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【GCP活用事例】テレビ視聴率の裏側を支える!ビデオリサーチ社のGoogle Cloud導入に学ぶインフラ戦略

こんにちは、伊藤正章です。

普段はnote(masa_cloud)でGCP(Google Cloud)やChromebookに関する教育記事を発信し、30代からの再出発や、低スペックPCでも学べるIT教育を推進しています。

今回は、実務でGCPをどう活用するかという視点で、テレビ視聴率調査でおなじみの「株式会社ビデオリサーチ」におけるクラウド導入事例を読み解いていきたいと思います。大規模なシステムにおいて、クラウド技術がどのように課題を解決しているのか、非常に学びの多い事例です!


1. CCoEの立ち上げとCloud RunによるマルチクラウドAPI提供

ビデオリサーチ社では、クラウド利用を全社的に推進するため、IT部門を中心としたCCoE(Cloud Center of Excellence)を立ち上げています。ガバナンスの強化、開発・運用サポート、さらにはe-learningや資格取得支援を通じた人材育成まで、クラウド活用の強固な土壌を作っている点が素晴らしいですね。

また、「Google Cloud Next Tokyo '23」では、「Cloud Run と HA VPN を使用したマルチクラウド環境での API 提供」というテーマで登壇されています。AWSなど他クラウド環境とGCPをセキュアに接続し、フルマネージドなCloud Runを用いてAPIを提供するアーキテクチャは、モダンな開発基盤のお手本と言えます。

2. 秒間10万リクエストに耐える!GKE Autopilotでの負荷試験環境

LIVE配信などのトラフィックにおいて、「番組による定常的なアクセス」と「広告による突発的なスパイクアクセス」の両方をシミュレートするため、秒間10万リクエストを超える負荷試験環境を構築した事例は必見です。

同社はAWS FargateやCloud Runなどを比較検討した結果、GKE Autopilotを採用しました。その理由は以下の通りです。

  • 圧倒的なリソース割り当て: 1クラスタあたり最大12,800のPodを稼働させることができ、高負荷な「スラムテスト」の要件を満たせる。

  • 運用負荷の軽減: 適切なリソースをAutopilotが自動選択するため、インフラ管理の手間が大幅に省ける。

  • コスト最適化: 利用したPod単位での課金となるため、負荷テスト時のみの利用でコストを抑えやすい。

(※ちなみにCloud Runで「vegeto」という負荷ツールを動かした事前の検証では、3万RPSあたりでリソース不足になったとのことです。)

3. 300TBの視聴データをBigQueryへ段階的移行

もう一つ注目したいのが、データ基盤のBigQueryへの移行です。レガシーシステムの肥大化から脱却すべく、「BigQuery Migration Service」等を活用して約300TBにも及ぶ過去の視聴データを移行しました。

  • SQLトランスレーターの活用: 既存のSQLクエリを自動で一括変換し、移行作業の効率を大幅に向上させています。

  • データ連携と可視化: 自社のデータ統合ソリューション「VR LINC」を通じ、「全国テレビCMデータ」とGoogle CloudのBIプラットフォームである「Looker」の連携を開始しています。あらかじめ用意されたコードテンプレート(Looker Blocks)を用いて、シームレスかつスピーディーな可視化分析を実現しています。

おわりに:私たちが学べること

ビデオリサーチ社の事例から、GKE AutopilotやCloud Runによるコンテナの適材適所の活用、そしてBigQueryとLookerによる大規模データエコシステムの構築がいかに強力かが分かります。

エンタープライズな事例ですが、GCPのフルマネージドサービスは、個人開発や低スペックなPCからでも十分に触れて学ぶことができます。30代からITの世界に再挑戦する方も、まずはこうしたモダンなクラウド技術に少しでも触れてみることで、実務で求められるアーキテクチャの感覚が掴めるはずです。

これからもGCPの魅力や実践的な知識を発信していきますので、一緒にクラウドを学んでいきましょう!

【忍の秘伝・追記】 本記事で紹介した事例を含む、120社の徹底調査から見えた「実務活用の正解」を、さらに深く凝縮しました。

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