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奈良県 吉野山 3年越しの念願の桜

桜、桜、人、人、人で大賑わい。
普段は山奥や森の中、静かでほとんど人と出会わない場所にいることが多いだけに、たまにこうした場所に来ると違和感もあるが、同時に新鮮でもある。

ともかく、毎年、週一の休みや諸事情で行けなかった吉野山に、ようやく良いタイミングで訪れることができたことに感謝したい。

朝の遅い私のこと、歩き始めは昼前になる。到底駐車できる場所はないだろうと、駐車場探しのアプリ「アキッパ」で、吉野駅手前の吉野口駅近くに車を予約して停めた。

満員電車から降りた途端、観光地ならではの喧騒に包まれる。いざ桜の楽園へ。夢を見るような時間の始まりだ。

麓から下千本、中千本、上千本、奥千本、そしてその先の青根ヶ峰へと登る。下山は中千本あたりから周回して駅へ戻った。
この日は、下千本は散り始め、中千本は満開、上千本は咲き始め、奥千本はまだ蕾。桜の開花の過程を逆にたどるような感覚だった。

そして、行列ができる一目千本や花矢倉といった有名な展望所よりも、写真にも収めた、隠れ場所のような脇道や駐車場、ショートカットの道にこそ、よりゆったりと全体を美しく見渡せる場所があることに気づいた。

青根ヶ峰まで行くと、すれ違うのは登山者のみで、観光客の姿はない。木々に囲まれた山頂へ向かう途中で、ふと景観が開ける。
ここからさらに足を延ばせば、大峰奥駈道へと続き、女人禁制の霊山・山上ヶ岳(1719m)へ至る厳かな修行道となる。

帰りに立ち寄ったのは、こちらも一度は見ておきたかった又兵衛桜。ライトアップされているものと思い込んでいたが、夜間は足元が悪いとの判断から照明はなく、薄い月明かりの中にその姿を浮かべていた。
立ち入りは禁止されていないようだったので、ヘッドライトを装着し、協力金を箱に入れ、樹齢300年ともいわれるしだれ桜の周囲で、その気配とエネルギーを静かに感じた。

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