その選択に「納得感」はあるか
キャリアにおいて何かを決めるとき、どういう基準で選択をすればよいか、というご相談を受けることがある。
例えば、やりたいことがあるわけじゃないけれど、今の仕事をずっと続けていくイメージが持てなくて転職したい。こんな気持ちで転職していいのだろうか。これって逃げの転職だから、良くないんじゃないか。
大変共感する。
やりたいことが決まっていないのに転職することや逃げの転職になること。これらがダメだと思っている。でも、今の状況から抜け出したいのは確か……。
このようなとき、あなたは遅かれ早かれ何某かの意思決定をすることになる。
転職するのか、現職を続けるのか、副業をするのか、学びをするのか、特に変えずに現状を維持するのか。手段・選択肢は色々あるが、「どうするか決める」という営みをするのだ。
決めるとき、自分に問うてみるとよいのが、「納得感」である。
その選択に、今のあなたは納得できるか。
この問いに、YESと答えられる選択をすることだ。
やりたいことが決まっていないのに転職する。
この選択について、やりたいことがなくても転職することに納得できるなら転職すればよいし、納得できないなら転職しないという選択をするとよい。
このままだと、逃げの転職になる気がする。
逃げの転職をすることに納得できるなら転職するし、納得できないなら転職しない。
良いキャリアを作るには、選択の内容そのものに善し悪しがあるのではなく、その選択をすることに今のあなたが納得感を持てるかをクリアにすることが大事だと私は考える。
例えば、短期離職が続くことや転職回数が多いことは、「よくないこと」として語られることが多い。
しかし、世の中には短期で転職を繰り返したからこそ、自分らしい人生を送れている人もいる。これは違う、これも違う……と繰り返していくうちに、これだというのが見つかるのかもしれない。
では、どうすればその納得感の有無を判断することができるのか。
それは、「自分で考え、自分で決める」という体験をすることである。
納得感があるかどうかについて、自分で考え、自分で決めるのだ。
とは言っても、孤独になって考えるという意味ではない。
むしろ、信頼できる人に話を話を聴いてもらい、問いかけをもらいながら、整理していくことをお勧めする。自分だけだと考える幅や深さが限られて、納得できる答えまでたどり着けないことが多い。
逃げの転職になってしまう。
↑ 逃げの転職になることも踏まえて、転職することに納得感があるか。
短期離職になってしまう。
↑ 短期離職になることも含めて、今転職することを良しと思えるか。
周囲の人から良く思われない。
↑ 良く思われないことを認識の上で、転職することに納得できるか。
こんなふうに、「こうかもしれない」「ああかもしれない」という心配なことや懸念になることを言葉にして、本当にそうなのか、そうだとしたらそれも含めて納得できるのか、と一つひとつ丁寧に考えて、答えを出していく。
そこに並ぶ不安な要素も含めて、あなたらしさの表れである。
こんな小さなこと言っちゃいけないのかな、と思わず出し切っておくとよい。
それも含めて、納得できるかどうかを自分で考えて決めたらよいのだ。
決めるときのポイントは、未来の自分ではなく、今の自分が納得できるかを考えること。
未来の自分は今の自分と違うことを考えている。取り巻く環境も、社会も、今と変わっていることが多い。それを当てにするのは不確実だ。
もし、未来の自分が気になるなら、「未来の自分は納得しないかもしれないが、それも含めて今納得できるか」と問い直すとよいだろう。
納得できる選択、意思決定を積み重ねていった未来を想像してみて欲しい。
きっと、納得いく人生が待っているのではないだろうか。
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