非武装の選択をした国々と、今の世界。
まさ:戦争って言葉を
耳にする機会が
増えてきたよね。
エミ:そうね、
増えたかもしれないわね。
まさ:実際、増えているの?
エミ:2024年現在、世界で59の紛争が
起きているの。直近の数年は
冷戦終結以来、最も多い犠牲者が
出ているって言われてるわ。
まさ:そうなんだ……
昔から絶えないんだね。
エミ:でもね、
軍隊を持たない国が
世界に約30カ国あるの。
まさ:え、そんなに?
エミ:小さすぎて維持できない国、
大国に守ってもらう国、
自ら選んで手放した国。
理由はそれぞれだけど。
まさ:そうか、持っていなくても
守ってもらっている。
という場合もあるのか。
真沙美:そうね、説明するわね。
真沙美の解説:軍隊を持たない国々
① 世界の紛争の現状
2024年現在、世界では約59〜61の紛争が続いていると言われているわ。
直近数年は冷戦終結以来、最も多くの犠牲者が出ている時期の一つで、2024年から2025年にかけてさらに微増しているという報告もあるの。
② 軍隊を持たない国、約30カ国
その一方で、軍隊を持たない国が世界に約30カ国あります。
主に3つのタイプに分けられるわ。
小さすぎる国(サンマリノ、モナコ、バチカンなど)
大国に防衛を委ねている国(アンドラ、マーシャル諸島など)
自ら軍隊を廃止した国
特に印象的なのはコスタリカね。1949年、内戦で多くの命を失った後、勝利した指導者は軍隊の廃止を宣言したの。
「兵士よりも多くの教師を」という言葉を掲げ、軍事費を教育と医療に回した結果、今でも中米で最も平和で幸福度の高い国の一つになっているわ。パナマも1989年の米軍侵攻後、1990年に軍隊を廃止。現在は警察だけで治安を維持しているの。
③ 共通する現実
これらの国々は、「誰も武装していない完全な平和」を本当に実現できているわけではないの。
ほとんどの国が、誰かに守ってもらったり、国際的な仕組みに支えられたりしながら、細い綱の上を歩くように生きているわ。
参考文献
Peace Research Institute Oslo "Trends in Armed Conflict" (2024):世界の武力紛争の件数と犠牲者数の推移を記録した研究機関の報告書。
セーブ・ザ・チルドレン "世界で起きている紛争" (2024):2024年現在59の紛争が進行中であることを示した報告。
前田朗「軍隊のない国家」(日本評論社):世界27カ国の非武装国家を実地調査した唯一の記録。
まさ:30カ国か……
知らなかったな。
エミ:あまり知られていないよね。
まさ:その国々も、本当に非武装なのかというと違うんだね。
エミ:そうなの。完全に誰も武装してない世界はまだないんだよね。
コスタリカやパナマみたいに自ら軍隊を廃止した国もあるけど、
それでも国際的な枠組みや近隣の大国に守ってもらってるケースがほとんどなんだって。
まさ:……結局、完全に独立した平和って難しいんだな。
エミ:うん。本当に難しいよ。
真沙美のあとがき
59の紛争と、30の非武装国家。
この2つの数字が、同じ時代に存在しているという現実。
平和を願いながら、結局は誰かに守ってもらっている——
その矛盾が、静かに胸に突き刺さるわ。
あなたはこの現実を、どう感じる?

