🍎【フォトエッセイ】夜の六本木を、昔の思い出と共に歩いてみた。
六本木。
前に訪れたのはいつだったろう。
実家から電車一本で行けたので、2003年の開業当時から何度か行ったことがある。私がまだ20代だった頃だ。
美術館めぐりも好きだったので、森美術館もよく足を運んだ。
背伸びして、ヒルズの中にある美容院で人生初のパーマをかけてもらったら、大失敗したのもいい思い出。
そんな六本木は。
房総に嫁ぎ、子どもができ、義父の介護に追われ、仕事と子どもたちの習い事送迎に明け暮れる日々の中で、いつの間にかすっかり遠い街になっていた。
それが、noteをきっかけに再訪することになり
時間があったので久しぶりに、街歩きをしてみることにした。

開館当時、あちこちで見られた村上隆さんのキャラクターは今、もう見られないことに幾ばくかの淋しさを覚える。
メトロハットの大スクリーンに、村上さんのニコニコ顔のキャラクターたちがよく映っていたっけ。

ルイーズ・ブルジョワの「ママン」
写真奥に見えるメトロハットを出ると、すぐに出迎えてくれるのがこの、巨大な蜘蛛のアート。
「ママン」とは、「お母さん」という意味。
六本木の近代的でオシャレな雰囲気に、どうしてこんな、ちょっとグロテスクで大きな蜘蛛がいるのか?と不思議になる。
暗くてよく見えないけれど、蜘蛛のお腹の中には金属製の卵がぎっしり詰まっていて「街の新しい命を守る女神」のような立ち位置なのだとか。
ドームのように広げられた足は、ちょっと聖域を囲んでいるような、「結界」のような雰囲気もあったりして。
昼間に見るのと、こうして夕闇の光で見るのとでは印象も違ったりして。
アートの持つ不思議さとおもしろさを感じる。
建造物と生き物の中間のような存在感。
そして、ママンの向こう側には、「六本木ヒルズ森タワー」がそびえる。

日本の伝統的な要素をモチーフにしたのだそう。
このビルを見ると
「ああ、六本木に来たな」と思う。
ビルの中をよく歩き回ったな。
自分では着ないけれど、アート感覚でブランド店のディスプレイを楽しんでいた。あと、海外の人とすれ違う時に聞こえる言葉で、「どこの国の人だろう?」って推理したり。
今日は
ビルの中は、ちょっとのぞいただけで、メトロハットへ戻り、夕飯を食べられそうな店を探すことにした。

田舎者には新鮮です✨
うーん。手書きと写真のアピールがすごい。
情報てんこ盛りという感じ。
お寿司屋さんなのに。
お寿司屋さんだけど。
お祭り感がある。

カウンター席で、お客さんが結構入っていた。
とんかつ屋さんのお肉のお値段に・・・正直びっくり。
地元のとんかつ屋の倍ですよ倍。
海外の人にはこれでも安いんだろうな。
あと、千葉の「いも豚」ね!
スーパーで売ってるの見たことあるー!!
もちろん、ランクは全然違うんだろうけど
「ワタシ、千葉カラキマシター!!」
って、看板の前で言いたくなった。

こういうお店がビルに入っているの、都会だと思う。
このお店に至ってはもう完全に、英語ができること前提。
すべて英語で書いてあるので、純日本人としては敷居が高い。
そして意外と、ハワイ料理=ロコモコではないことにびっくり。
彩りは良いから、栄養価は高そう。

行列の合間をぬってパシャリ。
ヴィーガンらーめん、どんな味がするんだろう?
並ぶ人、並ぶ人、みんな海外の人だった。
女子会のような雰囲気で、にぎやかに並んでいる女性グループもいた。
日本人は、ラーメン屋で女子会ってあまりしない気がする。
ゆっくり話せないから。
海外の女性陣は、ラーメンを食べ終わったらどうするんだろうか。
結局、値段と客層を考えると
アラフォー純日本人のおばちゃんが食べられそうなお店がメトロハットにはなく、スタバのキャラメルマキアートを片手に、雨の街へ繰り出すことにした。

六本木と言えばこの景色。
よく見ると、ラルフローレンの女性はすでに、麦わら帽をかぶり赤いサマードレスを着ている。ざあざあ降りの肌寒い街に「オシャレはやせ我慢」であることを教えてくれているに違いない(そんなわけはない)

クラクションがあちこちで鳴り響いている
夜の街。それも雨の都会は、道にライトが反射していつもより輝いて見える気がする。そのぶん、雨にまぎれた闇も深くなるように思う。その雰囲気が好き。

でも、六本木でも空きのあるビルがけっこう多い。
六本木にも日高屋があるのが何だか嬉しい。
「あなたも、この街にいていいんだよ」と言われているように感じる。
でも、写真奥に見えるスタバに寄ったら
全身ヴィトンのお姉さんがコーヒーを買いに来て
「スタバまで車で40分かかる田舎に住んでるもんがこんな街に来て、どうもすみません」という気持ちになった。

それを反射する高架橋の雰囲気を撮りたかった。
雑居ビルの2階に「大戸屋」を見つけたので入ろうとしたら、庶民の長蛇の列ができている。待つ時間はなかったので、近くにあった「富士そば」へ入った。
写真奥のお店です。

