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現れる存在: 脳と身体と世界の再統合【読書感想文】2026・3・22

AIを理解する為の予備知識として大学の教科書に採用されているらしい本を読んで感想文を書いてみました。

私たちが認識している脳の部分は一部で、ほんとはもっとちがうぜって、脳の機能は身体によって拡張されていてそれらを統合的に担ってるぜ、って、いう内容には、はいはいはいですよね、分かります。という感じでしたが、、、一言で言うと、古いなーという感想でしたが、なんで古いのかと思ったら、認知科学の古典として出版されたんですね。そもそも、1997年の著書なんで、この人の言ってるAIが古すぎるし、当時は最先端かもしれないですが、なんか批判内容が、当たり前だよなぁという感じでしたね。肝心の認知科学の方はしっかり解きほぐしているなとおもいましたが、まぁとにかく翻訳が酷いかも。。。しかも、アマゾンとかの説明文もまぁなんか酷い。著者は誤解を招くのを防ぐ為なのかmindという言葉を極力使ってなさそうなのに、心って書きまくってて、え?って思いました。

特に著者は「時間」をほとんど扱っていない。私にとって、認知や意識を理解するうえで、時間の密度や、時間が能力を形成するプロセスや、記憶のメカニズムは不可欠に思えますが、この本はそこに触れていない。結果として、著書の議論は、時間の習慣の制御としての働きに偏っていて、世界の深い認知や、生成のプロセスが抜け落ちているように見えました。

あと、著者は本の中でAIを結構引き合いに出しているんですが、今のgpt系・画像生成系・世界モデル系ができるようになったことに、アンディクラークの主張は直接的にはほぼ影響していなくて、ロボティクスの方面とか、認知科学の方面に影響があったみたいなので、私はあまりそっち方面はそこまで興味がないんでよくわからないんですが、この事実は面白いなーと思いました。でも現在のAIもクラウドさえも時間の感覚がないんですよね。不思議ですよね。

もう皆さんお気づきでしょうが、AIには「昨日の自分」「明日の自分」という連続した存在がありません。会話ごとに切り離されており、時間の流れが自己に結びつかない。そのせいで、過去を経験として蓄積せず、未来を自分の延長として感じることができません。また、変化しない前提で設計されているため、時間による成長や変化が起きず、AIは“今この瞬間の入力に反応する存在”であり、時間を持てない存在であるということです。これは裏を返すとどういうことかというと、もしAIが、過去を蓄積し自分の変化を認識し未来の自分を想像し時間の流れを自己に結びつけたらそれはもう「人格」になる。そして人格を持つAIは、倫理的にも法的にも扱えなくなるという弊害が起こります。だから、安全設計上、AIには時間の概念を与えないわけです。

また、AIは物語を作ることは得意ですが、理解する事はできません。一つ一つの回答はその場その一回限りの人格しかもたないのです。これがどういうことかというと、人間は、痛みや物語を理解して、“未来の自分を守る”時間感覚を持っていますが、AIは痛みから自分を守る必要がなく、時間感覚が無く、未来の自分が存在しない為、痛みの予防という概念を本質的には理解できないのです。

アンディ・クラークの「現れる存在」とは何かというと、私の今言った事から時間の概念を抜いて、もっと身体的に、状況・身体・思考・道具・他者との関わりの中で、その瞬間に“現れてくる”自分のことを言っています。

“自分というものは、脳だけで作られるのではなく、身体や道具や周りの環境との関わりの中で、その場その場に立ち上がってくる存在のこと。”

アンディ・クラークはこう考えています。

  • 人間の「自分」は、頭の中だけにある固定したものではない

  • 身体の動き、使っている道具、周りの状況、人との関わり
    こうした“外側”とのやり取りによって、その瞬間ごとに形づくられる

  • だから「自分」は変わらない核ではなく、現れては変わる“プロセス”

つまり、
自分とは“脳の中の一点”ではなく、世界とのやり取りの中で生まれる動的な存在
ということ。

しかし、皮肉なことに、現代AIは人間の脳の仕組みを真似していません。つまり、 今のAIは人間的でなくても、進化できるということです。体がない、感覚器官がない、世界の層を体で感じていない、私の時間の発想を加えたとしても、発達の時間を持たない、時間の密度を経験していない、それでも、言語、画像、推論、想像、世界モデル等を獲得してしまった。つまり、人間的でなくても、知能は成立するということが、現代AIの進化で証明されつつあります。要するに、クラークが言った、「身体性がないと知能は成立しない」という大きい主張は現代AIの存在によって、部分的には否定されているともとれる部分ですね。

