【映画感想『90メートル』】「ごめんね」が言えなかった。映画『90メートル』で暴かれた、母親という私の「業」。
実は、前回の初投稿。
「はじめまして」を入れ忘れるほど緊張して、一人で舞い上がっていました。
そんな不器用な私ですが、今日はどうしても、試写会で震えるほど心が動いたお話をさせてください。
先日、映画『90メートル』を観てきました。
上映中、静かな館内のあちこちから聞こえてくる、シクシクと鼻をすする音。
……私も、その一人でした。
スクリーンに映し出されていたのは、まさに「母」という生き物の業(ごう)
そのものでした。
なぜ、息子への愛をこれほどまでに不器用にしか表現できないのでしょうか。
素直に話せばいいのに、言葉がすれ違う。
分かってほしいのに、ついトゲのある言い方をしてしまう。
「あんな風に言わなきゃよかった」と、寝顔に謝る夜——。
その瞬間は必死で、感情に任せて当たってしまう。あとで必ず後悔するのに、その場ではどうしても払拭できず、今さらになって「あの時、あんな風に言わなければ」と思い出してしまう。
母親役の菅野美穂さんの演技は、まさに「神」でした。
言葉にできない母親の歯がゆさ、絶望、そして微かな光……。
その一挙一動が、私の心の奥底に眠っていた「蓋をしていた感情」を代弁してくれているようでした。
そんな、ヒリヒリとした「母親としての業」を突きつけられた私の心に、優しく、けれど深く染み込んできたのが大森元貴さんの曲『0.2mm』でした。
「ただいま ねぇ聞いてよ おかえり今日はどんな日だった?」
この何気ないやり取り。その背景にある想いの深さに、また涙が溢れます。
「どこに居ても 何をしていても 心にあなたが居る」
何をしていても、何を身に纏っていても、私の心の中にはいつもあなたが居る。
自分の人生のすべてにおいて、その存在が息づいている。
「全てにあなたは生きる」
このフレーズに、感情を揺さぶられない母親はいないのではないでしょうか。
映画で感じた「業」さえも、この「0.2mm」というあまりに近く、切ない距離感の愛の中に溶けていくような気がしたのです。
子育ては、本当に正解がなくて、難しいです。
やり直せるなら、やり直したいことばかり。
「人間ですもの、失敗ありき」
自分にそう言い聞かせながらも、もし叶うなら。
いま、お子さんと向き合える時間にいる方には、たくさん本音で対話をしてほしい。
私自身の消えない反省も込めて、そう強く願わずにはいられませんでした。
うまくまとまらないけれど、この映画と歌が残してくれた「重み」と「愛おしさ」を、今の私の大切な一部として、ここに書き留めておきます。
