見出し画像

【賛否両論?】『左利きのエレン』は「働き方の歴史書」である。昭和・平成のリアルな絶望と、現代との決定的な違い

こんにちは!北海道・すすきので日本酒Bar「にゃごりん」をやっている、にゃごママです。

今回は、アニメや漫画で話題の『左利きのエレン』についてお話ししたいと思います。 この作品、「天才になれなかった全ての人へ」というキャッチコピーの通り、才能と仕事に狂う人々の厳しい現実や葛藤を描いた大人のための群像劇です。

でも、ネットの評価を見ていると「見る人を選ぶ作品」と言われている通り、真っ二つに分かれているんですよね。中には「共感できない」「ただのブラック企業じゃん」なんて声もチラホラ。

それに対して、にゃごパパと熱く語り合った結果、一つの結論に行き着きました。 この作品を「理解できない」と言って低評価をつける人は、「現代の働き方だけが正しい」という価値観に毒されてしまっているということです。

🕰️ 描かれているのは「2007年の仕事生活」

にゃごパパが言うには、「自分の現在の世界の前に、こういう世界があったんだってことを知れることが、このアニメの凄いところ」なんです。

『左利きのエレン』で描かれているのは、主に2000年代後半(2007年頃)の広告代理店やクリエイターたちの働き方です。 昭和、平成の当時は今のような「働き方改革」なんて言葉はなく、コンプライアンスもゆるゆる。パワハラやモラハラ、男尊女卑、終わりの見えない残業なんて当たり前の時代でした。
サービス残業?そんなの当たり前です。セクハラという言葉がやっと認知され始めたばかりで→パワハラ、モラハラ当たり前と言うか、まだそんな言葉は認知されてません。にゃごママが20代の頃、総務部長が言いました「僕は今から君の膝にさわるよ、断ったからね、良いよね⁈」
(⌒-⌒; )w「はあ……」
で、膝を撫でる(気色悪いが総務部長なので拒否れない、当時は)
「はい、触った。コレはセクハラじゃないよね(笑)」
本気で、平気でやってるのです。


😱 恐怖!「転職=傷物」と個人情報ダダ漏れ時代

今の時代、嫌だったらすぐに辞めて次の会社に転職できますよね。 でも昔は、「転職した=こいつ何かトラブルを起こしたんだ、後ろ暗いんだ」と敬遠されるのが普通でした。

しかも、今では考えられませんが、当時は「個人情報保護」なんて概念がありません。 面接を受けに来た人がいたら、面接官がその人の前の会社に直接電話をかけて、「〇〇君って面接に来たんだけど、使えるの? どんな人?」と聞くのが当たり前だったんです! そこで悪意を持って「あいつは使えなかったよ」なんて言われたら一巻の終わり。業界が狭ければ狭いほど、逃げ場なんてありませんでした。

🧟‍♂️ リアル「デスマーチ」!和室に4ヶ月カンヅメ伝説

うちのお店にも、昭和の戦士や、クリエイターの方など色々な方が来ますが、当時の「ブラックエピソード」は本当に生々しいです。

例えば私事にはなりますが、あるゲームのリリース前。転職した後ね、震災などの影響で工場がストップし、海外へ発注するのですが小ロットの会社は大手に負けるので、大手よりも先に納品しないと工場のラインが確保できません。そこからスケジュールが狂って行き、地獄の「デスマーチ」が始まります。

  • 2週間くらいお風呂に入れなくても死にません!

  • 4ヶ月くらい、6畳の和室にずっと閉じ込められて仕事してました。俗に言う蛸部屋です(笑笑)

  • 「席を立つのはトイレに行く時だけ。気がつくとパソコンの横に誰かがお弁当やサンドイッチを置いてくれてます。PCに間違ったプログラムデータを打ち込み始めたら限界なので、机の下か横で仮眠します。数時間経ったら起きてPC作業に戻ります。

  • たった3秒の動画のコマのために3時間以上、光の粒のパーティクルの動きを1個ずつ計算して(昔15〜16年前のソフトでは、そうしないとできない…>_<…)編集する仲間が何人も周りにはいた…。

半分発狂しかかってましたが、これ、作り話じゃなくて本当にあった働き方なんです。クリエイターの仕事現場では、みんな、死力を尽くして良い物を作り上げようとしてました。

📖 『左利きのエレン』はビジネス書と同じ

こういった背景を知らずに、今の平和な「ホワイトな働き方」の基準だけで『左利きのエレン』を見ると、ただの理不尽な物語に見えてしまうんでしょうね。

でも、歴史を知らないまま表面だけをなぞって「今の自分が一番正しい」と思っていると、結局は誰かに使われるだけの「コマ」で終わってしまう気がします。

にゃごパパも言っていましたが、『左利きのエレン』は「近年の働き方の歴史が刻まれたビジネス書」のようなものです。 ビジネス書って、読み解く脳のスキルがないと読むのが苦痛ですよね。それと同じで、この作品も「当時の価値観や背景を読み解く力」が試されているんだと思います。

ブラックやパワハラを乗り越えて生き残ってきた私たちのような世代にとっては、「ああ、よく言われたなこんなこと」と、チクチク刺さる共感がいっぱいの作品です。

そして、ラストの方で繰り返し流れるメッセージ。
「全力出して、出して、出してダメだったら…やめてもいい。そうじゃないなら、描けよ‼️」とか、
「本気出して、出して、出して、あきらめろ」
私達が子供の頃は、個性を大事にとか、夢を叶えろなんて言われて、最近は好きな事を仕事に、とか言われてます。そして、無責任にも、
「諦めたちゃいけない、絶対に諦めるな‼️」と言うメッセージを強く植え付けられたように思うのですが、どのジャンルだってNo.1は1人だけです。
1人だけしかなれないんです。なのに、絶対に諦めるちゃダメと言う考え方は辛過ぎなのに、それに対する別の考え方はあまり聞きません…>_<…だから、身動き取れなくなり引きこもったり、潰れてしまうのかなっと。確かに、子供の頃から受けて来た考えの真逆のメッセージに混乱するかもしれません。

でも、きちんとラスト回を観てください。
・一度も戦わずに消えた思いは何処へ行く。
・「本気出して、本気出して、本気出して、それから諦めろ」
・「そしたら許してくれる、あの日の貴方はきっと許してくれる。例え夢が叶わなかったとしても貴方は自分を誇れる」
・「描けよ
‼️
あなたは自分の人生で、本気で全力を出し尽くすまで、やりきったと言いきれるまでやりきったことが有りますか?無い人は何でもいいので、本気出して全力でやってみて下さい。
その後でしか見えない、やったことがないとわからない景色が有るのです。
そして諦めたスキルは無駄にはなりません。いずれ別な形で発現するあなたのスキルの一部に組み込まれ、土台となっていることに後で気付くのが人生ではないかと思うのです。


皆さんは『左利きのエレン』を見て、どう感じましたか? ぜひ「にゃごりん」に来た時に、皆さんの「働き方エピソード」も交えて熱く語り合いましょう! 今夜も美味しい日本酒をご用意してお待ちしております🍶✨


いいなと思ったら応援しよう!