ジェネリック医薬品って本当に大丈夫? メリット・デメリットを薬剤師目線で解説
👩⚕️「ジェネリック医薬品に変更できますよ」
👨⚕️「(入院中は)ジェネリック医薬品に変更しますね」
調剤薬局や病院で、薬剤師から言われたことはないでしょうか?
また、入院をすると、元々飲んでいた薬が、病院が採用されている薬に変更されることがあるため、ジェネリック医薬品に変わることもあります。
🤧「ジェネリック医薬品って、本当に大丈夫なの…?」
そんな不安を、薬剤師目線でわかりやすく解説していきます。
ジェネリック医薬品とはなにか

新しい薬が作られたとき、その開発メーカーには新薬を独占できる特許期間(20年から25年)があります。
この特許期間が終了すると、その薬の有効成分や製法は国民共有の財産となり、
ほかの医薬品メーカーも、承認を得れば「ジェネリック医薬品」として製造・販売することができるようになります。
新薬として最初に出た薬を「先発」医薬品と呼び、
特許切れ後に、他のメーカーが出した薬を「後発」医薬品(=ジェネリック医薬品)と呼ぶことがあります。
👩⚕️ たまに後発品という言い方をしますが、ジェネリック医薬品と同じ意味です。
ジェネリック医薬品は、
先発医薬品と同一の有効成分を同量含むため、効果や用法・用量は基本的に同じです。
早速メリット・デメリットを見ていきましょう。
ジェネリック医薬品のメリット
1️⃣ 価格が安い

先発医薬品に比べ、5割程度は安くなります。
先発医薬品は、研究開発に10年以上の長い歳月と数百億〜数千億円の莫大な費用がかかる分、お薬代に反映されます。
これに比べて、ジェネリック医薬品の場合は、
開発期間やコストを大幅に抑えられ、結果として薬の値段を安く設定することができるのです。
2️⃣ 効き目、安全性は先発医薬品と同じ
ジェネリック医薬品の開発にあたっては、医薬品メーカーにおいて様々な試験が行われており、
それによって先発医薬品と効き目や安全性が同等であることが証明されたものだけが、厚生労働大臣によって承認されます。
様々な試験とは、
例えば以下のようなものがあり、検査結果も公表されています。
先発医薬品と同様に体内で溶けるか(溶出試験)
先発医薬品と同速度かつ同量の有効成分が体内に吸収されるか(生物学的同等性試験)
気温・湿度による品質への影響の有無
長期保存による変化の有無(安定性試験)
※参考 公表されている検査結果:ジェネリック医薬品・バイオシミラー品質情報検討会 試験結果一覧
👩⚕️「効き目と安全性が先発医薬品と同等」と証明されたものだけが販売されるため、安心して使用できるのです。
3️⃣ 先発医薬品よりも、のみやすく工夫されているものもある
ジェネリック医薬品は、添加物や製剤技術を工夫することで
飲みやすさ、扱いやすさが向上した製品もあります。
例を挙げると以下のようなものがあります。
🔵クラリスロマイシンDS小児用10%「トーワ」(抗生剤)
先発品:クラリスドライシロップ10%(大正製薬)
改良点:有効成分の苦みをマスキングし、小児も飲みやすい製剤となっている。

🔵アトモキセチン錠「タカタ」(AD/HD治療薬)
先発品:ストラテラカプセル(日本イーライリリー)
改良点:小型化した錠剤を販売。カプセルよりも飲みやすくなっている。

ジェネリック医薬品のデメリット
1️⃣ 先発医薬品と全く同じ成分というわけではない
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と比較して同量の主成分が含まれていますが、添加物などの種類や配合量は異なります。
添加物は「治療効果に影響を及ぼさず、薬理作用がなく、無害でなくてはならない」という決まりがあります。
ただし、添加物由来の副作用が出る可能性があることには注意が必要です。
ジェネリック医薬品を服用して、掻痒感や気になる症状がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。
2️⃣ 先発医薬品と名称、形状が異なる
先発医薬品とジェネリック医薬品では、名称が異なります。
先発医薬品は商品名で呼び、ジェネリック医薬品では成分名で呼ぶからです。
また、色や形状が異なったりすることもあり、
🤧「本当に同じ薬なの?」「名前が違うから、違う薬だと思ってた」
そのような患者さんも多くいらっしゃいます。
気になることがあれば、薬剤師に相談してください。
オーソライズド・ジェネリック(AG)とは?
ここで、もう1つさらに安心できる、ジェネリック医薬品を紹介します。
オーソライズド・ジェネリック(AG)は
新薬メーカーから許諾を受けて、原薬、添加物および製法等が先発医薬品と同一であるジェネリック医薬品のことです。

オーソライズド・ジェネリック(AG)は、
通常、先発医薬品と同じ工場で製造されるため、品質確保されており、なにより「先発医薬品と一緒」という安心感があります。
AGも、価格は先発医薬品の4−5割程度となっています。
ただし、すべてのジェネリック医薬品に、AGがあるわけではありませんので注意が必要です。
先発医薬品を選ぶと、窓口負担が増える?
実は、2024年10月からは、
同一の成分・効果を持つジェネリック医薬品があるにもかかわらず、先発医
薬品を希望する場合、薬局で払う窓口負担額が増えます。
料金は、先発医薬品とジェネリック医薬品の薬価の差額1/4が上乗せされます。
詳しくは厚生労働省の記事を参照ください。
ジェネリック医薬品で副作用が出た場合、
先発医薬品でしか適応が無い治療の場合など、
医師が「治療上、先発医薬品が必要」と認める場合は対象外ですので、安心してください。
つまり、医師が「ジェネリック医薬品でもいいよ」と言っているのに、
患者さんの強い希望で「絶対先発医薬品じゃないと嫌だ!」という場合は、
料金が上乗せされているということです。
まとめ

これまで「なんとなくジェネリック医薬品は不安」と感じていた方も、メリット・デメリットが整理できたでしょうか?
ぜひ正しい知識を身に付けて、ジェネリック医薬品を安心して選んでいただけたらと思います。
同じ先発医薬品に対してジェネリック医薬品は数種類あることも多いです。
わからないこと、不安なことがあれば、迷わず薬剤師に相談してください。
