ドラマ「コウノドリ」を見て助産師になった女の今
はじめまして。
助産師になって数年が経ちました。
あれだけ憧れていた助産師になりましたが、あの日憧れていたような助産師にはなれていません。こんにちは。
現在夜勤明けなのですが、目が冴えて眠れないのでブログでも書いてみようかなぁと思い、noteをはじめてみました。
漫画/ドラマ「コウノドリ」をご存知ですか?
ドラマ『コウノドリ』
原作は、講談社「モーニング」にて現在も人気連載中の鈴ノ木ユウさんが描く同名のヒューマン医療漫画。1児の父である原作者の鈴ノ木が、わが子の出産を通して知った「命」の現場。産婦人科医が主人公の作品は男性誌では異色ですが、決して大げさではないリアルな産科医療の現場を描かれているヒット作。
「出産」に関する医療従事者と患者のあたたかい人間ドラマをベースに、「妊娠」「出産」で生まれる人と人との結びつき、夫婦、そして親子のあり方、「命」が誕生するまで、誕生した後の葛藤、倫理、医療関係者と患者の関係など、命が誕生する「奇跡」がテーマとして描かれた作品。
要は周産期にスポットを当てた医療ドラマです。
私は現在、産婦人科と他科の混合病院に勤めています。
私がこの作品に出会ったのは、当時中学〜高校の時だったのですが、この時に「助産師」という仕事を認知し、この作中で活躍する助産師さんたちに感銘を受けました。
それまで、自分の夢や目標なんてまるでありませんでした。
とりあえず地理や日本史が得意だったので、(社会の先生にでもなるかぁ…)だとか、(学芸員にでもなって、文化の良さを広める?)なんて将来の夢に対して漠然としていました。
そこで、当時放送されていたのが、ドラマ「コウノドリ」でした。
ちょうど放送されていたのが進路選択に迷っていた時期だったので、ドラマ1話を見て、直感で「なにこれ、かっこいい!!助産師になりたい!!!」と思いました。
…私が助産師になった理由、それは
「助産師、かっけぇ…!」
からでした。
さて、こんな単純動機の助産師はいるのでしょうか…
(看護師の方にこれを話した際、『コードブルー見てドクヘリに乗りたい私と一緒だから!』と慰めて?くれました。やさしい)
当時クラス内でもこのドラマは大人気で、その影響で助産師になりたいと言う子は多かったです。ですが私はそのような人は全て敵対視していました。(!?)
というのも、助産師になるのは、狭き門なのです。
ハイパー倍率高いです。
世の中の助産師さんは、実はとんでもない倍率をくぐり抜けて助産師として活躍されています。
助産師になるためには
まず、
①看護師免許を取得する
そして
②助産師免許を取得する
必要があります。
つまり、看護師と助産師、両方の試験に合格する必要があります。まず前提に、看護師国家試験に合格しなければ助産師にはなれません。そして当然、助産師国家試験に合格しなければ助産業務はできません。
ルートとしては、
⑴4年間で看護師と助産師の国家試験を同時にW受験
⑵看護師免許を取得後、助産師学校に通う
が挙げられると思います。
私の学校は看護師+助産師コースが設置されていたので、(1)のルートで取得しました。
(近年は助産師とのダブル受験や、助産師・保健師とのトリプル受験は廃止されている大学/専門学校が増えてきています。私の母校も助産師コースは廃止されました)
ダブル受験/トリプル受験となると、在学中に助産コースへ入学できるか否かの選抜試験があります。
なんと成績優秀者しか助産師コースに入れてくれません。
それもそのはず、学校側は国試合格率100%を出したいわけですから、(ダブル受験すんなら、その度胸はできてんだろうな…)を見定めたいわけです。
〜あの日々を思い出す〜
看護の実習しながら、助産師コースの試験勉強と面接対策して、
合格したらしたで、看護の実習しながら助産の実習して、国試もダブルで勉強して…思い出すだけで……戻りたくない……
〜回想おわり〜
助産師学校も入学するのに倍率が10倍近くあると聞いたことがあります。(聞いた話ですが)
助産師という仕事はやはり魅力的ですし、職業柄人気なのもあるのと、
助産師になるためには施設でお産を1人につき10例(赤ちゃん10人)取らなければいけないので、少子化の最中、学生の募集人数も無碍に増やすことができないのも高倍率の要因だと思います。
看護学生の時は、死に物狂いで成績上位をキープするようにしていました。
ですが、
助産師コースに入ってから忙しすぎて全て崩れて、
助産の単位を落としまくるようになりました爆笑
それでも助産師になれたので、ヨシ。
ひょんな憧れでここまで来てしまいました。
10代で将来の夢の選択を迫られるのって酷だなぁ、と思いますね。私は進路選択の時、コウノドリを見るまで、自分が何者になるのか、本当に不安でした。
あと助産師に理想を抱きすぎで、現実とのギャップで疲れています。
お産に立ち会えるのは何度経験しても感動的ですし、助産師としてのお仕事はとても楽しいです。
ですが、助産師は臨床の判断を即座に求める力が任せられます。命と直結しているから当たり前なのですが、私には少し向いていないと感じる時があります。
また、看護師の数が足りないので、混合病棟では看護業務も任されます。助産師としての知識と看護師としての知識が現場では求められ、多重業務で疲弊しているのが現実です。看護のお仕事も楽しい場面はありますが、思った以上に自分の課題が多いです。
あと、私は要領が悪いので、早く臨床から出た方がチームが円滑に回るのではないかとさえ思いながら仕事をしています。
あれだけ助産師になるために走り続けてきましたが、現実はこんなもんか、と思いますね。
虚無虚無タイムになることもありますが、
助産師を経験できて良かったとは、思います。
もう辞めるような口ぶりですが、まだギリ働けています。やりがいはどこの仕事よりあるんじゃないかなぁと、個人的に思います。
私が、「弛緩出血!緊急カイザー!急変!!」みたいなのにテンションが上がるタイプならこの仕事を続けられましたが、
正直、私はそれで精気を吸い取られている気がします。
働いている限りは責任を持ってこなしますが、
想像以上に、心と身体がもっていかれる仕事でもあります。
これは私がこうなだけで、
緊急時の対応が好きな助産師さんもいます。
看護師でも、救急で働くのにやり甲斐を感じる方もいれば、緩和で働くことにやり甲斐を感じる方もいます。
助産師も、母体救命に携わりたいのか、
それとも母子保健に携わりたいのか…といったように、自分が介入したい場面があって当然だと思います。
私の助産師としての夢は果たしてどのように移り変わって行くのでしょうか。
以上になります。
ここまで読んでくれた方、お時間割いてくださり、本当にありがとうございます。
助産師って難しいよね。
なんか皆頭良いからか、しっかりしてる人多いし。
みんな頑張ろうね。
