共感ではなく、“追体験”を書いている 〜「さる。オアハカの人」さんの記事を読んで考えたこと〜
うんこの人。
尻まわりの人。
最近のnoteだけ見ていると、
そんなイメージを持たれていそうなので、一応ちゃんと言っておく。
私も元海外在住勢(10年ちょい)で、
以前はわりと真面目⁉︎に海外ネタを書き散らしていたんだよ。笑
今回は、
「さる。オアハカの人」さんの記事を読んで考えたことを、
自分なりの解釈も交えながら書いてみたいと思う。
私も、海外生活の記事を書いて、
「面白かったです」
とは言われる。
でも、日本に住んでる人からの、
「あー、わかるー」
「めちゃくちゃ共感しました」
とは、案外言われない。
そりゃそーだ。
海外生活、メキシコ生活なんて、
普通は共感する前に、
まず、「へぇー」からくる。
「さる。オアハカの人」さんの記事を読んで、
妙に腑に落ちて、
そして、その理由をずっと考えていた。
⸻
「海外生活を書くエッセイは、共感されにくいのではないか?」
たしかに、それはあると思う。
日本の日常ネタは強い。強すぎる。
コスメ、仕事、メンタル、趣味、ネット。
読者側も、自分の生活と地続きだから、
「あー、わかる」
で、そのまま“スキ”に繋がりやすい。
一方で、海外の日常や生活の記事は少し違う。
まず先に来るのは、
共感より「へぇ〜」だと思う。
文化の違い。
価値観の違い。
日本では見ない景色。
読者はまず、
知らない世界を覗きに来る。
だから、海外記事って、
「共感」というより
“追体験”の価値が強いのかもしれない。
「そうだよね、みんな同じだよね」
という横への広がりではなく、
「え、そんな考え方あるんだ」
「そんな世界で生活すると、そう感じるのか」
という縦への掘り下げ。
海外生活が長い人たちの記事って、
共感の分母そのものは、たしかに小さいのは事実だと思う。
でもその代わり、そこが強みでもある。
だって、
ほとんどの人が知らない、二つのカルチャーを跨いで見えてしまった“ズレ”や“違和感”を言語化できるんだもの。
たぶん、私も無意識にそこを書いているんだと思う。
私も約10年ちょっと、
アメリカ、メキシコで生活して、
日本を外から見る感覚を知った。
逆に、日本に戻った今、
今度は日本の空気に妙に馴染めなく、違和感を覚えることも多々ある。
どちらが正しいとかではなく、
両方を知ってしまったことで、
完全にどちら側にも戻れない感覚。
以前、自分はそれを
「第3文化」
という言葉で整理したことがある。
日本人なのに、
完全に日本の感覚だけでは生きられない。
でも、
現地の人間になり切れるわけでもない。
日本と今いる国、
二つの文化の間に立ちながら、
どちらにも少しずつズレを感じている。
それが第3文化として存在しているのでは、とも感じている。
海外生活が長い人間って、
案外そういう感覚を抱えている人も多いような気がする。
だから、海外在住者たちの記事は、
単なる海外紹介だけではなく、
“二つの文化の間で見えてしまった違和感”
を言語化していく作業なのかも知れない。
よくあるキラキラした海外記事、
というより、
もっと生活臭のある、
生の海外記事。って感じ。
だからこそ、
私含め、海外在住経験者の記事って、
一般的に好まれている「あるある消費」とは少し違うベクトルを向いているのかなって思う。
そりゃもちろん、スキは欲しいよ。笑
でも、
そんなベクトルの違う記事を描く中で、
読者が“スキを押すのを忘れるくらい”
文章の中に入り込んでくれたのなら、
それはそれで、
書き手として悪くない気もしている。
気づけば長文記事になってる事も多い。
長文記事って、
反応速度はとても遅い。
でも、
じっくり読んだ後に残る感覚は、
短い投稿とはまた違う重さがあると思う。
⸻
そして、ここからは完全に自分の持論。
sns全般に言えることかもだけど、
noteのスキって、
純粋な「共感」だけではなく、
少し“互助会”的な空気もあると思っている。
同じ温度感。
同じ価値観。
同じコミュニティ。
その安心感の中で押されるスキも、確かにある。
それ自体は悪いことではないし、
日本らしい文化だと思う。
でも、
海外のカルチャーや価値観が一度身体に入ってしまうと、
少しだけ視点が違ったりする。
「みんな同じ」で安心するより、
「なんだその感覚」
「その違和感、ちょっと面白いな」
そういう、“個”の引っ掛かりを私としては読者に届けたくなる。
わかる人にはわかる。
わからない人にはわからない。
わからないにしても、一個人の考えとして読者に少しでも引っかかってくれるだけでも嬉しい。
たぶん、自分が書きたいのはそこかな、
と思っている。
もちろん、
数字が伸びる記事を見ると羨ましくなる時もある。笑
でも、
誰かのスタイルが正解で、
誰かのスタイルが間違いという話ではないと思う。
共感を集める文章は強い。
私のように、
誰かを深く刺しにいく文章も、
案外、悪くない。
ただ、
向いているベクトルが違うだけなんだろう。
だから、
閲覧数やスキの数に必要以上に振り回されず、
自分の地力を信じて、
これからも、
私は私で、
のんびりnoteを書いていこうかなと思っている。
……とか、
色々と分析っぽく書いてしまったけれど。笑
私は普通に、
「さる。オアハカの人」さんの記事が好きだったりする。
自分が知らなかったメキシコ(オアハカ)。
自分が見えていなかった景色。
以前、
「もう半分のメキシコを見せてもらっている」
みたいなことを記事として書いたことがあるけれど、
今回の記事を読んで、
その感覚をまた少し思い出していた。
その“もう半分”を、
いつも追体験させてもらっている感覚がある。
だから、面白い。
これからも、
一読者として楽しみにしています。
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