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28歳3ヶ月で命を奪われたジャーナリスト― ガザで起きている現実と「当たり前の日常」という奇跡


その人は、28歳3ヶ月で命を奪われました。

ガザの現実を世界に伝え続けていた、
一人のジャーナリストでした。


28歳3ヶ月で命を奪われたジャーナリスト
― ガザで起きている現実と「当たり前の日常」という奇跡


憎しみに燃えていた12歳の少年は、
その後、ガザの真実を伝えるジャーナリストになりました。

私たちが当たり前だと思っている日常は、
本当はとても貴重な「奇跡」なのかもしれません。


「地球のステージ」というコンサートを観て、
そんなことを深く考える夜になりました。
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音楽と語り、そして世界の現実が重なり合う時間。
ただのコンサートではなく、
人としてどう生きるのかを問いかけられるような時間でした。

ステージの中で最初に語られたのは、
桑山紀彦医師の叔父さんの話でした。

第二次世界大戦の中で生きた
一人の人の物語です。
戦争という大きな歴史の中で、
一人の人生がどのように揺れ動き、
どのように生きたのか。

その話は、
遠い昔の出来事ではなく、
今この世界で起きている出来事へとつながっていきます。

ガザ。
ウクライナ。

スクリーンには、
美しい夕焼け、一面のひまわり畑の映像などが映し出されます。

ニュースで聞くその言葉の向こうには、
同じように日常を生きていた人たちの人生があります。

家族がいて、
食卓があって、
笑う時間があったはずの人たち。

それが一瞬で壊されてしまう現実。
破壊された街。
逃げ惑う人々。

遠い国の出来事としてニュースで見ていた現実が、
胸に迫るものとして伝わってきました。

その中で語られたのは、
ガザで生きガザで亡くなった一人の少年、モハメッド・マンスールさんの人生でした。

彼が桑山医師と出会ったのは
12歳のとき。

桑山先生は精神科医で、
世界の紛争地や東北大震災でも
心のケアにあたっている医師で
人々の心のケアに取り組んでおられます。

当時の少年は、
憎しみに燃える目をしていました。

しかし桑山先生は
その心を否定することなく、
ただ受け止め、
17年にわたって寄り添い続けました。

やがて少年の心に
小さな変化が生まれます。

「先生のいる日本へ行ってみたい」
そんな願いを
持つようになったのです。

離れていても、
桑山先生とつながっているということが、絶望で崩れそうになる心を
何度も立て直してくれました。

先生からカメラを渡され、
絶望しかなかった少年の心に、
やがて一つの希望が芽生えます。

武器ではなく、
カメラを持つ
ジャーナリストになりたい。

人とのつながりが、
人に希望を持たせることができる。
そのことを
彼の人生は教えてくれます。

彼はやがて夢を叶え、
日本の新聞社の通信員として
ガザの惨状を発信する仕事につきました。

戦禍の中で、
懸命に生きる人々の姿を
世界へ伝え続けていました。

ジャーナリストになってからの彼の目は、憎しみではなく、
正しい情報を伝えようとする
澄んだ美しい目になっていました。

結婚もして、
これからの人生を
歩み始めたばかりの28歳。

しかし
28歳と3ヶ月になったその日、
ドローンによる攻撃で
命を奪われてしまいます。
それが
今この地球で実際に起きている現実。

その事実に、
言葉を失う衝撃を受けました…

彼亡き後は、
弟さんと妹さんが
その志を継いでいるそうです。

私は今、
この場所で何ができるのだろう。

私の生きる意味とは
何なのだろう。

そんなことを
深く考える時間になりました。


当たり前のように流れていく日常。
家族と過ごす時間。
温かく暮らせる家があること。
食事ができること。
夜温かい布団で眠れること。
仕事に行けること。

普通の暮らしは、
あまりにも当たり前すぎて
平凡な毎日だと思ってしまいがちです。

でもそれは
決して当たり前ではなく、
奇跡のような毎日なのです。

どれほど貴重で、
どれほど有難いことなのか。
あらためて
感謝の気持ちが湧いてきました。

ステージを観ながら、
「人としてどう生きるのか」
という問いが
何度も胸に浮かびました。

大きなことはできなくても、
人を思うこと。
平和を願うこと。
目の前の人を
大切にすること。

それも
一つの生き方なのかもしれません。

当たり前の日常は、
何も起きていないという奇跡の上に
成り立っている。

その奇跡の中を、
今日も私は生きている。

何ができるのかを、
これからも
考え続けていきたいと思います。

彼が命をかけて伝えた世界を、
私たちは忘れてはいけないのだと思います。

もしよろしければ
BSスペシャル  
「ガザ あるジャーナリストの死」
をご覧ください。


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