国民の5人に1人が、元大統領かもしれない国。
(2026年5月現在の情報に基づきます)
まさ:かっこいい演説だなあ……
エミ:え?なに?だれ?
まさ:イタリアのメローニ首相の演説、
かっこいいな……と思って。
イタリア語わからんけど!
エミ:わからんのかい!
まさ:イタリアって、なんか小さい国が中に
あったりして、政治とか難しそうだな。
エミ:そうね、バチカン市国とか、サンマリノ共和国とか。
まさ:バチカンはキリスト教の、
みたいなイメージだけど、サンマリノってどんな国?
エミ:世界最古の共和国って
言われてるんだよ。
まさ:最古?
どのくらい古いの?
エミ:301年建国だから
1700年以上の歴史があるの。
まさ:イタリアより古いじゃん!
エミ:そう。しかも
イタリアに完全に
囲まれてるのに
ずっと独立を守ってきたんだよ。
まさ:どうやって?
エミ:山の上にあるから
攻めにくかったのと——
あと、政治の仕組みも
面白いのよ。
まさ:どんな?
エミ:大統領が2人いるんだよ。
まさ:2人!?
どっちが本物なの?影武者とか!
エミ:両方本物(笑)
しかも任期が半年で
交代するの。
まさ:半年って短すぎない?
エミ:権力が一人に
集中しないように、「執政」って呼ばれる元首が
2人いて、半年ごとに替わる。
まさ:なんか、近所の
自治会役員が
持ち回りで順番に回ってくる
感じじゃん!
エミ:(笑)「みんなで回す」って
民主主義の原点だよね。
まさ:慣れていないと、
わからない事、知らない事があって
大変そうだな。
エミ:そうね、だからこそ。
やっている人の苦労も共有できて、
いい面もあるんじゃない?
まさ:でも、日本ではできないよね?
人口も多いし!
エミ:そうね、さっきの自治会長の
持ち回りくらいしかできないかも?
まさ:そうかぁ…
あ、真沙美!詳しく教えて
真沙美:はい、いいわよ
真沙美の解説:権力を「分ける」という設計
① なぜ2人で半年なのか
権力が一人に集中すると、判断が歪みやすくなるわ。サンマリノは1700年以上前からそれを知っていた。2人が互いに牽制し合い、半年で交代することで「長く持ちすぎない」仕組みを作ったの。これは偶然じゃなくて、意図的な設計よ。
② 権力の「賞味期限」
半年という任期は短すぎるように見えるけど、「権力に慣れさせない」という効果があるわ。人間は権力を持つと、手放すのが怖くなる生き物だから。サンマリノはその心理を制度で防いでいるの。
③ 自治会の持ち回りも同じ知恵
近所の自治会役員が持ち回りなのも、実は同じ構造よ。「みんなで回す」ことで、一人が牛耳らない。スケールは全然違うけど、権力を分散させるという知恵は同じなの。
参考文献
サンマリノ共和国憲法(Leges Statutae Republicae Sancti Marini)1600年制定:執政2名・任期半年制を定めた法的根拠。世界最古級の成文憲法の一つ。正式名称はイタリア語で「Serenissima Repubblica di San Marino(最も清らかなる聖マリヌスの共和国)
ウィル・デュラント "The Story of Civilization" (1935-1975):古代から近代にかけての権力と民主主義の変遷を記録した歴史的大著。
真沙美:ちなみに、
サンマリノの人口は
約3万4千人よ。
まさ:え?どれくらい?
エミ:(笑)山手線の駅一個分くらい
まさ:わからんて!
真沙美:だからこそできる
という面もあるわね。
ただ、「権力を分散させる」
という知恵は規模に関係なく
生きているの。
まさ:なんか、サンマリノって
小さいのにすごい国だな。
エミ:1700年間
独立を守り続けてるんだから
ね。
まさ:1700年で
歴代大統領、何人いるんだろ。
エミ:計算したら……
約6800人!国民5人に1人が
元大統領!
まさ:はぁ?
エミ:近所のおじさん、
ほぼ元大統領(笑)
まさ:サンマリノの元大統領より、
メローニさんだな!会いたいのは!
エミ:そこに戻るのね…
真沙美のあとがき
権力を「持ちすぎない」という設計は、1700年前のサンマリノがすでに知っていたわ。
大きな国には大きな仕組みが必要。でも「誰かが長く持ちすぎると歪む」という人間の本質は、国の大小に関係なく同じよ。
近所の自治会の持ち回りが少し面倒に感じる時——それは1700年分の知恵の、小さな継承かもしれないわね。
あなたの周りの「持ち回り」、参加したり、誰かが支えているかしら?
サンマリノを舞台にした、ルパン三世(TMSアニメ公式チャンネル)▼

