な○卯に「老害矯正講師」が配属された日
飲食店で働いたことがある人なら、一度は見たことがある。
「茶」
「箸」
「早よ」
まるで呪文のように単語だけで注文する人。
もちろん年齢は関係ない。
若くても横柄な人はいるし、年配でも驚くほど丁寧な人はいる。
だからこれは、高齢者を笑う話ではない。
横柄な客だけを更生させる先生がいたらどうなるのか
そんな妄想である。
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※実在する店舗・企業とは一切関係のないフィクションです。横柄な接客態度をネタにしたコントとしてお楽しみください。
コント『老害矯正センター in な○卯』
(店内)
👴「茶」
👨🏫「はい、出ました。初期症状です」
👴「なんや」
👨🏫「言葉が二文字までしか発せられなくなる『命令語短縮症候群』です」
👴「茶」
👨🏫「重症ですね。では復唱してください。『すみません、お茶をいただけますか』」
👴「……茶」
👨🏫「だめです。まだ野生です」
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👴「茶出てないで!早よしてや!」
(ピピピピッ)
👨🏫「老害レベルがLv.3になりました」
👴「ゲームちゃうぞ!」
👨🏫「ゲームならチュートリアルで終わっています」
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👴「客やぞ!」
👨🏫「はい、よく言えました」
(胸にシールを貼る)
👴「何しとんねん」
👨🏫「『私は客です』シールです」
👴「見たら分かるやろ!」
👨🏫「本人が一番忘れやすいので」
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👴「ワシ昔から来とる!」
👨🏫「ログイン日数ですね」
👴「なんやそれ」
👨🏫「連続来店3650日」
「なお、マナー経験値は0です」
👴「ゼロちゃうわ!」
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👴「店長呼べ!」
👨🏫「ボス戦ですね」
(♪テレレレレレ〜)
店長登場。
店長「どうされましたか」
さっきまで勢いのあった老人、急に声が小さくなる。
👴「……いや、その」
👨🏫「ボス戦で緊張しています」
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👴「口コミ☆1や!」
👨🏫「ではこちらをご覧ください」
★★★★★
『牛丼がおいしかった』
★★★★★
『店員さんが親切でした』
★★★★★
『隣のおじさんだけ怖かった』
👴「それワシやないか!」
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👴「こんなんSNSに書いたる!」
👨🏫「構いません」
「コメント欄でファクトチェックされます」
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👴「昔はこんなんちゃうかった!」
👨🏫「そうですね」
「昔は店員さんが我慢していただけです」
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👴「もう帰る!」
👨🏫「残念です」
👴「何がや!」
👨🏫「あと1ポイントで『お願いします』が解放されました」
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(翌週)
👴「茶」
👨🏫「ログインありがとうございます」
👴「来たくて来とるわけちゃう!」
👨🏫「7日連続ログインで『ありがとう』を習得できます」
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(さらに翌週)
👴「……お願いします」
(ファンファーレ)
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店内アナウンス
『おめでとうございます!』
『スキル「お願いします」を習得しました』
『称号「人として普通」を獲得しました』
👴「称号しょぼすぎるやろ!」
👨🏫「普通は意外とレアなんです」
(さらにファンファーレ)
『新クエストが解放されました』
『「ありがとう」を3回言ってみよう』
👴「まだ続くんかい!」
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店員さんを教育する研修は、どこの会社にもある。
笑顔の作り方、敬語、クレーム対応。
でも、お客さんを教育する研修は存在しない。
だから今日も全国の店員さんは、「ありがとうございます」を何百回も言いながら、「お願いします」を一度も言わない人の接客をしている。
……やっぱり、一店舗に一人くらい「老害矯正講師」は必要なのかもしれない。
