株式投資型クラファンFUNDINNOのメリット・デメリット【非公式・素人目線】
SNSに流れてくる「株式投資型クラウドファンディング」広告、冷静に読み解いてみた話
SNSを使っていると、「未上場企業に投資して大きなリターンを!」という広告を見かけることがある。それがFUNDINNO(ファンディーノ)。国内シェアNo.1を謳い、2025年12月には東証グロース市場に上場も果たしているらしい。
なんかすごそう!
ただこの商品の構造とリスクがいまいち自分には分からなかったので整理してみた。
株式投資型クラウドファンディング(ECF)とは
株式投資型クラウドファンディング(Equity Crowdfunding、以下ECF)とは未上場のベンチャー企業が株式を発行し、インターネットを通じて不特定多数の個人投資家から資金を集める仕組みだ。FUNDINNOは2017年に国内で初めてこのサービスを開始したらしい。
最低投資額は約10万円から。登録・手続きはオンラインで完結し、参入ハードルは低い。投資経験者であれば誰でも登録申請できる。
広告で強調される「リターン」の実態
FUNDINNOの広告でよく取り上げられる実績例はだいたいこんな感じ。
・株式会社〇〇:1年6か月で1.5倍
・株式会社▲▲:1年9か月で1.5倍
・■■株式会社:2年11か月で4.4倍
とんでもない実績でびっくりした。ただここには「生存者バイアス」が強く働いているように考えた。
→広告に登場するのは成功例だけ……倒産・解散した案件は当然表示されない気がする。
→調べてみると、2024年12月時点で、FUNDINNOを通じた投資先企業のうち24社が倒産・解散している。
650件以上の案件のうち1割未満ではあるものの、元本全損のリスクは当然ゼロではない。
構造的なリスク:流動性の低さ
ECFにおける最大のリスクのひとつが流動性の低さと感じた。
上場株式であれば、取引時間中はいつでも売買できる。しかしECFで取得した未上場株は、原則として自由に売買できない。リターンを得られるタイミングは以下に限られるとのこと。
・IPO(株式公開)
・M&A(第三者への売却)
・企業側からの買い取り
これらが実現するまで、資金は長期間ロックされる。FUNDINNOは「FUNDINNO MARKET」という未上場株のセカンダリー売買機能も提供しているらしいけど、取引量・流動性は上場市場とは比較は難しそう…。今の状況で資金ロックは大変…。
手数料の重さ
SNSでは手数料への批判も結構あるみたい。
「調達時点で20%以上抜かれ、売却時にも10%抜かれる」という人も。仮に1.5倍のリターンが得られたとしても、手数料を差し引いた実質的な利回りは大きく目減りすると思う。
エンジェル税制という節税効果
FUNDINNOが訴求するもうひとつのポイントが「節税」。対象企業への投資はエンジェル税制の適用を受けられる場合がある。これはNISAやiDeCoと同様に、投資額に応じた所得控除または株式譲渡益控除を受けられる仕組み。
ただし、すべての案件が対象ではなく、申請手続きも必要になる。節税効果を目的とする場合は事前に条件を確認したりする手間が要りそうに思った。
どういう人に向いているか
以上を踏まえると、ECFは以下のような特性があると思った。
高リターンの可能性あり(最大事例で4.4倍)、ただし元本全損リスクあり
流動性が極めて低い(IPO・M&Aまで換金不可が基本)
財務指標(PBR・PER・配当利回り等)による比較評価が困難
手数料が高い(調達時・売却時ともにかかる)
エンジェル税制による優遇を受けられる案件あり
……………結局のところ資産形成の主軸として活用するのは難しい商品かもしれない、夢を買う商品なのかもと感じた。・「全額失っても構わない余剰資金で、特定の企業を応援したい」・「エンジェル税制を活用したい」という明確な目的がある人に向いているように思った。
まとめ
FUNDINNOのサービス自体は、日本のベンチャー投資市場を個人に開放するという意味で凄く意味のある取り組みにも思える。
ただ、「儲かる投資先」として選ぶのか、「応援したい企業への出資」として選ぶのかによって、向き合い方は大きく変わりそう。
※本記事は公開情報をもとにした一人のポンコツ人間の感想であり、特定のサービスへの投資を推奨・非推奨するものではないです!
※投資はご自身の判断と責任のもとで!