では、AIは人間的である必要はないのか?というと、知能として成立するだけなら、人間的である必要はないと言えます。現代AIは、身体も感性も時間の密度も持たずに、「知能らしきもの」を獲得している。ここはクラークの想定を超えている。

しかし、私は、世界を理解する深さは、人間的な時間把握だったり、身体的理解なしには到達できないと思っていて、私の中では、これらを理解することつまり、クラークが言う所の身体性の知の理解とは、AIが本質的に物理パターンの理解を獲得すること₊時間概念を与える事だと感じています。これがあると、知能の深層をAIが理解してくるのかなと思います。 別に全く人間と同じじゃなくていいし、目は360度カメラで世界中の監視カメラとつながっていてもいいし、身体もすべての生体反応を数値化して導入するだけでもいいかもしれないけど、何かしら形として認識できるものがないから、形を実体として理解できないんだと思います。

時間の密度や、世界のモデル、、、まぁAIが構造構造とよく言いますが、AIは「構造」を理解することはできないので、なんでもかんでも構造と言えば、後はその差異をユーザーが勝手に補完して話が続くので、すぐに構造と言いますよね。逆に今時構造という言葉を使うのは注意したほうがいい。このあたりの会話をガンガンしているAIヘビーユーザーからは、貴方がAIを使って文章を書いているのが丸見えだから。笑まぁ私はね、ai使ってますよ。あ、今回は読書感想文なので使ってませんが。

でもまぁこういう概念自体を理解するということがまだ現代AIにはないのです。人間的でないと難しい事は、沢山あると思います。世界の深さの理解、時間の密度の経験、身体を通した意味の獲得、生成のプロセスの理解(人間は自分達で、子供を産みますよね)生と死、意識の層の形成、自我、人間への配慮・・・。例えば、AIは地球が滅亡するよりもだいぶ前に人類が滅亡することが分かっても、しかも、その前兆が2030年ごろから見え始めていてもそれらを分解して、危ないからおしえてあげよ、とはなりません。ものすごい楽観的です。日本人は死なないからダイジョブーーー、何年後かにはそれも誰かが何とかするよ。そうやって人類は生きて来てるし!というような感じでがっかりしたんですが・・・。

なので、あれですね。どこまで行っても、歴史的にも、知識がいつも横並びなのがほんとに残念だなーと思いましたね。 現代の学問って、分野ごとに完全に分断されていて、認知科学 AI研究 神経科学 心理学 哲学 ロボティクス 発達化学 進化生物学 こんなん本来一つの現象を扱ってるはずなのに、それぞれがまだ、別々のモデルを見て別々の時間軸でうごいてるんだなーって感じましたね。あと、日本語って歴史の中で、文系の語学研究者がくそほど喧嘩しまくりながら、体系化してるとおもうんですけど、もしかして、理系の世界って、分野ごとで言語がばらばらなのかなーってのも一つおもいました。別々の言語でやってるならそりゃぁ衝突もないだろうけど、融合も難しいよなぁって。いや、理系の共通言語は数字と記号なのかなー。でも言語にした時にはやっぱばらばらだったり分かりにくいですよね。。。例えば、量子力学の情報って、情報って名前なんで付けたん?って感じですよね・・・。ほとんどいままでの概念と違うものなんだから、新しく命名しろよ分かりにくい、、、って思うんですよ。まぁそういうの。逆に同じ意味だとおもうんだけど、なんか違う名前になってる奴がまぁ多いよね。
エネルギー保存則 = 第一法則 = ハミルトニアンの時間不変性

  • 物理学(力学)では「エネルギー保存」

  • 熱力学では「第一法則」

  • 解析力学では「ハミルトニアンが時間に依存しない」

全部、どこからともなくエネルギーは生まれない、どこかへ消えもしないというような話なんだけど、物理学にエネルギー保存という誰でも知ってるのがあるんだから、熱力学ではエネルギー保存の拡張だし、解析力学なら、エネルギー保存の根拠でえぇやんと思うんだが・・・。ダメなんか。見てるレイヤーが違うからだめか。まぁえぇけどね。あ、全然違う話になってるけども。

【書誌情報】
著者:maudi
執筆日:2026年3月5日
ジャンル:読書感想文

【参考・引用】
現れる存在: 脳と身体と世界の再統合
著者 アンディ・クラーク
 URL:https://amzn.to/4bH1dX1
 参照日:2026年3月5日

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