AIで作った1枚が、はじめて売れた日
AIで作った1枚が、はじめて売れていた。
気づいたのは、Adobe Stockの管理画面を月に1度だけ開く、と決めているその日のことだった。
連載で書いてきたとおり、僕はもう、売上ページを毎日見ない。
うつ波の頃に、グラフを一日に何十回も更新していた自分に、もう戻らないと決めた。
だから、その小さな数字に気づいたのは、月末のたった1度の確認のときだった。

【「ダウンロード:5」の数字をしばらく見ていた】
5件のうち、4件は古い写真だった。
2018年、もう8年前にアップロードして、そのまま忘れていた写真たちが、今月もまた、誰かに使われていた。
そして1件。
AIで作ったイラストが、はじめて売れていた。
【AI画像って本当に売れるんだ・・・】
金額は、$1.07。
日本円にして、160円くらい。
「それだけ?」と思う人もいるかもしれない。
僕も、10年前なら同じことを思った。
売上のグラフを何十回も更新していた頃の僕なら、「160円? ふざけるな」と画面を閉じていただろう。
でも、いまの僕には、この160円の意味が、当時とは違って見える。
これは、「AI画像が、本当に売れる」という、僕の手元に届いた最初の証拠だった。
噂や、誰かの成功談ではなく。
広告でも、扇情的なnoteの「AIで月◯万円」記事でもなく。
僕自身の口座に、$1.07が入った。
その事実が、僕にとっては、$1.07以上の意味を持っていた。
少しだけ、数字の背景を書いておきたい。
僕はこれまでAI画像を、Adobe Stockに 【累計約200枚】 をアップロードしてきた。
そのうち、審査を通って販売可能になったのは 【約70枚】
採用率はだいたい 【35%前後】
つまり、130枚は審査で落ちている。
10年前の僕なら、ここで止まっていた。
実際、10年前は止まった。最初の数枚で審査落ちが続いて、心が折れて、全部消した。
今回は、消さなかった。
落ちた130枚を、消さずに、置いておいた。
そして、70枚のうちの1枚。
AIで作った1枚が、6月のある日に、誰かに選ばれた。
審査落ちは、僕の評価じゃなかった。
ただの仕様だった。
10年前の自分に、それだけは、もう一度言いに行きたい。
今月の5件、$4.11という売上の内訳は、僕にとっては象徴的だった。
2018年の写真が4枚(8年前の僕が、今月の僕に小銭を渡してくれた)
2026年のAI画像が1枚(いまの僕が、未来の自分のために、最初の証拠を残した)
過去の自分と、いまの自分が、同じ月に、それぞれ働いていた。
そして、僕はそのあいだ、ほとんど何もしていない。
うつ波の日もあった。動けない日もあった。
それでも、過去の自分も、いまの自分も、止まったままで、誰かのところに届いていた。
連載の最初の記事で書いた、「止まっていたはずの僕がお金を稼いでいた」が、形を変えてもう一度、今月も起きた。
僕がいちばん書きたかったのは、ここだ。
AI画像で「稼ぐ方法」の話は、いまネット中にあふれている。
月10万円、月50万円、月100万円。数字はどんどん大きくなる。
でも僕は、$1.07の話を書く。
これが、いまの僕の本当の数字で、
これが、いまの僕の本当の証拠だ。
これから始める人へ。
最初の1枚が売れるまで、僕は 【約1ヶ月】 かかった。
AI画像で売れた金額は160円だった。
それでも、これは「売れる」の証拠です。
小さい証拠だけど、ゼロじゃない。
ゼロじゃないものは、積めば、増える。
10年間の自分の写真が、いまも証明してくれている。
そして、もう一度はじめようとしている、過去の自分へ。
今度の160円は、再起動して最初に審査で落ちた130枚を、消さなかったから受け取れたものだ。
止まっても、消さない。
これだけは、ちゃんと守れた。
この続きは、連載「ASD×Adobe Stock 10年の全記録」第2弾「放置していたAdobe Stockを、もう一度開いた最初の30日」で、ひとつずつ書いています。
連載のマガジンはこちらからどうぞ → ASD×Adobe Stock 10年の全記録
よかったら、アドビストックも一緒に見ていってください。
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