外陰部がかゆい…それ、腟カンジダかも?原因・予防・治療をやさしく解説

プレコンセプションケアは、妊娠のためだけでなく、毎日の女性の健康を整えることでもあります。
外陰部のかゆみや、おりものの変化。人に相談しづらい症状ほど、ひとりで抱えてしまいがちです。でも腟カンジダ感染症は、決して珍しいものではありません。からだが「少し休んで」と教えてくれているサインかもしれません。


外陰部がかゆい…腟カンジダ感染症ってなに?

腟カンジダ感染症は、女性に比較的よくみられる婦人科の病気です。

原因となるカンジダ菌は、もともと皮膚や腸、腟の周りにいることがある真菌、つまりカビの一種です。

「感染症」と聞くと、どこかからうつったもの、というイメージがあるかもしれません。

でも腟カンジダは、もともと自分のからだにいる菌が、体調や環境の変化によって増えすぎることで起こることがあります。

だから、恥ずかしいことでも、不潔だから起こることでもありません。


腟カンジダの主な症状は?

よくみられる症状は、次のようなものです。

外陰部の強いかゆみ

一番多いのは、外陰部のムズムズしたかゆみです。

仕事中や外出先で気になったり、夜眠る前に強く感じたりすることもあります。

白くポロポロしたおりもの

腟カンジダでは、白くポロポロした、カッテージチーズのようなおりものがみられることがあります。

においは強くないことも多いですが、「いつもと違う」と感じる変化は大切なサインです。

ヒリヒリ感・性交痛・排尿時の痛み

かゆみだけでなく、外陰部の赤み、ヒリヒリした灼熱感、性交時の痛み、排尿時のしみる感じが出ることもあります。


なぜ腟カンジダは起こるの?

腟の中には、からだを守るための菌のバランスがあります。

でも、そのバランスが崩れると、カンジダ菌が増えやすくなります。

きっかけになりやすいものには、次のようなものがあります。

  • 抗生物質の使用

  • 妊娠中

  • 糖尿病

  • 疲れや睡眠不足

  • 心身のストレス

  • 通気性の悪い下着や蒸れ

  • 腟や外陰部の洗いすぎ

忙しい30〜40代の女性は、キャリア、家庭、妊活、介護、パートナーシップなど、いくつもの役割を抱えています。

「ちょっと無理していたかも」
「最近、眠れていなかったかも」

そんな暮らしの積み重ねが、からだのバランスに表れることもあります。


腟カンジダは再発しやすい?

腟カンジダは、一度よくなっても再発することがあります。

「また?」
「ちゃんと治したはずなのに」

そう感じる方も少なくありません。

再発するからといって、あなたのケアが間違っていたわけではありません。

体質、ホルモンバランス、免疫、生活環境など、いくつもの要因が関わります。

大切なのは、自己判断で我慢し続けないことです。


今日からできる予防ケア

予防のポイントは、「清潔にしすぎないこと」と「蒸れを減らすこと」です。

通気性のよい下着を選ぶ

締めつけの強い下着や、長時間蒸れやすい服装は、外陰部の環境を悪化させることがあります。

綿素材の下着や、ゆったりした服を選ぶ日をつくるのもおすすめです。

洗いすぎない

デリケートゾーンを洗剤でゴシゴシ洗うと、必要な菌のバランスまで崩してしまうことがあります。

外陰部はやさしく洗い、腟の中まで洗浄しすぎないことが大切です。

疲れをためこまない

予防というと、下着や洗い方に目が向きがちですが、睡眠やストレスケアも大切です。

からだは、心の忙しさもちゃんと受け取っています。


カンジダかも?と思ったらどうする?

初めて症状が出たときは、産婦人科を受診するのがおすすめです。

かゆみやおりものの異常は、腟カンジダ以外の病気でも起こることがあります。

たとえば、細菌性腟症、性感染症、かぶれ、皮膚炎などです。

「たぶんカンジダ」と思って市販薬を使っても、原因が違えば改善しないことがあります。


治療法は?

腟カンジダ感染症の治療には、抗真菌薬が使われます。

腟剤、塗り薬、内服薬などがあり、症状や状況に合わせて選ばれます。

市販薬もありますが、初回の場合、妊娠中の場合、症状が強い場合、何度もくり返す場合は、医療機関で相談しましょう。

特に出産が近い妊婦さんは、赤ちゃんへの産道感染を防ぐために治療が必要になることがあります。


受診したほうがいいサイン

次のようなときは、産婦人科で相談しましょう。

  • 初めて症状が出た

  • 妊娠中

  • 強い痛みや腫れがある

  • 市販薬で改善しない

  • 何度もくり返す

  • おりもののにおいが強い

  • 発熱や下腹部痛がある

  • 性感染症の可能性が気になる


まとめ

外陰部のかゆみやおりものの変化は、なかなか人に話しづらいものです。

でも、腟カンジダ感染症は珍しい病気ではありません。

そしてそれは、あなたが不潔だからでも、何か悪いことをしたからでもありません。

からだが少し疲れているとき。
免疫やホルモンバランスが揺れているとき。
いつもより無理をしているとき。

デリケートゾーンは、そっとサインを出してくれることがあります。

プレコンセプションケアとは、未来の妊娠のためだけではなく、今の自分のからだを大切にすること。

最近、あなたのからだはどんなサインを出していますか?


参考文献

・CDC. Vulvovaginal Candidiasis - STI Treatment Guidelines
https://www.cdc.gov/std/treatment-guidelines/candidiasis.htm

・CDC. Treatment of Candidiasis
https://www.cdc.gov/candidiasis/treatment/index.html

・MSDマニュアル家庭版「カンジダ症」
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/16-%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87/%E7%9C%9F%E8%8F%8C%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%80%E7%97%87

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