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ぬるい冬でした

水たまりを覗くあの子はずっと唾を垂らして、…よね…じゃない?…とつないだ水玉を冷蔵庫の上にしまったばかりにほこりの塊をとすとす落として病気の気配が膝裏の柔らかい膜から染み込んできたあれは黄色い電車の三両目だったろうかハンガーのように蝙蝠が等間隔にぶら下がっていたのはそうだ熱いタオルが少し浮いていたということはぼくらは蒸気でうごくミシンなのだ笑いながら泣く犬かえんえんとコンビニのコピー機に並ぶ時俺はどこ吹く風で立ち読みするフリほらみてごらん漢字ドリルの「魚」を88回書いた時にわかったことなんだこれはノートじゃない板なんだどこからか抜け落ちた階段の一枚をほら木目を魚が泳いでいるよ誰かの靴の中のジャムにむかって僕もまた泳いでいる古い水泳帽子には帽子と書いてあるんだ間違えるとあの子のように目を閉じた自動販売機に詰められてしまうからほら缶詰はごめんだねじれた魚しかはいっていない淡い水色という歌詞だけを抜いてメロディーだけを午後の匂いという手のひらのざらつきにのせる乾いた水たまりの丸い影はひび割れて暖かい湿気を呼吸するたび柔らかい音はだれにもぶつからないまま小さく弱ってひくひく消えかけの白掠れた声消えかけの春

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