
 
 この移民政策も、関税政策と相まって、
 アメリカ国内の経済を減衰させる。
 経済的にプラスの要素はどこにもない。

 
 またギャングなどの逮捕歴がある移民を、
 飛行機で強制送還するのもお金がかかる。
 
 アメリカ国内の犯罪者は減るかもしれないが、
 経済的な生産性はない。ただのマイナスである。
 
 これ以上移民は受け入れないで留めるのが良い。
 今いる移民まで追い出すのは、やり過ぎだろう。

 恐らく予算の問題で、
 そのうち止まると思われる。
 
 全ての移民を国外退去させる
 お金はアメリカにもない。

イーロン・マスクによる省庁整理・省庁解体

 04/30、イーロン・マスクは、
 ホワイトハウスの会議で、
 DOGEから身を引いて、本業に戻ると宣言した。
 
 これからはテスラを立て直すのに
 専念するらしい。
 だが取締役会から反発されて、
 どうなるか分からない。
 
 イーロン・マスク反対デモの煽りを受けて、
 テスラの売上は大幅に落ちている。
 
 国のために働いて、物凄い恨みを買ったが、
 功績は大きいだろう。政府の赤字が減る。
 
 そもそも何でこんな人事があったのか?
 話は2023年のアルゼンチンにまで遡る。 
 
 2023/12/10、アルゼンチンのミレイが、
 大統領に就任すると、政府の省庁解体を始めた。
 
 選挙中から、ロックスターのように、ダミ声で、
 「俺はライオン」と歌を歌い、
 このホワイトボードに、
 張り出した省庁名の張り紙を勢いよく剥がした。
 
 パフォーマンスだが、チェーンソーも同じで、
 イーロン・マスクにも引き継がれた。
 
 アルゼンチンのミレイ大統領は見た目と異なり、
 経済学者でフリードリヒ・ハイエクを信奉する。

『The Road to Serfdom』
『隷属への道』


 言語:英語
 表題:The Road to Serfdom
 著者:Friedrich August von Hayek
 出版社:ROUTELEDGE
 発行年:1944年
 ページ:256
 金額:¥2,486円(2021年05月15日)
 読了:2024/05/29

 この本は難解だが、経済学の本というより、
 ヘーゲル『法の哲学』の続きの様に感じられた。
 
 spontaneous orderの話が特にそう感じられた。
 「自発的秩序」とでも訳すべきか。
 原始釈迦教団も、spontaneous orderだった。
 
 この本を簡単に要約すると、
 市場を統制する大きな政府はダメで、
 市場の働きを妨げない
 小さな政府が望ましいという本だ。

 
 この内容で、ハイエクは、
 ノーベル経済学賞を受賞している。
 
 この小さな政府を目指して、
 肥大化した政府、省庁を解体したのが、
 アルゼンチンのミレイ大統領で、
 アメリカでもやろうという話になった。
 
 イーロン・マスクがDOGEに指名されたが、
 この人事を考えたのは、ラトニック商務長官だ。
 
 2024年の大統領選挙の時から考えていて、
 選挙対策本部長であったラトニックが、
 そのまま政権幹部の人事リストを作った。
 
 トランプとラトニックは長年の友人で、
 基本、彼が考えた人選で政権を作った。
 
 そういう意味でも、第二次トランプ政権の
 生みの親と言える存在かも知れない。
 
 ラトニックは911の時、社員の2/3(658名)
 を失う経験をしている。
 
 911テロで倒れたビルの倒壊音は、
 人生で最大の音だったと述懐している。
 
 人が経験できる最大の音と言っていた。
 どれだけ大きな音だったのか?
 
 ラトニックは911の朝、
 子供を保育園に預けたため、
 遅刻して出社したため、
 助かったが、経営者として、
 会社をどうするか判断に迫られた。
 
 飛行機がビル上層部に突っ込んで、
 99階より上の階にあった彼の
 ニューヨーク本社は全滅した。

 残り1/3(302名)のカルフォルニア支社で、
 ラトニックは会社を立て直す決断をした。
 
 しかも亡くなった社員の家族を、
 ケアするため、お金を拠出した。
 
 このお金は社員の毎月の給与からも、
 充当され、合意を取る交渉もした。
 全社員がラトニックを支持したと言う。
 
 かなり凄い事をやってのける人で、
 トランプと長年、苦楽を共にしたらしい。
 経営者仲間という訳だ。
 
 そして同じ経営者で、
 歴史上、人類最大級の資産を
 こしらえたイーロン・マスクを、
 この省庁解体のトップに据える。
 
 ツイッターの買収とリストラを見て、
 イーロン・マスクが省庁解体に適任と、
 ラトニックは判断したらしい。
 
 この二人は、最初会った時、
 ちょうどspace Xの打ち上げ後だったが、
 すぐにその場で省庁解体の話をして、
 二人共同じプランを持っていたので、
 話は割と早くに纏まったらしい。
 
