AIで書いても自分の言葉にならない人へ。佐々木 敦『「書くこと」の哲学』で整理される、書く前の思考。#書くことの哲学 #AIライティング #言語化
この記事は、佐々木 敦さんの著書『「書くこと」の哲学 ことばの再履修』を、AI時代の制作実務へ読み替えた書評エッセイです。書く内容に詰まっている人や、AIを使っても自分の言葉が整わない人に向けて、技術以前の「思考の構え方」を整理します。この記事は本の感想ではなく、テーマに反応した僕の思考を書いたものです。読み終えると、書くことが単なる作業ではなく、自分の呼吸を整えるプロセスへと変わるはずです。
本記事の構成や下書きにはAIの補助を使用していますが、内容はすべて僕(ツヨシ)が確認し、実務の実感を込めて編集しています。また、文中にはAmazonアソシエイトのリンクが含まれています。AIを使いこなしつつ、自分の体温を残すための試行錯誤として読んでいただければ幸いです。
あ、またやってしまいました。
書こうと思ってPCの前に座った瞬間、なぜか「部屋の湿度」が気になりだして加湿器の掃除を始めてしまう。
気づけば1時間。
何を書こうとしていたか、霧の向こう側です。
ADHD傾向のある僕にとって、この「意識の散らばり」は日常茶飯事なのですが、それ以上に深刻なのが「いざ書こうとしても、言葉が自分のものとして響かない」という感覚なんです。
こんにちは、メンタルツヨシです。
僕は、呼吸するようにコンテンツを作り続けるための思考と仕組みを整理しています。
普段はWEBライターを本業にしながら、複数のオウンドメディアで「AIライティングの制作フロー」を構築する実務者をやっています。
AIで効率化すればするほど、逆に「自分の言葉ってなんだっけ?」という問いにぶつかり続けている、現在進行形の制作屋です。
詳しい自己紹介はこちらにまとめています。
今日は、僕らのような「書くこと」を仕事や習慣にしようとして、どこか息苦しさを感じている人にこそ手に取ってほしい本の話をします。
AIが数秒で1000文字の正解を出してくれる今、僕らがわざわざ書くことの「意味」を、もう一度呼吸するように取り戻すためのヒントです。
『「書くこと」の哲学 ことばの再履修』
この本は、文章術の本というより「書く前の頭の使い方」を組み直す本だった
僕らはいつも、「どう書くか」という技術ばかりを探してしまいます。
テンプレート、PREP法、バズる見出しの作り方。
でも、それらをいくら学んでも「何を書けばいいか分からない」という詰まりは解消されません。
なぜなら、問題は出力の技術ではなく、書く前の「思考の構え」にあるからです。
この本が提示しているのは、いわゆる即効性のあるハウツーではありません。
第一部で「書けなさ」から脱出するためのマインドセットを問い直し、第二部で「書き終えるまで」の実践へと進む。
その構成自体が、僕らが安易に「正解」を求めて止まってしまう構造を浮き彫りにしています。
書くことは、考えることそのものである。
この当たり前すぎる前提を、僕らは制作効率や「いいね」の数に追われる中で、どこかに置き忘れてきてしまったのかもしれません。
特に、AIで下書きが一瞬で出せるようになった現代において、この視点は不可欠です。
「出てきた文章が、なんか薄い」
「悪くないけど、自分の言葉じゃない気がする」
そう感じて手が止まってしまうのは、僕らの技術が足りないからではありません。
AIが吐き出した言葉を、自分の思考として「引き受け直す」ための前段が整っていないだけなんです。
本書は、そのバラバラになった思考のパーツを、もう一度自分の手で組み直させてくれるような感覚をくれます。
「日本語を外国語として学びなおす」という発想は、AIで書けるのに使えない問題にもつながっている
本書の中で最もハッとさせられたのが、「日本語を『外国語』として学びなおす」という提案です。
僕らは日本語を使い慣れていると思い込んでいます。
だからこそ、言葉を雑に扱ってしまう。
「とりあえずこの言葉で伝わるだろう」という甘えが、文章の精度を下げ、自分自身の思考さえも曖昧にしていきます。
これって、AIライティングで直面する「使えない文章」問題と、構造が全く同じなんですよね。
AIは、それっぽい日本語を大量に出力します。
でも、それを「自分の言葉」として使える形に整えられないのは、僕らがことばに対して鈍感になっているからです。
自分がどの言葉を選び、どの距離感で対象を記述するのか。
その判断基準が曖昧なままでは、どれだけAIに書かせても、それは記号の羅列でしかありません。
「何を書けばいいか分からない」という悩みは、実は「テーマがない」ことよりも「ことばの精度が足りない」ことに起因している場合が多い。
自分の内側にある微細な違和感や、現場で感じた「ズレ」。
それらを記述するための言葉を、まるで外国語を学ぶように一つずつ選び直していく。
その手間をかけることでしか、僕らのコンテンツに「呼吸」は宿りません。
このテーマは、僕が本垢で継続して扱っている「書くこと」や「呼吸するようなコンテンツ制作」の話、つまり情報の量産ではなく自分自身のリズムを取り戻すための設計に、真っ直ぐつながっています。
この本が読みにくいと感じる人がいるのも自然で、それでも読む価値がある理由
正直に言えば、この本は万人向けの「読みやすい本」ではないかもしれません。
レビューを見ても、評価ははっきりと分かれています。
「自由に書ける感じがした」と救われる人がいる一方で、「難語が多い」「括弧書きが多くて読みにくい」という不満の声も確かにある。
でも、その「読みにくさ」こそが、今の僕らに必要な負荷なんじゃないかと思うんです。
僕らは「すぐ分かるもの」「テンプレート化できるもの」に慣れすぎてしまいました。
