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製薬企業で働いて気づいた、やってはいけない薬の飲み合わせ3選

薬局でふと手に取った市販薬。「これ、さっき飲んだ薬と一緒に飲んで大丈夫かな?」と思ったことはありませんか。

実はこの「飲み合わせ」、組み合わせによっては薬の効き目が強くなりすぎたり、逆に効かなくなったりします。現役の創薬研究者として製薬企業で働く私が、特に気をつけてほしい組み合わせを3つ紹介します。

① 風邪薬+解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンの二重摂取)

市販の総合感冒薬には、前回の記事でも紹介したアセトアミノフェンが入っています。「熱もあるし、頭も痛いから」と別途ロキソニンやバファリンを追加で飲む人がいますが、これは危険です。

アセトアミノフェンを過剰に摂取すると肝臓に大きな負担がかかります。市販薬の用量は安全範囲内で設計されていますが、複数の薬を重ねると気づかないうちに上限を超えることがあります。

風邪薬を飲んでいるときは、成分表を確認してから別の鎮痛剤を追加するようにしましょう。

② 花粉症の薬+お酒(抗ヒスタミン薬×アルコール)

前回の記事で紹介した抗ヒスタミン薬は、アルコールと一緒に摂取すると眠気が著しく増強されます。

アルコール自体に中枢神経を抑制する作用があり、抗ヒスタミン薬の眠気作用と相乗効果を起こします。「薬を飲んでいるから一杯だけ」でも、翌朝まで眠気が残ったり、反射神経が鈍くなったりすることがあります。車の運転は特に危険です。

抗ヒスタミン薬を飲んだ日は飲酒を避けるのが原則です。

③ グレープフルーツ+一部の高血圧・コレステロールの薬(CYP3A4阻害)

これは少し専門的な話になりますが、創薬研究者として特に知っておいてほしい組み合わせです。

グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという成分が、肝臓にある薬物代謝酵素「CYP3A4」の働きを阻害します。この酵素は多くの薬を体内で分解する役割を持っており、働きが阻害されると薬の血中濃度が想定以上に上昇します。

特に影響を受けやすいのが高血圧の薬(カルシウム拮抗薬)やコレステロールの薬(スタチン系)です。薬が効きすぎて血圧が下がりすぎたり、筋肉が溶ける横紋筋融解症のリスクが高まることもあります。

グレープフルーツジュースも同様なので、これらの薬を飲んでいる方は注意が必要です。

まとめ:飲み合わせで覚えておきたいこと

  • 風邪薬と別の鎮痛剤の組み合わせはアセトアミノフェンの過剰摂取に注意

  • 抗ヒスタミン薬とアルコールは眠気が相乗効果で増強される

  • グレープフルーツは一部の薬の血中濃度を上げすぎる可能性がある

  • 不安なときは薬剤師か医師に確認するのが一番

薬は正しく使えば強い味方です。でも組み合わせを間違えると、思わぬリスクになることがあります。特に市販薬は「安全だから自分で判断していい」と思われがちですが、飲み合わせは市販薬でも起こります。

創薬・医薬品についてご相談は、記事下の「クリエイターへのお問い合わせ」からどうぞ。

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