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人は、こんなにもあっけなく死ぬ

救急医が伝えたい「今を生きる意味」

人は、こんなにもあっけなく死ぬのか。

それを何度も見てきたのが、救急の現場です。

だから私は、
「今を生きる意味」を考え続けています。

救急医療は最大の社会貢献だと思っています。

目の前で消えかけている命を助ける。
困っている人を、なんとかする。

しかもそれは、
24時間、常に時間との戦いです。

止まった心臓を動かそうとする。
呼吸を再開させる。
出血している人の血を止める。

それでも、助からない命はたくさんあります。

救命は所詮「延命治療」なのかもしれない。

本来の意味とは違っているかもしれませんが、
人はいつか必ず死ぬ。

だから、なんとか助かったとしても、
いつかはその命も終わります。

それが現実です。

それでも、私たちは諦めません。

「死ぬのは、今じゃない」

そう思いながら、
目の前の命に向き合い続けます。

でもそれは、
「意味のない延命」ではありません。

もう一度、会話ができるかもしれない。
もう一度、笑顔になれるかもしれない。
心臓が動き始めること自体に、意味があるかもしれない。

結果として亡くなるかもしれない。
それでも、やれることを一生懸命やる。

その数分、その数時間、その数日が、
誰かにとっての「かけがえのない時間」になることがあるからです。

「起きてよ」
「ありがとうも言えないの?」
「もう一度、笑ってよ」

そんな言葉を、
私は何度も聞いてきました。

「ありがとう」と言える時間。
「ごめんね」と伝えられる時間。
笑顔になれる時間。
反応がなくても、ただそばにいるだけの時間。

それを守るのが、救急医療です。

しかし、もう一つの現実があります。

人は、いつ死ぬか分からないということです。

事故や病気、突然の別れ。
それを突きつけられるのが、救急の現場です。

昨日まで元気だった人が、
さっきまで笑っていた人が、
突然、命を落とすこともあります。

何も言えないまま。
何も整理できないまま。

そんな場面を、私は何度も見てきました。

だからこそ思うのです。

時間は、命そのものだと。

迷っている時間も、悩んでいる時間も、
すべて「命を使っている時間」です。

その間にも、
確実に時間は過ぎていきます。

だから私は、伝えたい。

命を楽しんでください。

完璧でなくていい。
成功しなくてもいい。

行動すれば、必ず何かが残ります。
少なくとも「成長」は手に入ります。

幸せは、誰かと比べるものではありません。

欲望は、比較から生まれます。
比べれば比べるほど、苦しくなる。

幸せは、もっと静かなものです。

「ここにいてもいい」と思えること。
「ありがとう」と言えること。
「当たり前がありがたい」と気づくこと。

それだけで、人は満たされます。

人は、幸せになるために生まれてきました。

最後に、

救急の現場で、私はいつも思います。

「死ぬのは、今じゃない」と。

そして同時に、こうも思うのです。

もし、この瞬間が
あなたの「人生の最後の1日」だったとしたら、
今日という時間を、どう使いますか。

誰に、会いますか。
誰に、言葉を届けますか。

伝えたかったこと、
まだ、残っていませんか。

どうか、先延ばしにしないでください。

命は、待ってくれません。

でも――

今日、あなたは生きています。

それだけで、まだ間に合います。

死ぬまでは、生きているのですから。

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