フェルメール巡礼という航路
フェルメールの現存する絵は数が少ない。それを全部見ようとしているツワモノがいると知ったのは、ドイツ・フランクフルト出張に向かうANAの機内誌で読んだ生物学者でもある福岡ハカセのエッセイ。
帰国後に、年1回は出張していたフランクフルトにフェルメールがあるとわかり、数年後に叶った巡礼第1号はシュテーデル美術館の《地理学者》。ふと顔を上げた彼は何を考えているのだろうと思いを馳せながらいつまででも見ていられる作品。

その後、最初はスタンプラリーの延長で始まった私のフェルメールを巡る旅=フェルメール巡礼だけれど、フェルメールを巡るために旅に出るという、フェルメールが基準となった旅も増え、今は10年以上続く立派な趣味の一つに。完璧な構図に美しい光と共に切り取られた一瞬。そこに宿る静謐さに、とても心が穏やかになる。
2023年には、コロナ禍明けの初海外旅行として、アムステルダムで行われた大規模展覧会に行き、個人蔵の作品も堪能できて、夢のようなひと時を過ごしました。でも、そのおかげで残りあと3点(内、1点は盗難にあったので、実質2点のみ)でちょっと名残惜しく、特別な時に取っておきたいような感覚で、先に進めない。前述の福岡ハカセは、個人蔵の作品を見るために、所有者に手紙を何度も書いて・・という涙ぐましい努力をしていて、そういう情熱も素敵だなと憧れたりする。
ちなみに、福岡ハカセの定義では、その絵が収蔵されている美術館で実際に見ることが正式な巡礼とされていて、私も最終的には世界中の美術館を巡ることが目標!フェルメールのために特別にあつらえられたそれぞれの美術館の空気の中で作品を鑑賞したいと思っている。世界中にファンがいるフェルメールでも、「自分だけのため」だと感じる時間を十分に持つことができる。それが展覧会ではなく、収蔵先の美術館で見る魅力でもある。
ここから先は、完全に個人的な記録なので、興味がある方だけどうぞ。記録が取れている2015年からのフェルメール巡礼の記録。(2026年5月現在)
■MYフェルメール巡礼 22点/37点
◇2015
01)地理学者(シュテーデル美術館、フランクフルト)
02)真珠の首飾りの女(ベルリン国立絵画館)
03)紳士とワインを飲む女(ベルリン国立絵画館)
04)窓辺で手紙を読む女(アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン)
05)取り持ち女(アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン)
◇2016
06)少女(メトロポリタン美術館、NY)
07)信仰の寓意(メトロポリタン美術館、NY)
08)窓辺で水差しを持つ女(メトロポリタン美術館、NY)
09)リュートを調弦する女(メトロポリタン美術館、NY)
10)眠る女(メトロポリタン美術館、NY)
◇2016〜
11)聖女プラクセデス(国立西洋美術館、東京)
◇2018
12)レースを編む女(ルーブル美術館、パリ)
13)天文学者(ルーブル美術館、パリ)
◇2023
14)真珠の耳飾りの少女 (マウリッツハウス美術館)
15)牛乳を注ぐ女 (アムステルダム国立美術館)
16)青衣の女(アムステルダム国立美術館 )
17)小路 (アムステルダム国立美術館 )
18)恋文 (アムステルダム国立美術館 )
19)ギターを弾く女(ケンウッドハウス、ロンドン)
◇2024
20)絵画芸術(美術史美術館、ウィーン)
◇2025
19)ギターを弾く女(ケンウッドハウス、ロンドン)
21)ヴァージナルの前に座る女 ( ロンドンナショナルギャラリー)
22)ヴァージナルの前に立つ女 ( ロンドンナショナルギャラリー)
■展覧会で確認含むと 34点/37点 なんと残り3点!!
◇2019 フェルメール展 @上野の森美術館(9点)
23)マルタとマリアの家のキリスト (スコットランド国立美術館)
24)手紙を書く女と召使 (アイルランド国立美術館)
25)手紙を書く女 (ワシントンナショナルギャラリー)
26)赤い帽子の娘(ワシントンナショナルギャラリー)
02)真珠の首飾りの女(ベルリン国立絵画館)
03)紳士とワインを飲む女(ベルリン国立絵画館)
05)取り持ち女 (アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン)
09)リュートを調弦する女 (メトロポリタン美術館、NY)
15)牛乳を注ぐ女 (アムステルダム国立美術館)
◇2023年 Vermeer展 @アムステルダム国立美術館(27点)
23)マルタとマリアの家のキリスト (スコットランド国立美術館)
24)手紙を書く女と召使 (アイルランド国立美術館)
25)手紙を書く女 (ワシントン、ナショナルギャラリー)
26)赤い帽子の娘(ワシントン、ナショナルギャラリー)
27)フルートを持つ女(ワシントンナショナルギャラリー)
28)天秤を持つ女 (ワシントン、ナショナルギャラリー)
29)中断された音楽の稽古 (フリック コレクション、NY )
30)婦人と召使(フリック コレクション、NY )
31)士官と笑う娘 (フリック コレクション、NY )
32)ディアナとニンフたち(マウリッツハウス美術館、ハーグ)
33)デルフトの眺望(マウリッツハウス美術館、ハーグ)
34)ヴァージナルの前に座る若い女(ライデンコレクション、アメリカ個人蔵)
01)地理学者(シュテーデル美術館、フランクフルト)
02)真珠の首飾りの女(ベルリン国立絵画館)
03)紳士とワインを飲む女(ベルリン国立絵画館)
04)窓辺で手紙を読む女(アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン)
05)取り持ち女(アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン)
07)信仰の寓意(メトロポリタン美術館、NY)
09)リュートを調弦する女 (メトロポリタン美術館、NY)
11)聖女プラクセデス(国立西洋美術館、東京)
12)レースを編む女(ルーブル美術館、パリ)
15)牛乳を注ぐ女 (アムステルダム国立美術館)
16)青衣の女(アムステルダム国立美術館 )
17)小路 (アムステルダム国立美術館 )
18)恋文 (アムステルダム国立美術館 )
21)ヴァージナルの前に座る女 ( ロンドンナショナルギャラリー)
22)ヴァージナルの前に立つ女 ( ロンドンナショナルギャラリー)
◆残り! なんと3点(現存は2点のみ)、なんかちょっとさみしい
35)音楽の稽古(セント・ジェームスルーム、ロンドンバッキンガム宮殿)※夏季のみ公開、要予約
36)ワイングラスを持つ娘 (アントン・ウルリッヒ公爵美術館、ドイツ・ブラウンシュヴァイク)
37)合奏(イザベラ・スチュワートガードナー美術館、ボストンより1990年に盗難)
フェルメール興味あったら福岡ハカセ(福岡伸一)の著書を是非!巡礼について、ハカセの仮説など魅惑の書籍たち!
