"ままならない"わたしと一緒に旅をする。
新刊が出るたびにうきうきしながら購入している『おひとりさまホテル』。
4月に6巻が発売されていたのにようやく気づいて、今日、読みました!
設計会社に勤める塩川史香は、ホテルで過ごす「おひとりさま」の時間をとても大切にしている。同僚たちも、それぞれ独自の方法でホテルライフを楽しんで――。(中略)地震から1年を経た能登のホテルの回も収録。各メデイアで話題沸騰!! 実在のホテルを巡りながら新たなライフスタイルを提示する新感覚ストーリー第6巻! 電子書籍版では、ホテル情報コラムをカラーぺージで収録!
主人公のふーちゃん(史香)だけでなく、同僚たちそれぞれの「おひとりさま」時間が描かれていて、毎回読むたびに「わかるなあ」と思えるところがたくさんある作品です。
6巻では、ふーちゃんと、後輩のわかちゃんが2人で宿泊する回が収録されています。
いつもは、ひとりでホテルを楽しむふーちゃんとわかちゃん。
二人とも、恋や仕事が、うまくいかなかったり、まだまだどうなるかわからなかったり。周りからみると、人生順調そうでホテルライフを優雅に楽しんでいる人たちでさえ、心の中にいろんな気持ちを抱えている。
そんなストーリーが静かに描かれているんですよね。
お宿の部屋や料理、窓から見える景色を満喫。
そして、旅先で迎えた朝。ふーちゃんのモノローグが、めっちゃ良くって。
まさに、自分の中の“うまく言葉にできなかった気持ち”と重なったんです。
充実した日々を送ってても
これじゃダメな気もする日もあるし
一人でも人生楽しいじゃんと思っていても
誰かと生きたいと思う日もあって
でも簡単にそういうわけにもいかなくて
ままならない
そうそう、人生って“ままならない”ことばっかりだよなあ。
うまくいったと思った矢先にガクッと落ち込んだり、
自分なりに楽しくやってるつもりなのに、ふと「これでいいのかな」って不安になったり。
そんな日もあるけれど、それでも人生はつづいていく。
この作品って、ただ「ホテルを楽しむ」漫画じゃなくて、
ホテルという“余白のある場所”で、誰かを思い出したり、自分と向き合ったり……
そんな時間が描かれているのがとっても好きです。
ひとりで楽しんでいるようで、
「これ、○○さんに教えてあげよー!」ってLINEしてみたり、
インスタに投稿してみたり、
誰かと“分かち合いたい気持ち”もちゃんと描かれていて、すごく今っぽいなとも感じます。
ちなみに5巻では、ふーちゃんが地元・北海道に帰る話があるのだけど、私自身が北海道民なこともあり、なんだか特別に感じてしまう。
(私は北海道から出たことがない身なのでふーちゃんとはちょっと違うのだけど)
故郷から離れ東京で暮らして
あちこち旅をしては忘れてしまうけれど
私をつくったものたちを愛していたい
全国いろんな土地を旅していても、原点はここにある。
ふーちゃんが家族と過ごす中でそんな感覚を抱く感性がとても大好きで。
ふーちゃんは子供の頃からホテルが大好きだった、というのがお母さんのセリフでわかるんだけど、「すき」をそのまま大切にして進んできたふーちゃんの姿に、素敵だなあ、って思った。
ふーちゃんも、わかちゃんも、その他の登場人物たちも。
それぞれの"ままならなさ"を抱えながら、それでも自分の好きな宿へと足を運ぶ。
そんな彼らを見ていると、
「わたしも、自分をちゃんと連れていきたい」と思うのです。
家族と過ごす中で、「ママ」として、「妻」としての自分が日常になるけれど。
ときには「わたし」を連れて、旅に出たっていい。
ひとりでいることも、大切な誰かを思う気持ちも。
過去も、今も。
ぜんぶまるごと、連れて歩いていけたらいいな。
気になった方はぜひ読んでみてください!(誰かと語り合いたいです…!)
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたサポートは今後の活動費に使わせていただきます☕️