年末年始に考える「特別休暇」という福利厚生
年末年始休暇に入っている方も多い時期だと思います。
まとまった休みがあると、「休むこと」や「働き続けること」について、少し冷静に考える余白が生まれませんか。
そんなタイミングで、今日は特別休暇制度について取り上げてみたいと思います。
厚生労働省がまとめた「特別休暇制度導入事例集2024」では、病気休暇、裁判員休暇、ボランティア休暇など、法定外のさまざまな休暇制度が紹介されています 。
特別休暇というと、「余裕のある会社の話」「うちは年休で精一杯」という反応も少なくありません。
ただ、事例集を読んでいて感じるのは、特別休暇は贅沢品ではなく、定着対策の実用品だということです。
たとえば、こんなことありませんか?
・病気や通院を考えるとつい年次有給休暇を温存してしまい、年休が取りにくくなる
・家族の事情や突発的な出来事で、欠勤扱いになることへ心理的ハードルがある
・休む=周囲に迷惑をかけるという思い込みがある
こうした状態が続くと、じわじわと「この会社で長く働けるのだろうか」という不安につながります。
事例集では、有給の病気休暇やライフサポート休暇を設けることで、
・年次有給休暇は本来の「リフレッシュ」のために使える
・いざという時に「欠勤にならない安心感」がある
・会社が従業員の人生を山あり谷ありの長い目で見ていることが伝わる
といった効果が生まれていることが紹介されています。
印象的なのは、細かい事情ごとに休暇を作るのではなく、
・病気
・家族のケア
・生活上のやむを得ない事情
といった、幅を持たせた包括的な特別休暇にしている企業が多い点です。
理由はシンプルで、
制度が細かすぎると「どれを使えばいいかわからない」
「理由を説明するのがつらい」
から。
使われない福利厚生は、存在しないのと同じです。
使われて初めて、定着につながります。
特別休暇制度は、必ずしも最初から有給・大規模である必要はありません。
無給や日数限定、トライアル導入から始めている事例も多く見られます。
大切なのは、
・うちの会社は、どんな働き方を大事にしたいのか
・どんな社員に、長く残ってほしいのか
を言語化し、それを制度に落とすことです。
年末年始の静かな時間は、
「来年もこの会社で働きたいと思ってもらえるか?」
を考えるには、ちょうどいい時期です。
特別休暇は、休ませるための制度ではありません。
安心して働き続けてもらうための、経営からのメッセージといえるのです。
