【ネタバレあり】前作より断然面白い!夢と現実の垣根を超えて襲ってくる怨念に恐怖し、知られざる家族の秘密に驚愕する『ブラックフォン2』
【個人的な満足度】
2025年日本公開映画で面白かった順位:51/111
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★☆
音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Black Phone 2
製作年:2025年
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
上映時間:114分
ジャンル:ホラー
元ネタなど:映画『ブラック・フォン』(2022)
公式サイト:https://www.universalpictures.jp/micro/blackphone2
【あらすじ】
※映画.comより引用。
子どもの失踪事件が多発するコロラド州の町で、連続殺人鬼グラバーに誘拐され地下室に監禁された少年フィニー(メイソン・テムズ)は、断線した黒電話に届く「死者からのメッセージ」と、妹グウェン(マデリーン・マックグロウ)の不思議な力に助けられ生還を果たした。
4年後、フィニーは17歳になった現在も事件のトラウマに苦しんでおり、グウェンは意志の強い15歳の少女へと成長していた。3人の子どもが殺される悪夢を見るようになったグウェンは兄を説得し、現場となったウィンターキャンプの地へ向かう。
そこで彼らが突き止めたのは、殺人鬼グラバー(イーサン・ホーク)と自分たちの家族を結びつける、あまりにもおぞましい真実だった。
【感想】
※以下、ネタバレあり。
『ブラック・フォン』シリーズ第2作目。前作は地下室に閉じ込められたフィニー(メイソン・テムズ)の脱出劇がメインで、サイコスリラーというよりはサバイバル映画の要素が強い印象でした。一方、本作は妹のグウェン(マデリーン・マックグロウ)を軸にれっきとしたホラー映画に仕上がっています。超常現象の恐怖とブレイク一家の知られざる秘密が明らかになり、個人的には前作よりも断然面白かったです。
<物語のキーパーソンは兄から妹へ>
今回、物語を進める役割を果たすのはフィニーではなくグウェンになります。彼女は亡き母親譲りの特殊な夢を見る能力があるんですが、それが鍵となるからです。ある晩、グウェンは1957年にアルパイン・レイクというキャンプ場で殺された3人の少年を夢で見ます。そして、別の夢で今度は若き日の母親ホープ(アンナ・ロア)からの電話を受けます。ホープも同じ少年たちの夢を見ていたんですよ。その真相を確かめるために、グウェンは兄のフィニーと前作で亡くなったロビンの弟アーネスト(役者は同じミゲル・モラ)と共にキャンプ場へ向かいます。
<死んだはずのアイツが戻って来る>
そこにグラバーの魔の手が忍び寄ります。もともとこの映画では、死者とは黒電話を通じて交信でき、夢の中で死者と会うこともできる設定です。なので、前作でフィニーに殺されたグラバーも霊的な存在として再び姿を見せます。彼の目的はフィニーへの復讐です。前作で、グラバーはフィニーのせいで弟のマックス(ジェームズ・ランソン)を殺させたということに深い恨みを持っています。まあ、前作を観ている方ならわかると思いますが、完全に逆恨みですね。「普通に殺したのお前やんけ」って話ですから(笑)グラバーは自分が受けた痛みをフィニーにそのまま返そうと、彼の大切にしているものを奪おうとグウェンを狙います。彼女は夢の中でグラバーに襲われるんですが、夢で負った傷は現実にも反映されるも、グラバーの姿は現実世界では見えません。なので、まわりからしたらグウェンの体が勝手に傷がつき、さらにはひとりで宙に浮いたり吹っ飛んだりしているというポルターガイストのように見えています。この『エルム街の悪夢』(1984)を彷彿とさせる設定は、僕がその映画に強いトラウマを持っているため、メチャクチャ怖かったです。。。
<前作からの謎がついに明らかに>
物語中盤では、ブレイク家の知られざる真実が明かされます。ホープがキャンプ場でカウンセラーをしていた時期に、実はグラバーも整備士として働いていました。おわかりの通り、グウェンやホープの夢に出てきた3人の少年はグラバーに殺された子供たちです。さらに、グラバーは特殊な夢を見るホープの能力に気づき、口封じのために彼女の自宅ガレージで首をつらせて殺害。前作で母親は自殺したとされていましたが、自殺じゃなかったんですよ。家族の悲劇がグラバーに結びつく展開はかなり衝撃的でした。
<グラバーとの死闘>
グラバーの力の源は人々の恐怖だそうです。前作でフィニーに殺された後、グラバーの魂はすべての始まりの場所だったキャンプ場へと戻ってきたんです。
「3人の少年の遺体を発見して魂を鎮めれば、グラバーの力を無力化できるのでは」
そう信じ、グウェンたちが遺体探しに奔走した結果、凍った湖の底で発見。また、グウェンは夢の中でなら自分も特別な力を使えることを悟ります。殺された3人の少年の霊の力も借り、なんとかグラバーを撃退することに成功します。ただ、首を斬り落とすなどの完全な絶命は描かれず、グウェンによって額を斧で斬られた後、3人の少年の霊によって湖の底に引きずり込まれたような描写だったので、、、ワンチャン復活してもおかしくはなさそうですね(笑)
あと、一点気になるのがグラバーの設定です。彼は夢の中でしか姿を現さず、現実世界ではその姿は見えないのですが、見えないだけで触れることはできるんですよ。現に、気配を頼りにフィニーはグラバーの足を掴んでいましたから。霊なのに触れられるんだって思いました(笑)
<黒電話は死者と繋がれる、ということは……>
すべてが終わり、キャンプ場から帰ろうとしたグウェンたち。そのとき、再び黒電話が鳴り響きます。今度は音が聞こえるのはグウェンだけ。恐る恐る受話器を取ると、相手は亡き母親でした。死者と繋がれる電話なので、当然、グラバーによって殺された母親もその対象ですよね。母親から労いの言葉をかけられるシーンは感動的でホラーにも関わらず涙を誘います。
<そんなわけで>
夢と現実が交錯する中で悪霊と戦う恐怖と興奮、そして家族の温かさが伝わってくる映画でした。密室からの脱出劇でしかなかった前作よりもはるかに面白いのでオススメです。もちろん、本作を観るなら前作を鑑賞してからの方がいいですよ。

