加齢と戦う冬のトレーニング
40代以降は筋力低下とVo2Max低下が日々進んで行く悲しき年代でもあり、45歳を超えるとそれは加速度的に進行していく。
冬は低強度LSDが定番ではあるものの、おじさんに本当にそれが適切なのか。低強度だけやっていても有酸素能力は維持できても高負荷には耐えられない身体になっていくのではないか。
おじさんこそ、自分の限界を突破するブレークスルートレーニングをある程度取り入れた方が良いのではないか。
しかしながら、高強度の自分の身体の限界を突破するようなブレークスルートレーニングというのは精神的なきつさと、身体への負荷が大きいので頻発するとオーバートレーニングというドツボに再びハマってしまう。
若者は回復力という最大の武器があり一晩寝れば大体大丈夫だが、おじさんはベホマの魔法をかけてもホイミ程度も回復しない身体の回復力しかない。(例えが昭和だ)
おじさんに対しては高負荷という劇薬の適量の処方が非常に難しい。しんどいことをやればやるほどどんどん沼に落ちていく悲しき年代なのである。
ということで高強度の適量を測るべく3ヶ月間のおじさんプロトコル開発実験を行った。
今冬は週1回(多くても2回)だけ全力。それ以外はほとんどZ1からZ3の低中強度でのケイデンス練を中心に行った。
Z4以上の強度はほとんどやらない。
筋力低下防止のための基本的な全身筋トレは継続し、1月下旬から週1から週2に増やした。
バイクトレーニングで頑張るのは弊社主催のZwiftブラックリーグのみである。
ブラックリーグ
ブラックリーグとは今冬で4シーズン目を迎える弊社主催の冬のZwiftリーグ戦でもあり全国から魑魅魍魎のZwifterが集うブラックイベントである。
毎週土曜日(プラス祝日)の6時30分から約2時間のトレーニングレースを行なっている。
特に参加資格はないので誰でも参加でき、各回のみのスポット参加も歓迎している。(各レースのレギュレーションは守ってね)
全般の運営は私がやりつつ、毎週の各回のレースは運営委員のメンバーがZwiftの機能を活用したさまざまな工夫をされたレースを企画してくれて、この内容が非常に遊び要素満載で面白い。
遊びながら最大のブレークスルー負荷を身体に叩き込むトレーニングの場としては最適である。
11月29日のプロローグに始まり、12月6日から2月14日の最終戦まで全13戦で行われた。
シーズンリザルト
白石峠KOMほか無数のヒルクライムリザルトを持つS.Hashimoto氏が圧倒的な強さでブラックリーグを制圧。
私もシーズン通じて3位というのは過去最高順位でもある。
集計や表紙画像はkeni munemitsuさんが担当してくださりました。

ちなみに個人的にきつかったレースベスト5を紹介しておこう。
①10番勝負
10本のショートレース(各回8分程度)の連発。回復が追いつかない中でのVo2Maxの連発でキツ過ぎて主催者komuraaaを呪う声が多数あがった笑。

②各地域ごとのメンバーを集めたTTT
5地域(6チーム)の対抗が熱く、千切れられない中での助け合いが最高だった。企画してくれたSasarchyがナイスな企画力で地域の結束を高めてくれた。

③機材差ハンディキャップ
脚力ごとにロード、グラベル、MTBに分けてのレースで、グラベルでロードについていくのが辛過ぎた。Saika口撃部長の絶妙設定が全員を悶絶に追い込んだ。

④FTP測定プロトコルレース
6分全力走→25分の全力TT→クリテリウム
脚が潰れた状態でもがくのが辛過ぎた。
toshigorou主催の3番勝負で本当のFTP測定。一人じゃできないことがやれたよね。

⑤追いかけっこレース
ゴリラとネコとネズミチームに分けてのタイム差をつけた追いかけっこ。ゴリラ達がゴリラ過ぎてついていくだけで限界だったものの、集結したネズミの結束力の前に完敗。ayaさん、tataminの企画力が素晴らしかったね。

他にもおもしろ過ぎる企画が盛りだくさん。
イベント中はもちろん苦しいがほとんど遊んでいる感覚しかないまま気づけば終わっている。
これを無償で提供してしまっているが、遙かに有料イベントを超えるおもしろさであった。
3ヶ月間の結果
ブラックリーグでは開幕前のプロローグと最終戦後のエピローグでZwift内のALPE TTというヒルクライムで定点観測を行っている。
11月28日時点
42分25秒 268w 166bpm
(決して手を抜いたわけではなく心拍からわかる通りかなりきついレベル。)
↓
2月21日時点
37分14秒 306w 168bpm(3ヶ月間でプラス38w)
20分であれば315wはまだ出せるかもしれない。

パワー数値的には毎回必ずデュアルレコードしているが1%以内の誤差で大体収まっているので上振れ問題はなさそうでもある。
INBODYで計測する身体の状態は前回記事よりも少し進歩。

ブラックリーグだけを活用してパフォーマンスを上げることをできるのかという意味ではそこそこ良い実験結果を得ることができたと思う。
実際は平日の弊社練習会にも参加したいけど強度が高過ぎて全くついていけないのだ。
水曜に何度か高強度入れようとしたこともあったが筋トレダメージやらも重なって全く走れず、まともなトレーニングにならないので、低中強度に抑えるしかなかったというのもある。
遊んで強くなる
HIDDEN POTENTIALという本には、ポテンシャルを引き出すには、いかに不快を乗り越えるトレーニングを継続して行い、現状打破していくということが大事であるかと書かれている。
そのためには継続できる遊び要素を取り入れるのも大事だということも書かれている。
本来は不快なきついトレーニングを遊び要素を取り入れて脳を誤魔化しながら、身体に生理的負荷を与えて乗り越えていく。
そのためにブラックリーグは最高の遊びトレーニングであった。

同じことを繰り返しても現状打破はできないし常に情報をアップデートして取り組まないといけない。最近はAIがメニューも作ってくれれば、流行りのトレーニングはネットでも、流れてくる。
しかしながら、年齢とともに体はどんどん劣化していくことを踏まえて、自分に不足しているものを考えて強くなるための最適メソッドは自分で試行錯誤するしかない。
ブラックリーグは終わってしまったが冬の間にトレーニングモチベーションを維持するのがむずかしい期間に最高のブレークスルートレーニングとなったことは間違いない。
本来であれば、きっちりとしたトレーニングメニューをやるのが最も効率的だというのはわかっている。しかしそこにはメンタル的な負荷が大きく時にトレーニングが嫌になることもあり、そこに挑むには相応の覚悟が必要となる。
冬の間はメニューをやるのは少しきついという方向けに最高の方法を編み出した感がある。
来シーズンも多くの方に活用してもらえればと思う。
間も無くシーズンイン
間も無くシーズンインを迎える季節。
今シーズンは公的要因であまりレースは出れなさそうではあるが、スポーツを楽しみトレーニングを科学していくという趣味は継続しつつ楽しんでいく所存である。
