世界中が大絶賛!あらゆるコンテンツに影響を与えた伝説の邦画!ひとりだけディズニーキャラの三船敏郎が面白い『七人の侍 新4Kリマスター版』
【個人的な満足度】
2025年日本公開映画で面白かった順位:33/100
「午前十時の映画祭15」で面白かった順位:7/15
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:-
製作年:2025年(オリジナル版は1954年)
製作国:日本
配給:東宝
上映時間:207分
ジャンル:アクション
元ネタなど:なし
公式サイト:https://7samurai.asa10eiga.jp/
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
戦国時代。度重なる野盗の襲撃に窮した村が防衛のために「侍を雇う」ことを決意する。しかし、栄誉も褒章もなく、ただ、飯が食えるだけ、という依頼に応えようとする侍はいなかった。
ある日農民たちは、人質となった幼子を救った勘兵衛(志村喬)に出会う。勘兵衛は熟慮を重ね、協力を決断。
苦心の侍探しの末、多士多彩な七人の侍が集結した――。
【感想】
「午前十時の映画祭15」にて。1954年に公開され、現在に至るまで数多くの作品に影響を与えた伝説の日本映画が新しく4Kリマスターとして公開されました。この作品、とにかく世界中で大絶賛されていまして、ウィキペディアを見ると、2018年にBBCが発表した「史上最高の外国語映画ベスト100」では1位に選ばれ、「すべての映画の中で最高の映画100選」で7位に選ばれるほどなんです。その実情を踏まえると、日本映画の到達点と言っても過言ではないかもしれませんね。日本人に生まれたからには死ぬまでに絶対に観ておきたい1本です。
<とにかく規格外すぎる作品>
この映画、当時の邦画、、、いや、きっと現代に換算しても破格と言えるほど振り切っていると思うんですよね。上映時間は邦画としては異例の207分で、途中でインターミッションが入るんですよ。こんなの一部の洋画かインド映画ぐらいでしか体験したことないんですが、今から70年以上も前に邦画でやってのけてるんですよね。さらに、製作費も当時の1本あたりの予算の約7倍をかけ、撮影も1年近くかかったそうです。スケールが違いすぎます。今だったらそんな企画にGOなんて出なそうですが。それでいて、時代劇、モノクロときて、現代の人々にはなかなか観るハードルも高いんじゃないでしょうか。僕自身も今回で通算4回目の劇場鑑賞ですが、最初に観るまではやっぱり躊躇していました。でも、一度観ればこの映画の魅力にドップリハマってしまうんですよ。
<身分の違いを超えた共闘>
物語は、野武士の襲撃に窮した村が、助っ人として侍を雇うところから始まります。しかし、貧しい村では報酬が出せず、飯が食えるだけという状況で依頼に応える侍はなかなかいません。そんな中、勘兵衛(志村喬)だけが、村人が侍に飯を食わすために自分たちはヒエしか食べないという状況を鑑みて、熟考の末に依頼を承諾。そこから勘兵衛を含む7人の侍を集めて、身分差による軋轢を乗り越えて、村人たちと協力して野武士を迎え撃つという話です。
<菊千代の型破りなキャラクターが濃すぎる>
この映画は七人の侍の個性的なキャラクターが見どころなんですが、中でも一番印象的なのはやはり三船敏郎が演じた菊千代ですね。彼だけが唯一ディズニーキャラみたいなコミカルさ全開で。表情やセリフ、仕草などが自分が小さい頃に観たミッキーやドナルドの短編映画シリーズそのもの。出演者の中で最も男前で最も体の大きかった三船敏郎がそんなことをやるもんだからメチャクチャ目立ちますよ。一見、浮いてそうに見えるも物語の中でしっかりとスパイスを効かせる役割を果たしているところに、今から70年以上も前なのにも関わらず、そういうキャラクターを生み出す黒澤明と三船敏郎のセンスに脱帽します。製作年代を考えれば、当時のスタッフやキャストがディズニーの短編映画を観ることはできたと思いますが、すべては三船敏郎の演技プランというからおそらく無関係、、、?
<無口でもやるべきことをきっちりやりきる久蔵が一番かっこいい>
もうひとり推したいのは、宮口精二演じる久蔵です。七人の中で最も小柄ながらも一番動きにキレがあり、殺陣が美しいんですよね。無口で多くを語りませんが、何か作戦を立てるときは真っ先に「俺が行こう」と言い、敵地に潜り込み、必ず戦果を挙げて戻って来ます。「口は動かさず、手を動かす」というお手本のような役どころでものすごくかっこよかったです。剣の腕は七人の中でトップだとは思いますが、実際の宮口精二本人は剣道の経験はまったくなかったらしいです(笑)
<そんなわけで>
世界で最も有名な日本映画のひとつとして数えられる作品なので、ぜひ死ぬ前に一度は観たい映画です。今回、新しく4Kリマスターになったことで、画も音もさらに綺麗になり観やすくなりました。それでもセリフに若干聞き取りづらいところは残りますが、それもまたクラシックゆえの味わいにも感じられます。こんな影響力のある日本映画は後にも先にももう生まれないかもしれません。日本人として実に誇らしい映画です。