でも、書くことの本質は、そうした安易な理解からあえて遠ざかり、自分の頭で汗をかいて考えるプロセスにあります。
「正しい文章を書かねば」「上手く書かねば」という完璧主義で固まっている人にとって、本書の少し回りくどくて哲学的なアプローチは、逆にその固定観念を外してくれるマッサージのような効果を持ちます。
他者評価や反応依存で公開がしんどくなっているとき、僕らは「正しい型」に自分を押し込めようとして息が切れます。
でも、この本が説くのは、もっと根源的な「書くことの自由」です。
それは「楽に書ける」という意味ではなく、「自分の言葉として引き受ける苦しさも含めて、自由に書いていい」という許可です。
効く人には深く、人生を変えるレベルで効く。
でも、全員に同じ形では効かない。
その不均等さこそが、この本の誠実さだと僕は感じます。
「効率」の前提が崩れる場所で、僕らは何を書くか
ここで少し、僕自身の視点からこの本の「前提」を考えてみたいと思います。
本書が説く「書くことの哲学」は、ある程度、自分の思考をじっくりと見つめる時間が持てる、という前提の上に成り立っているように見えます。
でも、僕らのようなADHD傾向があったり、日々の仕事で判断疲れを起こしていたり、一人で何役もこなして息切れしている現場では、その「じっくり考える」こと自体が贅沢品になりがちです。
「ことばを再履修する」という理想は素晴らしい。
でも、疲れ果てた日の夜に、この哲学をそのまま実践しようとすると、逆に「やっぱり自分は深く考えられないダメなやつだ」と自己否定の材料にしてしまうリスクはないでしょうか。
僕らに必要なのは、この高い哲学をそのまま持ち込むことではなく、自分の「疲れやすさ」や「散らかりやすさ」を前提にしたうえで、どうやってことばの感度を1%だけ上げるか、という落とし所かもしれません。
皆さんは、この「哲学的な深さ」と「日々の運用のしんどさ」の折り合いを、どうつけていますか?
あるいは、あえて「考えない時間」を作ることで、言葉を休ませることも必要なんじゃないか。
そんなふうに、自分なりの「呼吸の整え方」を問い直してみるのも、一つの再履修かもしれません。
読後にすぐ書けるようになるというより、「書けるようになる前提」が少し変わる本
この本は、明日からスラスラ書けるようになる魔法のテンプレートを渡してはくれません。
むしろ、今まで信じていた「うまく書く」「早く書く」という定規を、いったん手放させる本です。
書くことを単なるアウトプット作業としてではなく、自分の思考を引き受け、ことばとの関係を組み直すプロセスとして捉え直す。
そうすることで、結果として「書けない」という呪縛が少しずつ解けていく。
「呼吸するようにコンテンツを作る」とは、単に量産することではありません。
ことばへの感度を丁寧に取り戻しながら、自分が本当に使える言葉だけを、自分のリズムで積み上げていくことです。
「書ける自分」に変わる人は、技術を足した人ではなく、書くことの「前提」そのものを変えた人なのかもしれません。
今日、何を書けばいいか分からなくなったら、無理にひねり出そうとするのをやめてみてください。
代わりに、目の前にあるキーボードの感触や、今自分が使おうとしているその言葉が「本当に自分のものか?」と、一瞬だけ疑ってみる。
その小さな違和感を面白がるだけで、書くことの呼吸は少しだけ深くなります。
「書けない」のは技術不足ではなく、思考の構え方の問題
日本語を「外国語」として扱うことで、ことばへの鈍感さを解消する
AI時代の今こそ、出力された言葉を「自分の思考」として引き受け直す手間が必要
「自由に書く」ことは、正解やテンプレートから脱出することから始まる
著者である佐々木 敦さんの発信は、ことばの奥底にある手触りを思い出させてくれます。興味を持った方は、ぜひこちらも覗いてみてください。
合わせて読みたい:ことばと思考を整えるための3冊
『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』
千葉 雅也、山内 朋樹、読書猿、瀬下 翔太 著
書けない悩みを、4人の書き手がそれぞれの現場から解きほぐす一冊。思想だけでなく、書く手順の生々しい手触りが欲しい僕らに。
『センスの哲学』
千葉 雅也 著
「うまさ」の前に、表現の「感じ方」をどう鍛えるか。自分の文体や、ふと感じた違和感を雑に処理したくない人のための補助線。
『書いて稼ぐ技術』
永江 朗 著
思想としての「書くこと」を、現実的な「仕事」にどう接続するか。読み終わったあとに、実務の世界へ帰還するための羅針盤。
これらの本も、Kindle Unlimitedなら移動中や作業の合間にスマホでサクッと拾い読みできます。自分の呼吸に合う一文を探してみてください。
この記事を最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
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300円は、AIで整える前の本音や違和感を、手書きの温度で残す裏側ログ。
980円は、実際に使っているプロンプトと、その裏側にある設計思想まで追えるプランです。
AIを使った発信支援や、noteを小さな商売のオウンドメディアとして整える仕事に関心がある方は、980円の設計思想メンシプが一番近いと思います。
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※本記事のエピソードは一部脚色を含みます。セルフヘルプとして、気楽に読んでもらえたら嬉しいです。
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