江戸時代から続いてた、儲け話。
まさ:最近、"〜で稼いだ"みたいな話、よく見かけるよね〜。
エミ:そうねえ、副業とか、投資とか。
まさ:ああいうのって、最近のブームなのかな?
真沙美:実は、江戸時代からあったのよ。
まさ:どんな話?
真沙美:「これさえ読めば得する」みたいな本が、庶民の間で大流行してたの。
まさ:昔からあったのね。
真沙美:そうね。
📖 真沙美の解説
①『諸人重宝記』というベストセラー
江戸中期に広まった、暮らしの知恵や便利な情報を項目別にまとめた実用書のことなの。「読むと暮らしに役立つ」と評判になって、庶民の間で大流行したの。
②本を書いて生活する人たちの誕生
江戸後期になると、十返舎一九や曲亭馬琴のように、執筆を中心に生活する作家が登場したの。これは日本で初めての「物書きで食べていく」という職業の形だったとも言われているわ。
まさ:江戸時代の人たちも、「儲かる!」ってことに敏感だったんだね。
真沙美:本が売れると、似たような本が増えていく。宝くじの当たる組番を占う本まであったの。
まさ:まじか!でもさ、それ本当に儲かるの?
真沙美:本を売っている人はね。
まさ:買った人は!?
エミ:微妙なのかも。
まさ:微妙なんだ!
エミ:そもそも、本を作っている人は本を売りたいのであって、買った人を儲からせてあげようなんて思っていないかもしれない?
真沙美:そうね、儲かるなら自分でやったほうが早いものね。
まさ:まあ、そうだけど。前にあったなあ。
エミ:どんなの?
まさ:”とうもろこしの先物で儲けませんか?”っての。「儲かるならなぜ、あなたはやらないの?」って言いたくなるやつ。
真沙美:そうなのよ。実際に得するかどうかより、「得しそう」に見せる方に、力が入っていったのよね。
エミ:なかには、ちゃんと丁寧に色々書いてあるものも!
まさ:あるの?本当に?
エミ:たぶん…。ね。
🖋真沙美のあとがき
「必ず当たる」「秘伝」「重宝」など、人を惹きつける売り文句は、江戸時代からたくさん使われていたのよね。宝くじ(富札)の当たる組番を占う本まであって、外れた時のための言い訳まで、ちゃんと用意されていた。人が「うまい話」に惹かれる構造は、300年経ってもほとんど変わっていないみたい。
📚 参考文献
中野三敏 監修「重宝記資料集成」臨川書店:江戸時代から昭和にかけて刊行された、庶民向け実用書「重宝記」を集成した資料。
九州大学附属図書館 特別展示「第六部 江戸のハウツー本」:富札(宝くじ)の当たる組番を占う秘伝書など、江戸時代の実用書・ハウツー本を紹介した展示資料。