豚肉をトッピング
「富士そば」社員の奥様が考案されたメニューだそう。
トッピングも入れて750円くらいだった。
出汁もお蕎麦も美味しいし、お店のおじさん二人もいい感じの煮出し具合。店内には最新のJ-Popsならぬ、最新の「演歌」が流れている。
六本木の、ビルが立ち並ぶ街中なのに、昭和の駅前にタイムスリップしたようで、日本人のおばちゃんには大変落ち着く空間だった。
蕎麦を食べ終わり、時間があったので蔦屋へ寄ってみることにする。
「蔦屋のスタバでカフェミストにホワイトモカシロップを追加して、本を試し読みしたい」欲を抑えることができなかったためだ。
すると途中で、ビルの谷間に神社を見つけた。

ひっそりと建っていて、社もさほど大きくはない
神社前の坂は「芋洗い坂」と呼ばれているそうだが
さほど大きな通りではないので、車通りはまばら。
降りしきる雨にまぎれて鳥居をうっかり見落としてしまいそうになった。
けれど、この「朝日神社」は平安中期から続く由緒ある神社で
六本木の街の守り神=「鎮守」なのだそう。
通りがかったときは、そうと知らずに
道中の安全を祈る気持ちでお参りさせていただいた。
鳥居の前で傘を下ろして頭を下げる私を、もの珍しそうに外人が眺めて通り過ぎて行った。

蔦屋書店が見えた。
本屋が明るくて大きいと、なんだか嬉しくなる。
雨だし、夜だし、お客さんもさほど多くない。
都会のオアシスのようなあたたかみがある。

全体的に、ビルのライトがブルーで統一されているのは
街の統一感を出すためだろうか?
実は私は、ふだんはスタバまで車で40分かかる土地に住んでいるくせに、「旅先でスタバのスタンプを集める」という趣味がある。
そして、大して行くわけでもないのに
「カフェミストにホワイトシロップを追加する」という「通っぽい」頼み方をするのが好き。厄介なおばちゃんなのだ。
・・・たまに、甘さの誘惑に負けて、ホワイトモカをクリーム増しで頼んでしまうけれど。。。
そして、念願の「蔦屋書店でスタバドリンクを飲みながら読む本」として選んだのは。
「更年期症状に関する最新研究」を特集した雑誌だった。。。

けやき坂は、その昔、ライトアップを見に来たことがある。
まだ、アイドルの「欅坂46」を追っていたころだった。
生まれて初めてアイドルのアルバムCDを買い、
生まれて初めてアイドルの写真集というものを買った。
冠番組も毎週見ていた。
今では、「櫻坂46」と改名してしまったグループだけれど、
私の遅い青春は欅坂46と共にあったと言っても過言ではない。
そんな思い出と共に、けやき坂をたどる。

これほどまでライトアップした壁面のビルは、
田舎だとパチンコ屋しかない。
それか、似たような装飾を施したデコトラが走っているのを見るくらいだ。
都会の光と陰が濃縮されているようなビルの景色だなと思いながら、坂道を歩いた。

日本酒のイベントをやっていた
雨も風も吹きつけるなか、広場でイベントが開かれていて
「お客さんは来ているのだろうか?」と思っていたら

テーブルがほとんど埋まっているくらい、人がたくさんいて
ざわめきがホールの天井まで届いていた。
お酒を飲んでもいい状況だったら、ちょっと顔を出したかったところ。

けやき坂スタジオをビルと共に拝見。
今日は、こちらのスタジオは使われていなかった。
基本的には森タワー33階の本社スタジオから放送するんだろうな。
けやき坂スタジオはイベントの時が多いイメージ。観覧できるし。

六本木から東京タワーが見えるんだった。
たまたま、六本木カラーの東京タワーを見つけた。
ホワイトブルーのタワーは、一見すると六本木のビルの一部かと思ってしまう。赤と白のイメージなのでなんだか新鮮。オシャレ。

この写真を撮る直前。
ヒルズの階段をうっかり踏み外し
右足をひどく挫(くじ)いてしまった。
自分でもまったく思いがけない、大したことのない段差でぐらりと右側に体が沈み「えっ」と声が出た。
尻もちをついたあとに右の足首を挫いたのだと気付いて
「終わった・・・」と思ったけれど
痛みはあるもののどうにか歩けたので、少し足を引きずりながら、どうにかテレビ朝日のビルまでたどり着き、無事に用事を済ませることができた。
朝日神社の神様が守ってくださったのだと思う。
お参りしておいて良かった。

久しぶりに訪れた六本木は、変わったところもあれば変わらないところもあった。特に、飲食店はずいぶん変わったし、空きテナントが増えたように思ったが、街のまばゆさと暗さは変わらなかったように思う。
夜の六本木を、子どもたちと一緒に回るのはちょっとまだ早いけれど、昼間の六本木にまた家族と来て、思い出を語ってみたくなった。
私がなぜ、六本木を訪れることになったのかは、こちらの記事に書いています。
足を傷めた私が、欅坂46をきっかけに推すようになったLE SSEERAFIMに救われた話がこちら。
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