冬の領域
目隠しをされて
走りこんできたのに
無傷であることを誰に感謝しよう
追い立てられたゴールイン
「まだ走れるだろう」に首を振る
温室育ちの銀行員たち
表に出れば冬の領域
あと一日
あと一日と
荒ぶる魂をなだめすかして
働いてきただけのこと。
シリウスが覗く
窓辺の
底冷えのする夜半の食卓で
錫の匙を掻き回し
ココアを飲んでいる 。
一人はどうだろうか
独りは寂しいだろうか
その答えに覚悟を決める間も無く
離ればなれの明日を迎える
けれど
悲しみもまた、
時の領域
痛みだけがひとを強くする?
温室育ちのフォーティナイナー。
やっぱりわたしは首を振る
表に出れば冬の領域
この後、私の脳動脈瘤が破裂する(くも膜下出血)。
馬車馬のように働いている人がいたら、
自分の体の状態に留意してほしい。
病いの兆候は必ずある
身体のサインに気づけるよう
睡眠だけは十分に取ってください。
「フォーティナイナー」とは
1848年の金発掘に沸き立ち
それに続いて、金塊を求めて
カリフォルニアに殺到した人々のこと。
ゴールドラッシュを夢見たフォーティナイナーズに
成功者は一人もいない。
強いて言えば
彼らに頑丈な服を提供した
リーバイスくらいだそうだ。
学校で金融教育が始まったらしい
私は小学校で
稲をバケツで育てて米を収穫したり(失敗)
かいこを飼って繭になるまで観察をした。
日本人がというか、
アジア民族がというか、
人類が何を食べて(農耕)、
何を着てきたか(養蚕)
を学習した。
今思えば私は
国民が
人間として生きていく為の
ヒントを詰め込んだ
義務教育を受けたのかもしれない