 イーロン・マスクもなぜか、
 政府のスリム化、省庁解体は考えたのだ。
 だから引き受けて、ここまでやった。
 
 そういう意味では、運命的だったし、
 何か予定されていた感じもする。

台湾有事・半島有事


 
この項目は、別途記事を立てる予定だが、
 ここでは要約だけ述べる事にする。
 
 台湾有事と半島有事は、
 片方が起きると、もう片方も起きやすい
 という連動特性がある。

 
 そして台湾島と朝鮮半島が、
 戦場になるとしても、日本にとって、
 致命的な事態になる。
 
 一度、戦争が始まると、
 日本近海は戦闘海域となる。
 
 そうなると、スイスに本部がある
 ロイズの船舶保険がおりなくなる。
 
 これは貨物船の保険適応外である。
 つまり、何が起こるかと言うと、
 日本に一切貨物船が入港しない。

 
 船の保険がおりないのに、
 食料やエネルギーを運ぶ会社はない。
 コンプライアンス違反だからだ。
 
 船員だって命は惜しいだろう。
 ましては戦闘海域だ。
 誰も近づきたくない。
 
 北朝鮮が、日本列島を跳び越して、
 太平洋に弾道ミサイルを落す事は、
 朝飯前だろう。
 
 半島有事が起きれば、
 在日米軍を牽制するため、
 北朝鮮は弾道ミサイルを
 発射するだろう。
 
 そうなると、日本近海は完全に、
 船舶の保険の対象外になる。
 
 石油等、エネルギーが枯渇するが、
 その前に日本人が餓死する。
 ガザ地区のようになる。

 
 食料自給率から考えても空想ではない。
 AIに計算させればいい。
 
 食料自給率38%は日本を餓鬼道に墜とす。
 エネルギーより先に食料が尽きる。

 
 つまり、台湾有事、半島有事
 の最大の問題点は食料で、
 戦う前に日本人が餓えて死ぬ。
 
 石油は半年分備蓄しているが、
 食料は米くらいしか備蓄していない。

 
 その米だって100万トンしかない。
 民間在庫合わせて190日分と言われる。

 
 日本近海が戦闘海域になって、
 船が来なくなったら、多分一か月で、
 日本経済は崩壊する。
 
 二か月目で餓え始めて三か月目で餓死者が出る。
 ガザの飢餓が、日本の飢餓になる。とても怖い。
 
 日本近海が戦闘海域になっても、
 軍の輸送船は動かせる。
 そもそも船の保険に入っていない。
 
 海上自衛隊とアメリカ海軍の輸送艦が、
 日本の食を繋ぐ事になるが、
 数が足りないだろう。
 
 飛行機はもっと少ないので、
 当てにならない。
 
 台湾有事も同じだ。
 日本近海が戦闘海域になる。
 
 日本は軍備を備え始めているが、
 食料に関しては、全く手薄な状態である。
 これは極めて不味い。
 
 日本人が餓えてから、
 アメリカが何とかしてくれるでは、
 手遅れだろう。
 
 今のうちに食料は、
 国内で増産しないと不味い。
 
 農作物は育成に時間がかかるので、 
 有事が起きてからでは間に合わない。
 
 装備も大切だが、食料の確保の方が、
 もっと大事である。
 
 ウクライナは農業国だから、
 自給自足して、戦争中でも、
 小麦が輸出できた。
 
 日本とは大違いだ。
 しかも陸上国だから、
 船がダメでも陸路がある。
 日本はそもそも陸路がない。

 台湾有事・半島有事は、
 アメリカとの連携が必須な問題だが、
 そもそも今の日本では、
 食料の問題で戦えない。
 これは早く解決すべき問題だろう。

他、中共とインド・パキスタン


 
大陸の中共で異変が起きているかも知れない。
 未確認だが中共トップが失脚した可能性がある。
 (トランプ大統領も関税を下げると発言があり)
 
 病気で意識不明となり何日か寝ている間に、
 長老たちが動いて、実権を奪い返したと言う。
 
 その証拠に、最近の東南アジア歴訪でも、
 党中央という表現だけで中共トップの名はなく、
 中共マスコミは指導者の名前も出さないと言う。
 
 また法輪功も「天滅中共」の横断幕を掲げても、
 すぐに取り締まりの警官が来なくていつもより、
 長い時間、横断幕を張れたと言っている。
 
 もしかしたら台湾有事は遠ざかるかもしれない。
 ただ中共がある限り、トップが変わっても、
 やる事はあまり変わらないだろう。
 
 04/22、インドのカシミール地方で、テロがあり、
 旅行客が銃で殺された。
 
 パキスタンとインドの間で緊張が高まっている。
 どちらも核兵器を持ち、前回も危なかった。
 2019年トランプ政権一期目の終わり頃の話だ。

 実は核戦争の可能性もあったらしい。
 当時の国務長官ポンペオがそう言っていた。 
 
 また同じ事が起きようとしている。
 コレ、何回か繰り返すと、本当に核戦争になる。
 いつも毎回、戦争を回避できる訳でもない。
 
 台湾有事が遠ざかり、南アジアで、
 三つ目の戦線が開かれる可能性がある。
 
 三つも中規模な戦争が起きていれば、
 それは世界大戦と言っても差し支えないだろう。
 そうならない事を祈る。
    
 かなり批判的な事も書いたが、
 今回のトランプ政権は、かなり経営者視点が入り、
 DOGEによる省庁整理など、評価すべき点がある。
 これは日本も見習うべきだろう。

 
 何かの参考になり、お役に立てれば幸いである。
 ご一読ありがとうございました。
 
                                以上
 


 
 

 
 
 
 
 
 
 
  

 
 
 


 
 
 
 
 
 
     

 
 
 
 
 

 
 
 



 
 
 
 
 
 




 
 

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