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寒さが生み出す深淵に包み込まれる | めでたし【仲冬】メニュー

東京都目黒区大橋の「めでたし」は、移ろいゆく季節の美しさをコース仕立てで表現するレストランです。お食事に寄り添うようにお飲み物を提供する、日本酒あるいはノンアルコールペアリングを行っています。


甘くて深い。濃厚な旨みを湛える冬の味覚。

冬、空気は澄み渡り、色彩はより鮮やかに、光は眩しく煌めきます。寒さに耐えるため、生き物は脂を蓄え、野菜は甘み旨みを強めていきます。温かさや優しさは心身に沁みていきます。

2025年12月中旬からの「仲冬のコース」では、冬ならでは美しさを、豊かな冬の味覚で描いていきます。

寒暁 | かんぎょう ~ アオリイカ、苺、春菊、檸檬

寒暁とは、寒い冬の朝のこと。今から千年前に清少納言が「冬はつとめて」とも称えた、趣のある刻です。凛とした冷たい空気の中、白々と空が明けていき、寒さに身が引き締まります。

一皿目のテーマは、冬の清新さ。
雪や霜を纏った寒椿や山茶花のように華やかなデザインで、オープニングを飾ります。

真っ先に目を引く赤は、苺とササニシキ米のソースです。
苺の華やかな甘い香りに、ササニシキ米のとろみ・旨みと塩味をバランスよく整え、さっぱりとした食味に仕上げました。

皿の中心は、北海道産クリームチーズと豆腐、国産レモン果汁の白和えで、新鮮なアオリイカを潜ませています。
口溶け良い白和えの、豆・ミルク・レモンの優しい甘みに、アオリイカの食感と甘みや旨みが重なり、噛むことでその新鮮な味わいが広がっていきます。

コントラスト鮮やかな紅白に、冬でも青々しい針葉樹の様な香りとほろ苦さの春菊を加えることで、彩りも良く、味わいも立体的になっていきます。
仕上げに淡い黄色のレモンの皮を擦って振り掛けます。

まず、レモンの目が醒めるような香りが、すぐ次に苺の甘酸っぱい香り。食べ進めていくと、ミルクに春菊にと、様々な香りが鼻腔をくすぐります。
優しい甘さやほろ苦さ、爽やかな酸が交差するー何かすてきなことが始まる予感を、お楽しみください。

2025仲冬「寒暁」

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海の森 | うみのもり ~ 牡蠣、海藻

冬の冷たい海の中、森のように茂る海藻の向こうに潜む冬のお宝、それは牡蠣。この「海の森」は、めでたしの冬を代表する一皿です。

海藻に見立てた赤からしなと海藻で、豊かな冬の海を描きました。赤からしなの旨みを広げるお醤油は、愛媛県梶田商店さんの木桶仕込みの醤油「巽晃(たつみひかり)」。海藻には、ローズマリーオイルで香り付けをすることで、森のような爽やかさが漂います。

海藻の下に潜む牡蠣ペーストには、塩も何も味付けをしていません。ただただ丁寧に、じっくりと火入れすることで牡蠣の水分を飛ばして、少量の米油のみでペーストにしました。牡蠣の全てと、その牡蠣が育った「海の味」を丸ごと味わっていただけます。

この濃厚な味を下支えするのは、ジャガイモと、ほうれん草と、シーベジタブルさんの「すじ青のり」のマッシュポテト。野菜の甘みやミネラル感と、海藻のミネラル感と香りとの、息のあったコンビネーションがこの一皿を料理として完成させます。

冬のめでたしでしか味わえない海の森で、口福に溺れるひとときをお過ごしください。

2025仲冬「海の森」

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山眠る | やまねむる ~ 白甘鯛、和栗

木々は葉を落とし、多くの草花も姿を消して、しん、と静まりかえる冬の山。
中国・北宋の画家 郭煕(かくき)の画論『林泉高致』にある「冬山惨淡として眠るがごとく」を由来とすることば「山眠る」と題して、静謐な冬山のような一皿を描きました。

もうそろそろ今年最後であろう和栗をペーストにし、白甘鯛をそっと優しく、包み込みました。

和栗は純米酒で炊き上げ、砂糖ではなく米糀の甘酒を使うことで、控えめで優しい甘みと酸味、旨みと、落ち着いた香りのペーストに仕上げています。

徳島県産の白甘鯛は、秋から冬にかけて、上品な脂と旨みが乗ってきます。身はしっとりと、皮はパリッと焼き上げて、和栗のペーストをたっぷりと被せていきます。
最後に、香ばしい香りと旨みを持った、オーガニックの焙じ茶のパウダーを降りかけます。

