漫才だけじゃなく、エッセイまでできるんかい
お笑い芸人さんのエッセイを読むと、
「何この角度!」「こんな短くて、こんな面白いだと!!???」と、衝撃を受けることがたびたびある。
私は、学生時代にオードリー・若林氏の『社会人大学人見知り学部卒業見込』に出会って以来、彼の著書のほか
・『オレは絶対性格悪くない!』有吉弘行
・『お前なんかもう死んでいる』有吉弘行
・『復活力』サンドイッチマン
・『天才はあきらめた』山里亮太(南海キャンディーズ)
・『がさつ力』千原せいじ
・『イルカも泳ぐわい』加納愛子(Aマッソ)
・『漫才過剰考察』高比良くるま(令和ロマン)
などを(エッセイでないものもあるが)、読んできた。
いつも思うのは、芸人さんの書く文は、面白すぎるということだ。
ライターとしては、
漫才だけじゃなく、こっちの才能もあるのかよ…!!と、少し黒い思いを抱えながら驚かされるばかり。
ただ、思った。
漫才をつくれる人たち、漫才を死ぬほどやっている人たちだから、
人の興味を引きつけたり、共感を呼ぶ表現をしたり、端的な言葉で人を刺したりできるんだ、と。
漫才(を含むさまざまなお笑い)と文章の力は、弁図的に被っているところがあると思う。
芸人さんのラジオが面白いのも、これと同じことかなぁと思う。
死ぬほど舞台を踏み、番組に出演するなかで、文章に関する筋力も自然とつくのかもしれない。
最近、エバース・佐々木隆史氏のエッセイを読んだ。
彼は、QJWeb(クイック・ジャパン ウェブ)内で【連載】エバース佐々木「ここで1球チェンジアップ」を、ほぼ毎月更新している。

https://qjweb.jp/series/sasaki_changeup/)
私がコラムの存在を知ったのは、とあるバラエティ番組だ。
芸人さんのコラムを取り上げた企画を見て、「この人もエッセイ書いているんだ!」と、興味が湧いた。
この人の文章、読んでみたいなと思っていた。本とか書いてほしいな、と勝手に思っていた。
そうしたら、もう書いていたんですね、すみません。
初めて読んだのは、
#13「バイトしてゲームしてバイト飛んで。生活が終わっていたころの記憶」だ。

バイトやゲームで日常が埋められていく日々。バイトを飛んで、それでもゲームを続けるやるせなさ。そこに、「兄貴」との思い出を取り戻すようなノスタルジーも含まれている……ものの、その生活全てがさらに、苦しさに包まれている。
複雑な心情がテンポよく、端的な文章から浮かび上がってくるのには、びっくりした。
先ほどの文は、このエッセイのあたたかな締めと対比されると
また味わいが変わると思う。
読み終えた時にはエバースへの好き度が上がっていた。
そのまま、さらにひと月前のエッセイも読んでみたら、もう……もうもうもう!

相方に対する「大天狗」というワード選び。引き込まれないはずがない。
しかも、彼の文章は、しっかりと本人の声で再生される感じがする。すごく感覚的だけど、本人の声で再生されるものは、私にとっての良いエッセイ。好きなエッセイ。
テレビやYouTubeなどの姿とはまた違った性格が言葉のどこかに滲むのも、エッセイを読んでいて楽しいところ。
単純に、その人に対して抱いていたイメージが凝縮されている言葉も好きなんだけどね!
とにかく、エッセイが好き!
先ほど紹介した大天狗エッセイも、最後の言葉はグッとくるものがある。がんばれ!と素直に思ってしまった。
ここに最後の言葉を貼ってしまいたいけど、読んでほしいから!
記事のリンクだけ貼っておきます。
エバースの漫才のファンだけど、エッセイストとしても好きになってしまったな。
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