プロジェクトマネジメントを基盤とする情報システム開発の問題-追加編(6)
Xへのポスト(2026/3/17)を加筆・修正の上再掲しています。
前ポストからの続きですので未読の場合は先に前の記事をご参照下さい。
大勢の人々は目標を持って努力する事の大切さや、その達成の喜びについて語ります。
そしてそれは間違いではありません。
但し忘れてはいけない事があります。
どんな物事でも必ず表裏があるのです。
目標を持って行動する事の光の部分が強い分その影も濃いものですが、多くの人は光の部分だけを見て影の方を見ようとはしません。
そしてその影の方はプロジェクトマネジメントや計画経済を引き合いに出さずとも卑近な事例だけで列挙にいとまがありません。
最近ではニデックが自らで設定した株価目標達成の為に不正会計を行っていました。
少し前では大手中古車販売店が修理費の単価目標を満たす為にお客から預かった車を故意に壊していました。
もう少し遡るとかんぽ生命で販売ノルマの達成の為に高齢者をだまして契約を取り付けていました。
客観的に見るとこうした不正によって得られる利益と問題が発覚した際の損失は全く釣り合いが取れていません。
それでも当事者達は目標の価値を過大に認識し不正に走ったのです。
他にも過去には警察、検察の捜査機関による有罪とする目標ありきのメーカーによる噴霧乾燥機の不正輸出や厚生労働省での障害者団体向け割引郵便制度に関する虚偽公文書作成等の冤罪も発生しています。
そして個人レベルの目標であっても人はしばしば人生の選択肢の一つに過ぎない目標の未達に絶望をしたり、自暴自棄になったりします。
さらに、こうした過ちは個人や企業のみならず国レベルでも発生します。
かつて日本は勝つ見込みがない、という分析結果が出ていたにも関わらず勝つ事を信じて太平洋戦争に突入しました。
人は目標を設定して行動する際にその価値を過大に置きがちになり、正常な判断力を失う性質を持っているという事を認識しなければならないのです。
