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ライフジャケットが“当たり前”になる日

三男のひと言で気づいた“時代の変化”

先日、家族でテレビを観ていました。
それは十数年前の家族動画だったのか、
再現VTRだったのか…
とにかく、当時の様子がわかる映像でした。
川で遊んでいるシーンが映ったその時、
三男がぽつりと言ったんです。

「この人たちダメだね。ライフジャケット着てないよ」

夫と私は、そのひと言に
思わず顔を見合わせました。
同時に、自分たちが小さい頃を思い出したんです。
あの頃は、川遊びで
ライフジャケットなんて考えもしなかった。
親に言われた記憶すらないし、
周りの大人も誰も着ていなかった。

三男の言っていることは間違えていません。
むしろ正しい。
ただ、それ以上に
「時代って、こんなに変わったんだな」
としみじみ感じました。

我が家はアウトドアが大好きです。
キャンプもSUPも川遊びもします。
そのため、ライフジャケットを
家族一人に一つずつ揃えています。

水に入る前には必ずライフジャケットを着る。
このルールは徹底していて、
子どもたちも身に染みています。
だから今では、私たちが何も言わなくても
自分たちから当然のように着用するようになりました。

ふとした三男のひと言が、
「当たり前は変わっていく」
ということを教えてくれた瞬間でした。


ライフジャケット着用時の生存率

川や海での事故は、決して昔話ではありません。

海上保安庁や釣り関係団体などの調査からは、
ライフジャケットの有無が「生存率」に
大きく影響することもわかっています。
ライフジャケットを着用していない場合の生存率が30%台
であるのに対し、
着用している場合の生存率は80%以上とされており、
概ね2〜3倍も生き残れる可能性が高くなると報告されています。
泳ぎが得意かどうかに関係なく、
「とにかく浮くこと」がなによりも大切で、
そのためにライフジャケットはとても有効だとされています。

こうしたデータを知れば知るほど、
我が家が川遊びやSUPのときに
「ライフジャケットは絶対」にしている理由が、
少し伝わるかもしれません。
動きづらいとか、ちょっと高いとか、
そういう不便さはたしかにあります。
それでも、命と比べたら、
ライフジャケットは驚くほど安い
と私は思っています。


なぜここまで違うのか?

ライフジャケットが生存率を上げる理由はとてもシンプルです。

  • 浮力で沈まない

  • 体力消耗を防ぎ、救助を待てる

  • パニックを起こしても自然と浮く

  • 浮いていることで救助隊に発見されやすい

泳ぎが得意かどうかは関係ありません。
海や川は、足がつる・流される・濁る・落ちて頭を打つ
など、想像以上に“状況に左右されやすい場所”だからです。


時代が変われば“当たり前”も変わる

ライフジャケットは、今の時代でも
着用していない人を多く見かけます。
正直、動きづらいし、
しっかりしたものはそれなりの値段がします。
それでも、命と比べたらはるかに安いもの。

私は小さい頃から
「川は危ないよ」と教えられて育ちました。
その理由は、父の弟
私の叔父が川の事故で亡くなったからです。
叔父は当時3歳。私は会ったことがありません。
事故の話を祖父母や父から詳しく聞いたこともありません。
誰もその話題を深く語りませんでした。

でも、「川は危ない」という言葉だけは
確かに受け継ぎました。
プールも海も同じです。
自然の前では、人は本当に無力です。

だからこそ、我が家ではライフジャケットは絶対。
子どもたちも水に入る前には
自分から当たり前のように着用します。
それが“自然と身に染みた習慣”になっています。

守られてきた命が、次の命を守る

私は叔父の事故を知らないまま育ちました。
でも、「川は危ない」という言葉は、
確かに私の中に残り、
今は我が子たちに受け継がれています。

昔と今の違いはたくさんあるけれど、
守りたい命があるという点では、どの時代も同じ。

見えていない歴史が、
今の私たちの“当たり前”をつくっている。

そんなことを改めて感じています。


最後に

三男のあのひと言を聞いたとき、
私は本当に驚きました。
「この人たち、ダメだね。ライフジャケット着てないよ。」
その価値観が、いつの間にか
彼の中の“当たり前”になっていたことに、
胸がぎゅっとなりました。

私たちが子どもたちを守るために
積み重ねてきた行動。
水に入る前には必ず着用すること。
どんなに浅瀬でも油断しないこと。
「命は戻ってこない」ということ。

それら全部がちゃんと伝わっていたんだ、
と改めて感じました。
親として、
こんなに報われる瞬間はありません。

もちろん、ライフジャケットを着ていれば
絶対に安全、というわけではありません。
自然は予想を超えるし、
完璧な守りなど存在しません。

それでも
たかがライフジャケット。されどライフジャケット。

一枚が生死を分ける場面があることを、
私たちは知っています。
だから、「小さい子だけ」ではなくて、
大人も含めて、みんなが当たり前に
着用する時代
になってほしいのです。

もしそんな未来が来たら、
“着けていないほうがおかしい”という、
三男のような価値観が
きっともっと広がっていく。
そう信じています。


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