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福井に“さらわれた”3時間。東京在住者がイベントで感じたこと

表参道で、福井と出会うというワープ感

表参道駅を出てすぐ、プラダのガラス張りの建物に目を奪われる。「都会だなあ」と思いながら歩くうちに、ふと、「こんな場所で福井のイベント?」という不思議な気持ちが湧いた。

まるでワープでもしたような気分で辿り着いたのが、「人さらいふくい」というイベントだった。

私がこのイベントを知ったのは、Facebookに流れてきた一枚のチラシ。以前「福井 関係人口」と検索したことがあったので、恐らくアルゴリズムのおかげだ。

イベントの紹介文は、以下の通り。

「人さらいふくい」は、福井で事業を営む3名が泥臭いリアルを赤裸々に語ります。
こんな人に来てほしい!
・いつか地方移住を考えているけれど、まずは地域との接点が欲しい
・都市と地方を行き来する二拠点生活に興味がある
・現在の仕事やスキルを活かして、副業として地域づくりに貢献したい
・企業のリアルな現場を体験できるインターン先を探している

ドンピシャすぎる!!行くしかないと思ったわけで。


二拠点生活中のモヤモヤと「関わりたい」の思い

地元は福井。現在は東京に住みながら、両親の介護もあり、2ヶ月に1度は1週間ほど帰省する“ほぼ二拠点生活”を送っている。
そんな状況もあり、「福井ともっと深く、かつ自分のリソースを投じる形で関わる方法はないか」と、ずっとモヤモヤを抱えていた。

このイベントには、そんな自分の中の思いを整理するヒントがあるような気がして、参加を決めた。


カウボーイハットと“醸す”という言葉

会場は「ふくい南青山291」の2階。会場では登壇者の3人がカウボーイハットで出迎えてくれて、思わず笑顔になる。
とてもフランクで、求人を目的とした説明会という雰囲気は全くない。

ロープまで用意!

特に印象に残っているのは、株式会社TSUGI/一般社団法人SOEの新山直広さんのプレゼン。「作る、売る、醸す」と描かれた図ー中でも“醸す”という言葉が強く心に残った。

事業を通じて信頼を得て、行政ともつながり、「このまちで新しいことをしてもいいんだ」という“雰囲気(ムード)”をつくっていった——そのプロセスのリアルが、売上推移のグラフにも明確に表れていた。

この"醸す"は、他の二人のプレゼンからも感じられた。泥臭く積み上げ続けたからこそ、醸し出た「人をその気にさせる芳香」なのかも、と感じた。


泥臭く、でも地に足のついたリアル

「泥臭いリアル」。この言葉の意味は、成功談よりもむしろ、失敗や葛藤にこそあった。

「求人でたくさん人が来てくれたけど、3ヶ月後には全員辞めていた」
「コロナで売上が激減」
「初めのうちは1ヶ月で500時間働いた(もちろん社長の自分だけは)」

そんなエピソードを、登壇者たちはユーモアを交えて語っていた。でも、笑い話にできるのは、それを乗り越えた確かな経験があるからだ。

何より心を動かされたのは、10歳年下の若手経営者たち——しかも福井出身ではなく3人に2人は「Iターン」の彼らが、福井をこんなにも愛し、実際に泥臭く動き続け、経営的な業績はもちろん、「こんなことになっている福井に関わりたい」というムーブメントを醸しつつある、という結果を出しているという事実だった。


甘くない。でも、関わりたくなる

イベント後、私は素直に思った。
「甘くない」。でも、だからこそ——“本気でやるなら歓迎してくれる場所”なんだと、確かな手応えを感じた。

福井は、実は全国で“社長”の割合が最も多い県だという。
新山さんに「Iターンするほどの福井の引力は何だったのか?」と聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。

「(鯖江は)とにかく心理的安全性があった。周りはみんな個人事業主。分業制も進んでいて、コミュニティーをすごく大事にしているところがいい。
色々、“ない”。ないから、自分でつくる。でも、勝手につくるのではなくて、現地の人と盛り上がりながら“消費じゃない遊び”を作るのが楽しい。
サードプレイスがある。“ここにいていいんだ”と思える。」

この言葉を聞いて感じた。
これはまさに、「咲ける場所を見つけた」ということなのだろう、と。


私自身の展望

今後は、東京にいながらでも参加できる短期プロジェクトなどを通じて、関わっていきたい。
コロナを経て、オンラインでの協働が当たり前になった今、距離はもはや壁ではないし。

過去に高校の大規模同窓会を企画した経験からも、県外にいながらでもできることは意外と多いと実感している。
数年単位で、少しずつ福井との関わりを太くしていけたら——それが、今の目標だ。


こんな人にこそ、届けたい

このイベントをおすすめしたいのは——東京在住で福井出身の方。
けれど、それだけではない。

これまで福井に縁がなかったとしても、自然や工芸(クラフト)に惹かれる感性を持ち、
そして今の仕事に「手応え」を感じられていない人に、強くすすめたい。

「もっと誰かの役に立ちたい」
「もっと意味あることをしたい」
そんな気持ちを抱えている人に、このイベントはきっと届く。

「TSUGI」のフェイスブックページ

追伸:私の知らなかった福井

若狭地方にはこれまで縁がなかった私だけれど、今回登壇されたお二人の宿づくりと運営の話にすっかり魅了された。
「ここ、本当に行ってみたい!」と心から思える場所ができた。

ここまでのストーリーを知れば知るほど、利用者側の思い入れも強くなる。
プロセスエコノミーとはこういうことか。

ちなみに——会場に集まった参加者のなかで、福井出身は私ひとりだった。

「偶然、夫の出張で敦賀にしばらく住んで、魅力に取り憑かれて」
「地域おこし協力隊として、福井と東京の二拠点生活をしています」
「友人に誘われて“RENEW”に参加して以来、福井ファンに」

そんな風に、福井との出会い方はさまざま。
いろんな働き方、生き方を選べるこの時代——「なんかいいかも」と思った方は、ぜひ一歩踏み出してみてほしい。

貪欲に、“いいと思える方へ”進んでいけたら、人生はもっと面白くなる。

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牛尾恵理🌈習慣化コーチ いただいたサポートは、新たな気づきのヒントをお届けするための糧にさせていただきます。