焙じ茶と栗の、香ばしく甘く、控えめながら華やかな香りが交差します。しっとりとした和栗ペーストと柔らかな白甘鯛に、鱗がサクッと軽やかなリズムを奏でます。

雪をまとった冬山のような佇まいの、茶色と白色だけのシンプルなグラデーション。優しくて穏やかな時がゆっくりと流れて行きます。

2025仲冬「山眠る」

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冬茜 | ふゆあかね ~ ずわい蟹、鰆、白菜

冬の澄んだ空気の中、鮮やかに赤く染まる、美しくも短い夕焼け空。
「冬茜」は鮮やかで深みのある冬の美味が詰まった、頑張った1日のご褒美のような一皿です。

鮮やかな夕焼け色のソースは、冬の代表食材・ずわい蟹を使って、フレンチの代表的なソース アメリケーヌをアレンジしたものです。

ずわい蟹の殻を中華鍋で香ばしく焼き上げ、玉ねぎ、トマト、にんにく、純米酒を加えて、水分がなくなるまで煮込み、生クリームで仕上げました。
野菜の甘み旨みや優しい香り、純米酒の旨みに、蟹の旨みや香りが溶け込みます。セイコガニ(セコガニ、香箱カニ)の内子(蟹味噌)も外子(卵)も全て、入れます。

魅惑のソースに絡みつくのは、寒い冬に美しい脂をたっぷりと蓄える旬の鰆(さわら)。お客さまの手元に料理が到着したときに最高の食感となるように、オーブンで周りを焼いた後、ずわい蟹のソースの中で火が入るように計算しています。さらりとしっとりと、口の中で柔らかに溶け出す鰆は、天女が残した羽衣のよう。

白菜は、寒さに凍えないように、自身のでんぷんを糖に変えるために甘みを増していきます。低温環境での代謝の変化により、旨みも増えます。山梨県の五味ファームさんから届けていただく絶品の白菜を、芯の部分はしっとりと、葉の部分は香ばしく焼くことで、白菜のもつ複雑な甘み旨みを存分にお楽しみいただけます。
ずわい蟹の濃厚なソースにも羽衣のような鰆にも全く引けを取らない、冬の白菜の迫力に、私たちは感嘆せずにはいられません。

2025仲冬「冬茜」

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深山の雪 | みやまのゆき ~ ホンシュウジカ、酒粕、舞茸

冬の山深く、しんしんと雪が降り積もり、静寂に包まれた空間が広がっているーーーそんな景色をイメージした一皿です。

広島県安芸高田市の恵まれた自然環境で育った「Premium DEER 安芸高田鹿」は、甘みや旨みがしっかりとした赤身のホンシュウジカ(ニホンジカ)です。スピーディーな下処理のおかげで臭みは少なく、自然の山を想起するようなジビエの風味があります。柔らかくジューシーにローストしました。

雪に見立てたホワイトソースは、日本酒を搾った後に残る「酒粕」とオーツミルク、マカダミアナッツ、玉ねぎなど植物性原料のみで作ったもの。甘い香りと深い旨みをたっぷり含んでいますが、バターや小麦粉・クリームを使用したソースと比べて、小躍りしたくなるほど軽やかな仕上がりです。

こめ油を絡めることでしっとりと焼き上げられた舞茸と、マカダミアナッツの雪が、静かでドラマティックな冬山の景色を皿上に描き出します。

「深山の雪」

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ペアリングコースでは、以上の他に、めでたしのシグニチャーメニュー「飲む干物」と、チーズペアリングをお出ししています。

ペアリングの後は、1987年より農薬や化学肥料を使わずにお米を栽培し続けている宮城県石巻の 田伝むし(でんでんむし) さんの「ササニシキ」を焼きおにぎりにして、浅利のシンプルな出汁茶漬けでお出ししています。
ラストは、甘さは控えめの自家製スイーツでほっと一息ついてください。


めでたしでは、その瞬間の季節の物語をコースで描きます。
ここでしか味わえない体験として、記憶に残るひとときとなれば幸いです。

お席はカウンターのみ7席、スタッフは2人だけ、完全予約制のため、静かでプライベート感のあるお時間をお過ごしいただけます。

めでたし sake restaurant & shop
東京都目黒区大橋2-16-26 CRIMSON ONE 5F
完全予約制(最大7名様、カウンター席のみ)
予約ページ(TableCheck)からのご予約をお願いいたします。
最新情報は、Instagram でご確認いただけます。

今後も、季節のメニューやペアリングについて、noteでお伝えしたいと考えています。
励みになるので、スキ♡やフォローをしていただけると、とても嬉しいです。

めでたし
シェフ 五嶋千裕
オーナー 柴田亜希子

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